HondaGO BIKE LAB

遠方でツーリングを楽しむならレンタルバイク!九州ツーリング完結編で見つけたライダーとしての自分

東京から飛行機で福岡に飛び、レンタルバイクで九州ツーリングをしようというこの企画。
前回1日目は長崎を走り、2日目熊本の阿蘇を満喫しました。

▼前回の記事はこちら

レンタルしたCL500で600キロちょっと走りましたが、調子もいいし、自分のスタミナもまだまだ余裕!
4泊5日の九州旅は続きます!

3日目鹿児島:鹿児島最南端を目指して

2日目は熊本県人吉市に宿泊し、3日目は朝から鹿児島最南端の佐多岬を目指します。今回旅を始めてまだ一度も雨に降られることなく3日目を迎えています。
一応、雨具は持っておこうと準備していますが、朝夕の肌寒いときに羽織るだけ。
降られないことに越したことはないので結果オーライですが、雨具は雨が降ったときだけでなく、肌寒いときにも便利です。

本来なら鹿児島の内陸もじっくり走ってみたかったですが、今日は佐多岬に行った後フェリーで指宿に渡って、薩摩半島も走って鹿児島の海沿いを制覇したいので、人吉から高速に乗って早めに佐多岬まで行きます。

朝からひた走ること3時間、ようやく佐多岬のゲートが見えてきました。

旅先ではできるだけ高速を使わず下道派ですが、午前中のうちに佐多岬に到着できたので良しとしましょう。

佐多岬は九州最南端に位置する岬で、大自然に囲まれています。
阿蘇の自然も凄かったですが、阿蘇は山の自然で、佐多岬周辺は海の大自然と言ったところ。


佐多岬自体も凄かったですが、基本は見て観光する場所。
それ以上に佐多岬周辺のワインディングは高い位置からの海沿いルートだったり、緩やかなワインディングがあって、走っていて気持ちのいい道でした。

目的地だけでなく、行くまでの道中に走って面白い道があるかどうかもツーリングでは大切な要素だと思います。

今回最も走って面白かった峠

無事フェリーで薩摩半島に渡り、本日第2の目的地だった高崎山展望所へ向かいます。
ずっと海沿いを走って向かうルートだったんですが、個人的に今回の旅で走っていて一番面白かったのはこのワインディングゾーン。


地図で見て分かる通り、ひたすら細かいコーナーが続くルートです。
同じ部類のワインディング好きなら、もうこのクネクネ具合だけでワクワクできるはず…。

実際走ってみると想像していた通りのクネクネ具合でした。

基本は道幅が広く、片側一車線の部分もあるんですが、とにかくストレートがほぼ無くて、ひたすら右に左に曲がり続けます。
走っていると急に道が狭くなって1車線になったり、路面がヒビ割れていてギャップができていたり、一部では枝や落ち葉などがラインに被っている場面も。

ワインディング初心者の方にはおすすめできないルートですが、CL500のような軽快に操れるバイクで走るのがたまらなく楽しかった…!

コーナーが次々に迫ってくるので、スピードを出しすぎず余裕のあるペースで流していきますが、常に先の状況をしっかり確認して対応、また次、と繰り返していく感覚は、全身全霊でバイクに乗っている感じがして、街中や景色のいい道を走っているだけでは感じることのできない、バイクを操り切る楽しさがありました。
バイクとのシンクロ率もここを走ることで100%になった感じがしました。

おそらくこの道を走って楽しいと感じるライダーはごく一部だと思います。
ですが、今回の旅で自分が一番全力でバイクに乗れていたのはココでした。

「ラフに景色を楽しみながら流す」のも楽しいですが、景色なんて見えないくらい集中してバイク乗れるというのも幸せなことなんだ、というのにバイクに11年乗ってようやく気づきました。

「自分がバイクに求めているもの」というのがより明確になった道だったので、あの峠はいつかまた自分の中のバイクがブレた時に走りに行きたいと思います。

全力でバイクに乗り、たどり着いた海沿いから水平線に沈む夕日を見た時はめちゃくちゃ感動しました。
これも関東住みでは見れない日没シーンです。

沈み切るまで夕日を堪能し、3日目のルートを走り切る事ができました。

4日目:野生馬と走りに行く

3日目は鹿児島市に宿泊し、4日目は朝から桜島までフェリーで渡って宮崎県都井岬を目指します。
実は前日までは違ったルートだったんですが、3日目の夜にホテル付近の飲み屋街でごはん処を探していたところ、路地裏にCB400 FOURが佇む店を見つけ、入ってみるとマスターは地元に詳しい旧車好きの方でした。

そこで都井岬の存在を教えてもらい、「野生馬がおる」との情報を聞きつけ、急遽ルートを変更して行ってみることに。

鹿児島港から桜島までのフェリーは電車くらいライトに乗ることができ、料金もCL500の場合は400円、大人1人200円の計600円で乗れて、かなり時短できるので便利です。

桜島までは15分程で着くので、チャチャッと手軽にフェリーで旅気分が味わいたいときにもおすすめ。

桜島からは一部高速を利用しながら、のどかな農道を抜けて都井岬まで向かいます。

ツーリングルートというわけではありませんが、地方の朗らかな景色の中をのんびり走れるので、この道中も楽しい道でした。

そしてやってきた都井岬。
噂通り「馬に注意」という見たこともない看板が目につきます。

野生馬保護協力金としてバイク1台100円を料金所で支払い、先に進むと野生馬がめっちゃいる!!

