自分の愛車やHondaGO BIKE RENTALのレンタルバイクで走りに行きたい「ツーリングスポット」を紹介する連載企画。
今回はバイクツーリングで立ち寄りたい九州エリアにあるおすすめの「史跡・遺跡スポット」をご紹介します!
九州エリアには謎に満ちた遺跡が多数点在!
気温も穏やかで過ごしやすい季節を迎え、いよいよバイクで走るのに最適な春のツーリングシーズンがやってきました!
これからの時期は、冬の間は凍結などでバイクでは行けなかったところも走れるようになりますからツーリングで楽しめるエリアが更に広がります。
しかし、そのぶんどこへ走りに行ったら楽しいツーリングになるのか迷ってしまいますよね。
そんな時は「バイクツーリング」と「自分の趣味や好きなこと」を組み合わせた場所へ行ってみるのがいいかもしれません。
例えば、日本古来から残り続ける歴史的な建造物や風情ある街並み、現存する貴重な遺跡・史跡など、自分のまだ訪れたことのない「歴史探訪スポット」へツーリングしてみるのも面白そうですよね。
そこで今回は「九州エリア」から日帰りでも行けて、その土地の歴史文化に触れられる「おすすめ遺跡・史跡スポット」を5ヶ所に厳選してご紹介。是非、次の旅のルートに加えてみてください!
【大分県】校庭の山壁にハチの巣のような無数の穴が⁉ 2000年前の遺跡が残る「滝尾百穴横穴古墳群」
大分県大分市には、小高い山壁に無数の穴が空いたミステリアスな古墳「滝尾百穴横穴古墳群」があります。
今から1400〜1500年前のものと思われる古墳遺跡ですが、この滝尾百穴がある場所はなんと滝尾中学校のグランド裏の崖。
火山層の崖に大小75穴が上下四段に並んで掘られており、遠くから見るとハチの巣のように見えますが、古墳時代のお墓であるとされています。
この史跡は他の観光遺跡のように一般的に公開されているわけではありませんが、立滝尾中学校へ入場許可を申請すれば近くで見学することも可能なので、興味のある方は是非訪れてみてくださいね。
所在地:大分県大分市羽田
入場料:無料
※大分市立滝尾中学校の敷地内にあるため近くで見学したい場合は学校関係者の方へ入場許可をお願いします。
【熊本県】古代アートか落書きか⁉︎ 石屋形の内壁に装飾文様が描かれたミステリアス遺跡「チブサン古墳」
熊本県山鹿市には、古墳時代後期頃に造られたとされる前方後円墳の内部に、謎の幾何学模様の絵が描かれた「チブサン古墳」があります。
今から1500年以上前の古墳時代のお墓と推測されるこの遺跡の内部には石棺があり、その壁には丸や三角、菱形などの図が赤、白、黒の三色で描かれていて、どこかミステリアスな雰囲気を醸し出しています。
このような古墳は“装飾古墳”と呼ばれ、石棺や石室の内部や外面に、彫刻や線刻、彩色により文様や絵画などの装飾を施して弔ったものとされています。
ちなみに、“チブサン”古墳の名前の由来は、石棺の壁面に描かれた正面の2つの円が女性の乳房に見えることから「乳房さん(チブサン)」と呼ばれるようになったのだとか。
TVやメディアに取り上げられたことで人気となり、現在この遺跡の内部を見学するには事前予約制で、土日祝日に1日10名限定になっています。壁画を見てみたい方は事前予約をお忘れなく!
