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九州ツーリングで美味いものを食べ尽くすグルメガイド(九州南編)

九州の南半分は走りごたえのあるワインディングと美味しい食の宝庫。
ここでは我々(ライターの後藤と佐藤)が九州をまわり、実際に食べて感動した料理を中心に九州南方面のグルメ情報をお届けしたいと思います。
熊本、鹿児島、宮崎方面へツーリングする時の参考にしてみてください。

海の幸と山の幸が集まるところ(熊本県)

阿蘇と天草のある熊本では、海と山から素晴らしい食材を入手することができます。
熊本方面にツーリングに行くのであれば、これらの食材を堪能しないともったいないというものです。

ツーリング先で肉料理を食べるなら

阿蘇方面を走っていると、ランチに何を食べるか迷うところ。
広い阿蘇のどこを走っているかで変わってきますが、ライダーたちがランチで集まる定番ポイントの一つがヒバリカフェとヒバリグリルです。

ミルクロードやパノラマラインといった主要ワインディングロードから便利な場所にあるだけでなく、料理が美味しくてゆっくりとくつろぐことができるからです。

ここの目玉はホットドック。
敷地内のひぱり工房で作ったソーセージが使われています。

実はこのソーセージ、本場ドイツの食肉コンテストで金賞を受賞しています。
一番人気のヒバリドッグは、このソーセージの上に、阿蘇で有名なあか牛を使ったミートソースをトッピングするという贅沢さ。

阿蘇の美しい景色を眺めながら食事をすることができます。

もっとガッツリ食事したいなら隣のヒバリグリル。
あか牛のハンバーグやステーキも食べることができます。

ヒバリカフェ
住所:〒869-2613 熊本県阿蘇市一の宮町中通640-1
営業時間:11:00~17:00
定休日:火曜ヒバリグリル
営業時間:11:00~16:00 ※夜の部は当面中止しております
定休日:水曜ひばり工房(ハム・ソーセージなどの販売)
営業時間:9:00~18:00
定休日:不定休

Webサイトひばり工房・ヒバリカフェ・ヒバリグリル

季節限定スイーツを求めて

大観峰やミルクロードからであればRider’s café TORQUEも便利な場所にあります。
四季折々の九州の食材を使ったスイーツを月替りで提供していて、これが甘党ライダーに大人気。

どんな季節限定メニューがあるのかはお店のSNSなどでご確認してみてください。
我慢できず九州ツーリングに行きたくなってしまうかもしれませんので、その点は覚悟して。

ちなみに食事で訪れるライダーもたくさんいます。

人気なのはビーフシチューや牛すじ丼なんですが、後藤はこちらのスモークチキンサンドの大ファンです。

Rider’s café TORQUE
住所:〒869-2235 熊本県阿蘇市狩尾1360-2
電話番号:080-2489-1140
営業時間:10:00〜17:00
定休日:木曜、金曜
Webサイト: Rider’s café TORQUE

熊本の野菜がてんこ盛り

阿蘇には熊本に古くから伝わる郷土料理「だご汁」を食べられるお店もあります。

ここ八菜屋は、阿蘇ミルクロードとやまなみハイウェイの合流地点近くにあるので、麓に降りることなく食事することができます。

だご汁は小麦粉で作ったダンゴと野菜を一緒に煮込んだもの。
とてもヘルシーで優しい味がします。

テラス席で高原の空気に包まれてだご汁をいただくと、体中に阿蘇の大自然のエキスが染み渡っていくような感じがします。

八菜屋
住所:〒869-2402 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺 字瀬の本5621-55
電話:0967-44-0724
営業時間:10:00~16:00
定休日:4月~11月不定休、12月~3月木曜日
Webサイト:八菜屋

もつ煮ファン必食の馬もつ煮

熊本市の郊外にある「かつ美食堂」は馬肉料理で有名な店。
熊本では馬肉が良く食べられていますが、そんな熊本で地元の人達から強く支持されています。
こちらで有名なのは馬のもつ煮。

柔らかくなるまで煮込まれたもつ煮は味噌味。
ご飯ととても良く合います。
食感、味わい、香り、どれも豚や牛と少し違うんですが、これがまた癖になってしまいそうな美味しさでした。

かつ美食堂
住所:〒861-8038 熊本県熊本市東区長嶺東5-28-21
電話番号:096-380-2987
営業時間:10:30〜20:30
定休日:日曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

