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「CB1000F SE Concept」も世界初公開!今夏の鈴鹿8耐「Hondaブース」は“五感で体験”できるイベントコンテンツが盛りだくさんでした!【鈴鹿8時間耐久ロードレース2025 Hondaブースレポート】

鈴鹿8耐のイベントブース史上、最大規模となったHondaブースはヘッドライトカウル仕様の「CB1000F SE Concept」も世界初公開され、さらに「CB1000F Concept」に跨ってエンジン始動もできちゃう体感イベントも開催!

他にもここでしか聞けないライダートークショーやCBトークショーなど、見て聞いて体感できるイベントコンテンツで大盛り上がりでした!

Hondaの今を見て聞いて体感できる!鈴鹿8耐史上、最大規模のHondaブースは暑さも吹き飛ぶコンテンツが盛りだくさん!

2025年8月1日(金)から3日(日)にかけて、三重県・鈴鹿サーキットで開催された真夏の祭典「FIM世界耐久選手権 “コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース」。決勝レースは「Honda HRC」が4連覇を達成するという快挙を成し遂げ、多くの来場者の熱気に包まれていました。

そして、鈴鹿8耐の楽しさはレース観戦だけではないのが、現地での過ごし方を更に有意義なものにしてくれます。

今年もメインスタンド裏に設けられた巨大なイベントスペース「GPスクエア」には、様々なバイクメーカーやショップなどのブースがずらりと並び、まるで“真夏のモーターサイクルショー”のようにバイクファンで賑わいを見せていました。

サーキットコースでは、3日間に渡ってフリープラクティスや公式予選、GROM CUP、そして決勝レースなどが随時開催されているのですが、レースの合間などで気軽にイベントブースを見て回れるのも鈴鹿8耐の楽しみ方のひとつ。

そんな数あるイベントブースの中でもひときわ大きな存在感を放っていたのが、鈴鹿8耐のGPスクエアブース史上、最大規模のスケールとなった「Hondaブース」でしょう。

毎年圧倒的なスケールと熱気で来場者を楽しませてくれるHondaブースですが、今年はさらにレイアウトや装飾に工夫が凝らされ、入口からして「何か新しいことが始まっている!?」という期待感を抱かせてくれます。

レースの緊張感と歓声に包まれるサーキット会場と同様に、このブースでは体験、発見、交流など、Hondaのバイクの魅力を五感で味わえる特別な空間になっていました。

今回は、レース観戦と同様に3日間に渡って大きな賑わいをみせたHondaブースの模様をお伝えします!

ヘッドライトカウル仕様の「CB1000F SE Concept」が世界初披露!

まず、何と言っても今年のHondaブースの目玉は、鈴鹿8耐会場で世界初公開すると突如発表された「CB1000F SE  Concept」の展示でしょう!

次世代の“CB-F”として正式発表が期待されているCB1000F Conceptをベースに、ヘッドライトカウルなどを装備したグレードアップ仕様の「SE」は、かつて北米仕様として発売されたCB1100F(1983)を彷彿とさせるスタイリングで登場。それでいて最新技術を搭載させた現代のデザインへと意匠させているように感じます。

スモークタイプのミニスクリーンと一体型になっているヘッドライトカウルが装着されたことで、Fコンセプトのトラディショナルなプロポーションを強調しつつ、よりスポーティかつネオクラシックな印象へ昇華させた新デザインになっています。

他にもCBロゴ入りのラジエーターコアガードやグリップヒーター、クイックシフターに加えて、タンデムシート部分をよく見てみると“CB1000F”のピスネームが入った専用シートなどが備わっていました。しかしながらまだコンセプトモデルとしての展示でしたので、この通りの仕様で登場するかは分かりませんが、正式発表に期待したいですね!

会場に駆けつけたファンは「これマジでかっこいい!」「買うならやっぱりこっちかな⁉︎」など、鈴鹿でワールドプレミアされたCB1000F SE  Conceptをひと目見ようと展示ブースが賑わっていました。

CB1000F Conceptに跨ってエンジン体験も!

今年のモーターサイクルショーやHonda Dream Cafeなどでもアンコール展示された、スタンダード仕様の「CB1000F Concept」ももちろん展示。

今回のHondaブースに展示された最新仕様は、LEDウインカーやナンバープレート・リアフェンダーなどが装着された完成間近とも思えるデザインで、左右のミラーこそ装着されていませんでしたが、すでに市販化されてもおかしくないくらいに仕上がっていました。

しかも、CB1000F Conceptはエンジン始動車が設置され、跨りOKなのに加えて「エンジン始動体験」もできるようになっていました。

GPスクエアの展示ブースは屋外ということもあり、このような発売前の新型車の展示イベントでエンジン始動体験ができるの嬉しい限り。圧倒的な4気筒エンジンのサウンドや鼓動感、排気音などを思う存分体感できました。

ちなみに、CB1000F Conceptはキーレスエントリー仕様になっているので、参加者はエンジン始動ボタンを押してスロットルを回す一連の作業を体験しつつ、実車初公開となったメーターパネルの表示などもチェックできましたよ。

そして、このCB1000F Conceptが、実際にサーキットを走る姿が見られました。

デモランの様子はこちら

CBR1000RR-R SPのProHonda仕様でフルバンク体験!