所在地:熊本県山鹿市城字 西福寺
営業時間:土曜日・日曜日・祝日の午前10時と午後2時に公開(要予約・各回10名まで)
入場料:大人100円(チブサン古墳は外観の見学は予約不要、山鹿市立博物館へ申込みをすれば内部見学も可能です)
【福岡県】現存する石の古墳⁉︎新宮漁港からフェリーで渡れる相島に鎮座する国指定史跡『相島積石塚群』
福岡県の糟屋郡新宮に位置する場所に、石だけを積み上げて造られた日本でも珍しい遺跡「相島積石塚群(あいのしまつみいしづかぐん)」があります。
この遺跡は、福岡県北部の新宮漁港からフェリーで渡れる小島「相島」にあり、港から15分程度の船旅で行くことができる「積石塚」です。
この相島に大規模な積石塚群があると確認されたのは比較的近年の1992年で、その後の調査の結果、254基の積石塚が確認されました。石と土を混ぜ合わせて造った遺跡としては保存状態が驚くほど良好な状態で見つかり、2001年8月7日に国指定史跡に認定されました。
残念ながらこの相島へ渡れるフェリーにはバイクを積むことはできませんが、新宮漁港にバイクを停めることができ、ちょっとした船旅気分も味わえるので、この遺跡に興味のある方は是非訪れてみてください。
所在地:福岡県糟屋郡新宮町相島 長井浜
フェリー:大人480円 <1日6便(10月31日まで)、1日5便(11月1日から2月末日まで)運航>
【佐賀県】ついに邪馬台国の発見か⁉︎ 現在でも遺跡発掘が行われている弥生時代の大規模な環濠集落「吉野ヶ里遺跡 集落」
佐賀県の神埼郡吉野ヶ里町には、日本最大規模の遺跡集落として全国的にも有名な「吉野ヶ里遺跡」があります。
遺跡の発掘としては比較的近年となる1989年2月に、この場所で弥生時代の大規模な環壕集落が発見されたことから、地元の人はもとより、全国の遺跡ファンがこの場所を訪れるようになりました。
吉野ヶ里遺跡の発掘後はあまりの人気ぶりに、この遺跡の上に茅葺き屋根の民家など当時の建物が次々と復元され、観光遺跡として一般公開されました。
この吉野ヶ里遺跡の発掘が日本でもトップクラスの大発見と言われている大きな理由は、これまで謎に包まれていた2世紀〜3世紀頃に日本列島のどこかに存在したとされる女王卑弥呼の宮室「邪馬台国(やまたいこく)」が、この場所、九州の佐賀県・吉野ヶ里町であったのではないか? と言えるほどの貴重な遺跡が近年になって発掘されたからです。
昨年2023年6月には邪馬台国時代の有力者の墓とみられる弥生時代後期の「石棺墓」とみられる遺跡や、青銅器の鋳造が行われていたと推測できる国内最古級の「青銅器の鋳型」なども発見されたこともあり、さらなる調査が現在でも行われています。
広大な敷地を散策していると、まるで弥生時代に迷い込んだかのような気分が味わえる場所なので是非訪れてみてくださいね。
所在地:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町田手2404
入場料:大人460円
営業時間:9:00~17:00(6月1日~8月31日の期間は18:00まで)
【鹿児島県】9500年前の縄文時代を再現⁉︎珍しい大形竪穴式住居も見られる「上野原縄文の森」
鹿児島県霧島市には、国内最古にして最大級の遺跡が発掘された「上野原縄文の森」があります。
今から9500年前の縄文時代の大規模な定住集落跡だったとされるこの場所は、当時の農耕作で使われていたとされる土師器や陶磁器などが見つかりました。
さらに古墳時代から弥生時代にかけての石皿や石斧、竪穴建物跡などが発掘され、現在見つかっているものでは日本最古の集落遺跡ではないかと言われています。
上野原遺跡が見つかったこの場所は観光遺跡としてテーマパーク化されており、園内には縄文時代を学べる展示館や復元集落などの「見学エリア」と、火おこしなど縄文体験ができる体験学習館のある「体験エリア」の2つのエリアに分かれています。
鹿児島エリアの歴史探訪ツーリングにはかなりおすすめの場所なので、是非訪れてみてくださいね。
所在地:鹿児島県霧島市国分上野原縄文の森1-1
入場料:大人320円
営業時間:9:00~17:00(展示館の入館は午後4時30分まで)
いかがでしたか?
バイクはただ走っているだけでも楽しい乗り物ですが、古来から残り続ける歴史的な建造物や日本らしい歴史情緒溢れるスポットなどを、走る目的地に組み込んでツーリングしてみると、より一層そのエリアを深く知ることができます。
是非、次のツーリングにはこれらの歴史探訪スポットに行ってみてくださいね!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】
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