天草方面ならエビ料理

写真提供/熊本県観光連盟

天草方面へのツーリングを考えているのであれば、見逃せないのがエビ料理です。
熊本はエビの漁獲量が多いんです。

天草周辺には県の魚に指定されているクルマエビを使った料理店があり、エビ好きが集まってきています。

写真提供/熊本県観光連盟

名物のアカアシエビが食べたいのであれば、人気なのは熊本県の芦北にある「芦北うたせ直売食堂エビ庵」。
天然のアカアシエビを使った天丼はこのお店一番の人気メニュー。
ちなみにうたせとは、伝統漁法であるうたせ網漁から来ています。

芦北うたせ食堂 えび庵
住所:〒869-5453 熊本県葦北郡芦北町計石2963 11
電話番号:0966-83-8888
営業時間:11:00〜15:00 (O.S.14:00)
定休日:水曜、木曜、年末年始
Webサイト:芦北うたせ食堂 えび庵

美味しいものが大集結 (宮崎県)

九州には美味しいものが多いのですが、宮崎は特に注目のグルメがたくさんあります。
美味しいものを目指して行きたくなる場所、それが宮崎県なのです。

ランチから地鶏の炭火焼を堪能できる

宮崎を代表する郷土料理に地鶏の炭火焼があります。
ただ問題はランチタイムで提供するお店が少ないこと。
ツーリングだと中々食べる機会がありません。

でも大丈夫。
地鶏の里ならランチで地鶏の炭火焼を食べることができます。
しかもこの店の地鶏を食べるために遠方からたくさんの人が訪れるくらいに美味しいのです。

中はログハウスのような作りで、すべて個室になっています。

地鶏を焼くのはもちろん炭で、部位ごとに分けて丁寧に焼いていきます。

使うのは飼育から一貫して自社で行っている飛来幸地鶏(ひらこじどり)。
素焼きとタレ焼きがあり、タレはニンニクの入った野菜の醤油ダレを使います。
地鶏とのマッチングは最強です。

自社で解体しているので、新鮮なことに加え、他では食べられない部位があるのも地鶏の里の魅力。
迷ったときはおまかせ五種盛りを選べば間違いないでしょう。

定番のももとむねに加え、その日オススメの部位を合わせて提供してくれます。
この日は大トロとセセリ、ホルモンが入っていました。

大トロはハラミの部分で脂がのっています。
鶏の脂って独特の匂いがあるイメージですが、飛来幸地鶏の脂からは嫌な匂いはまったくしません。
私、これを食べて鶏のイメージが変わってしまいました。

鶏のホルモンは処理に手間がかかり、普通ではほとんど提供されることがない部位です。
せせりも普段食べているものとは別物でした。

せっかく地鶏の里に来たのであれば、こういった希少な部位を是非トライしていただきたいと個人的に思います。

小林 地鶏の里
住所:〒886-0005 宮崎県小林市南西方1247-1
電話番号:0984-22-0262
営業時間:11:00〜20:00
定休日:年中無休、12月31日及び1月1日はお休み
Webサイト:小林 地鶏の里

一本釣りにこだわったカツオの刺身

カツオは土佐が有名ですが、実は近海の一本釣りで日本一の漁獲量を誇っているのが宮崎の日南市です。
一本釣りは魚が傷みにくいことに加え、近海で穫れるから足が早いと言われるカツオを美味しい状態で食べることができます。

カツオのポピュラーな食べ方といえば表面を炙ったタタキですが、日南市では炙らずに刺し身で食べるのが一般的。
タレに漬けたカツオの刺身をご飯にのせて食べるカツオメシは郷土料理としても有名です。
春と秋のシーズンに宮崎を訪れたら、ぜひカツオを食べてみたいものです。

元祖チキン南蛮を食す

日本中で愛されているチキン南蛮、実は宮崎県延岡市が発祥の地だと知っていました?
昭和30年代に誕生し、昭和40年代には大変な人気になったのだそうです。

宮崎市にはチキン南蛮を提供するお店が数多くあり、味を競っています。
誕生当時の味を守っているお店もあれば、タルタルソースなどに趣向を凝らしたお店が多数あり、どこで食べるか迷ってしまうほどです。

辛麺

宮崎では辛麺も人気のご当地グルメです。
名前の通り、辛いスープのラーメンといった感じですが、担々麺などの辛い麺類とは一味違い、深みのある辛さと旨味があります。

辛いのが苦手な方でも食べれるように、辛麺の店では辛さが選べるようになっているので、ほとんど辛くない辛麺というのも注文できるお店が多いです。
ニラと卵がメインとなっていて、トッピングで写真左にあるなんこつも人気。
麺をこんにゃく麺に変えられるお店もあるので、ヘルシーな辛麺というのも可能です。

まさに旨辛という言葉がピッタリのグルメなので、宮崎を走った際は是非食べてみてください。

ツーリングでもマンゴーを食べたい

宮崎はマンゴーもとても有名ですよね?
ただ、ツーリングで行った場合、その場で食べるのは難しいし、バイクで持ち帰ると傷んでしまいそう。
そんなときはマンゴーを使ったパフェを提供してくれるお店に行くのはどうでしょう?