元気にむしゃむしゃ草を食べながら時々こっちをチラッと見てくるのが可愛かったです。

ですが飼育された馬ではなく、あくまで野生なので近づきすぎたり、触ったりすると危険なので、傍観するだけにしましょう。

阿蘇にも馬はいましたが、大草原に放牧されている馬を見るのと、そこら辺に普通にいる馬では迫力が違いました。

残念ながら馬と一緒にバイクで走るというのは叶いませんでしたが、中々できない貴重な体験ができる場所でした。

宮崎県のツーリングスポット情報は別記事でも詳しくまとめているので、是非こちらもご覧ください。

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ここからは今日の宿である宮崎県延岡市を目指して海沿いを走ります。
この海岸線は走るのが楽しいというよりは、海沿いの開けた景色を横目に走れるルート。

途中でマンゴーパフェを食べたり、今回の旅で一番のんびり走れたかもしれません。
日没頃には無事延岡市に到着し、4日目が終了しました。

最終日:大分を走って福岡へ帰る

いよいよ迎えた最終日。
今日の18時までにホンダドリーム博多に辿り着かなければならないので、ササッと観光して戻り始めます。

2日目の阿蘇は走りましたが、大分側からの景色は見ていなかったため、由布院までやってきました。

ここからすでに阿蘇の雰囲気が始まっていて、大自然が広がります。
この道を進めば阿蘇まで戻れますが、時間はもうちょいあるし、なるべく色んなところを走りたいので国東半島に行ってみることに。

国東半島は地図で言う右上に丸く突き出した形のエリアで、バイクで走るとなかなか面白いスポットです。

ただし、ワインディングや走って気持ちの良いルートが続いているわけではなく、半島の海沿いを一周するか、内陸の山を走るか、事前のルート組みが重要です。


僕は気になるところを見つけて適当に走ったらそこそこ楽しめましたが、時間が限られているので半島一周はできず、適度なところで近くの街に行ってみることに。

国東半島の豊後高田市にある昭和の町も観光するなら中々いいスポットです。

昭和ロマン蔵には昔の車や施設、今では見ないような駄菓子屋などがあり、二輪駐車スペースも用意されているので、200円を支払って歩いて観光することにしました。

商店街はまさに昭和でまるでタイムスリップしたような気分。
歩いているだけで楽しめます。

僕は平成生まれなので当時を生きていませんが、だからこそこういう味のある雰囲気に惹かれてじっくり観光しちゃいました。

たまにはバイクで走るだけでなく、歩いて観光しないと見つからないスポットがあるので、どうせ遠くまで来ているのなら気になったところは歩いて見るのもツーリングの楽しみ方の一つだと思います。
この街は歩いてみて正解でした。

めちゃくちゃ昭和な雰囲気全開の大衆食堂 大寅屋で遅めのランチを食べることに。
ちゃんぽんはなんと今回の旅グルメで最安の350円。
どうせならと思っておでんとご飯がついてくる定食にしても600円…。

ちゃんぽんの見た目も店の雰囲気も昭和ですが、まさかのお値段まで昭和価格でした。
安くてもしっかり美味しい、なんだかどこか懐かしいちゃんぽんだったので、昭和ランチを食べたい方は行ってみてください。

【 大衆食堂 大寅屋 】
 住所:〒879-0628 大分県豊後高田市新町992
 電話番号:0978242357
 営業時間:11:00〜14:00 17:00〜19:00(土日は昼のみ)
 定休日:火曜日
 Webサイト:大衆食堂 大寅屋

急いで福岡へ帰還

ついついのんびり観光していたら返却時間が迫ってきたので福岡まで高速で戻ります。
道中は旅の思い出を振り返りながら浸っていましたが、ぐんぐん前に進んでくれるCL500の頼もしさに別れを惜しみつつ、あっという間に福岡へ到着。

ぐるっと九州一周はできていませんが、全ての県を走ることができました。
旅の序盤は1,000ccクラスのツアラーでも良かったかな、と思いましたが、終わった今は500ccクラスのパワーがあって車体は250ccクラス並みに軽くて自由が効くCL500をレンタルして良かったと思います。
総距離は…

借りるときに300キロくらいオドメーターが回っていたので、それを抜いて計算すると約2,000キロ。
この距離をノントラブルで走破できたのはCL500の優秀さと、レンタルバイクだからこその体験だったと思います。

長距離ツーリングは得るものが多い

今回の九州ツーリングではバイクに乗る楽しさ、そして乗って好きなところへいつでも行けるありがたみを実感する旅となりました。
自分がバイクに何を求めているかもわかったし、現地で色々調べて行動する現場力も養うことができたと思います。

これは旅先ならではの気のせいなのかもしれませんが、九州で出会った人たちは優しい人が多く、ライダーを歓迎してくれるムードを地域全体から感じました。
関東にも良いところはたくさんありますが、関東一周したとしてもこの経験はできなかったと思います。

遠距離のツーリングではこれまで気づいていなかったバイクの楽しさ、そしてバイクで旅をすることの魅力を実感しやすいと思います。
それは自分のバイクでも、レンタルバイクでも同じように体感できるものです。

あとは飛行機に乗って成田へ帰るだけ。
自走だったらと思うと最後鳥肌が立ちましたが、心底レンタルバイクで良かったと思います。

使い方によっては自走で行くよりもお得にツーリングできるプランもあるので、気になった方は是非遠方でレンタルバイクを活用したツーリングを楽しんでみてください!

HondaGO BIKE RENTAL

【文/佐藤快(外部ライター)】

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