今回訪れたのはフルベジ。
郊外にあって駐車スペースがあるのでツーリングで行くのにとても便利。

爽やかな甘さのマンゴーと生クリーム、アイスクリームの組み合わせって、スイーツ史上最強なのではないかと思うほどでした。

マンゴーは冷凍保存ができるのでマンゴーパフェの多くは通年提供されていますが、フレッシュマンゴーを食べたいのであれば、旬を迎える春から夏の時期がベストです。

デザートカフェ&ケーキ フルベジ
住所:〒880-0921 宮崎県宮崎市大字本郷南方2547-1
電話番号:0985-56-1745
営業時間:10:00〜19:00
定休日:水曜、第2土曜
※営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。

黒豚からスイーツまで食べ尽くしたい(鹿児島県)

九州最南端の鹿児島県はさつまいもとうなぎの生産量が日本一。
古くから品種改良を続けてきた黒豚などの食材があります。
ここもまたグルメが多い地域なのです。

豪華絢爛な時海丼

先日鹿児島の佐多岬にツーリングした時、ランチに選んだのが時海食堂の時海丼です。

佐多岬周辺ルートは大きな町が少ないので、他の方面に比べると飲食店数があまり多くありません。

その中で一際光り輝いているのが時海食堂。

根占港のフェリー乗り場から遠くない場所にあるので、ツーリングルートに組み込みやすいのも嬉しいところ。

ここの名物は時海丼です。
一緒に食事をしたライターの佐藤はメッチャ海鮮好き。
ツーリングに出かけると必ず海鮮丼を食べていますが、「時海丼を超える海鮮丼に出会ったことがない」と今でも言っているほどです。

宇和海で水揚げされた新鮮な魚の中から厳選したものを調理しているのはもちろんなのですが、なんといっても豪快な切り方と盛り付けが、薩摩男子であるご主人の人柄をしのばせます。

豪快で力強いんだけど優しいんですよね。
九州独特の甘い醤油をつけて食べると、このお店の雰囲気もあって「南国に来たんだなあ」としみじみ思うのです。

ちなみにこのお店は予約必須です。
ライダーの来店は歓迎なのですが、狭いお店なので大人数では対応ができません。
グループで来店する場合は5、6人が限界だと考えてくださいとのことでした。

時海食堂
住所:〒893-2601 鹿児島県肝属郡南大隅町佐多伊座敷3931-2
電話:0994-26-0663
営業時間:12:00~14:00 (現在、昼のみの営業となっています)
定休日:日曜、祝日
Web サイト:時海食堂

本場の黒豚トンカツははずせない

写真提供/鹿児島市

ガッツリとお肉を食べたいというのであれば、見逃せないのは鹿児島の特産である黒豚でしょう。
肉質の良さと脂の美味しさで知られる黒豚(旨味成分、甘み成分共に白豚の数倍)は、一般的な白豚にくらべて飼育に手間がかかります。

鹿児島の人たちは、そんな黒豚を江戸時代からずっと大事に育て改良してきたというのですから黒豚愛がいかに強いかわかります。

写真提供/公益社団法人 鹿児島県観光連盟

黒豚にも色々な種類がありますが、バークシャー種にさつまいもを与えて飼育した「かごしま黒豚」は別格的な扱い。

私、後藤の知り合いの中には鹿児島ツーリングで「かごしま黒豚」のトンカツに感動し、毎日トンカツを食べていたライダーもいたほどです。

鹿児島でスイーツなら「しろくま」

写真提供/鹿児島市

かき氷にフルーツをトッピングし、練乳のシロップをかけた鹿児島名物スイーツが「しろくま」です。

しろくまの元祖、鹿児島市天文館の「むじゃき」が有名なのですが、繁華街の中にあるのでバイクで行く場合は近隣の駐輪場(市営山之口自転車等駐車場、市営おつきや自転車等駐車場など)を利用することになります。

写真提供/鹿児島市

最近では「しろくま」ならぬ、マンゴーを使った「きぐま」なども登場してきてスイーツファンを喜ばせています。
鹿児島市内にバイクをとめて、ご当地スイーツを楽しんでみるのも良いかもしれません。

いかがでしたでしょう。
土地の名物があるだけでなく、四季折々で違ったグルメを楽しむことができるのが九州南方面の素晴らしさ。
実は後藤と佐藤「春夏秋冬全部の季節で行かないといけないなあ」なんて話しているくらいです。

 

▼北九州編はこちら!

【文/後藤武・佐藤快(外部ライター)】

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