参加型の人気体験コンテンツとして、今年4月にリニューアルされたHonda純正オイルの新ブランド「Pro Honda」カラーリングを纏った特別仕様の「CBR1000RR-R FIREBLADE SP 」で、ハングオン体験ができるイベントも開催。

MotoGPライダーともなると、そのバンク角は66〜70度になるとも言われ、通常では味わえないフルバンク・コーナリングが体験できます。

レーシングライダーが体感しているフルバンク状態のライディングフォームを体験することができ、スタッフの方に写真も撮ってもらえるので8耐観戦記念になりますね。

鈴鹿8耐 第一回大会を走ったレジェンドレーサー「RCB1000」も展示!

今年のHondaブースの中でもひときわ存在感を漂わせていたのが、46年前の鈴鹿8耐 第一回大会を走ったレジェンドレーサー「RCB1000」の展示です。

1976〜1978年頃に活躍したRCB1000は、ヨーロッパ耐久選手権のザンドヴォルトやリェージュ、ボルドール大会などで快勝し、3年連続でチャンピオンを獲得。後に“無敵艦隊”と呼ばれたCB耐久レーサーRCB1000の活躍は、やがてCB900FやCB750Fといった市販車の開発にも大きな影響を与えていきました。

Hondaの速さと信頼性を世界中に知らしめた「不沈艦」の伝説は、時を超えて語り継がれています。

Hondaブースには来場特典やHondaGO会員特典も盛りだくさん!

Hondaブース内には、他にも見るだけでは終わらない体験型コンテンツも盛りだくさん。

Honda最新モデルの展示などの他に、数個のスタンプを押し重ねることで絵柄が完成する「重ね押しスタンプカード」のプレゼントや、キッズ限定の跨りフォトステッカーなどがもらえるコーナーもありました。

Hondaブースの模様やレースなどをSNS投稿するとガチャガチャが回せてオリジナルピンズなどがその場でもらえるプレゼント企画なども実施。

他にもHonda応援席購入者特典として、オリジナル応援グッズがもらえたり、HondaGO会員様、Honda Dream Owner’s Club会員様限定で鈴鹿サーキットの厳しい夏の暑さに涼しいひと時を与えてくれるクールダウンスペースが利用できるなど、見て触れて体感できるイベントコンテンツが盛りだくさんでした。

推しのライダートークショーやここでしか聞けないCBトークショーも開催!

Hondaブース内で行われて「ライダートークショー」は、まさに会場をひとつにする熱量を持っていました。

Team HRC からは、後に鈴鹿8耐で7勝、4年連続の優勝を飾ることとなった高橋巧選手、MotoGPでも活躍するヨハン・ザルコ選手が登壇。彼らがレースへの意気込みや注目ポイント、緊張感の裏側を熱く語る姿に、観客は自然と引き込まれていきました。

今年のTeam HRCは近年での鈴鹿8耐の上位チームでは数少ない2名体制での参戦を決断。

翌日の決勝レースに向けて、4連覇への熱い意気込みを語ってくれました。

今大会の鈴鹿8耐に出場するHondaのチームが登壇するライダートークショーも開催。

さらに、Hondaレジェンドライダーの宇川徹さん、岡田忠之さんらが登壇し、8耐の魅力や見どころを初心者にも分かりやすく解説。

CBトークショーではアンバサダーの丸山浩さんや梅本まどかさんや、バイクジャーナリストの丸山浩さん、CB1000F Concept担当のLPL原本貴之さんや車体設計の坂本順一さんといった多彩な顔ぶれによるトークも展開。

CB1000F Conceptやこの場所で世界初披露されたCB1000F SE Conceptなどの開発秘話などを中心に、ここでしか聞けないCBトークショーが繰り広げられました。

CB1000F ConceptやRCB1000が鈴鹿サーキットを走った!

そして、決勝前日の前夜祭で、ついにCB1000F Conceptたちが鈴鹿サーキットを走る特別イベント「Honda CB スペシャル・ラン」も開催!

このデモンストレーション走行では、レジェンドレーサーの「RCB1000」と、注目の新世代モデルである「CB1000F Concept」、そしてレーシングスタイルに仕立てられた「CB1000F Concept Moriwaki Engineering」という新旧3台の時空を超えた“CB”シリーズが、夕映えの鈴鹿メインストレートに集いました。

“無敵艦隊”と称されたCB耐久レーサーのRCB1000には鈴鹿8耐で通算3勝を誇る岡田忠之さんが、CB1000F Conceptには豊富なレース経験を持ち、現在はモータージャーナリストとしても活躍されている丸山浩さん、そして鉄馬レース仕様のCB1000F Concept Moriwaki Engineeringには鈴鹿8耐では5勝を誇る宇川徹さんが跨り、夕暮れ前の鈴鹿サーキットを走りました。

特に丸山さんが駆けたCB1000F Conceptは、走行シーンが見られるのはこの鈴鹿が世界初!軽快なエキゾーストノートを響かせながら、夕暮れの鈴鹿東コースに走り出したその姿は、開発コンセプト「進化するスポーツバイクの基準」を体現するかのようで、CBらしい乗り味と楽しさがしっかり伝わる走りでした。

このHonda CB スペシャル・ランのパフォーマンスは単なる見せ物という枠を超え、CBシリーズの歴史と未来をつなぐ象徴的な瞬間でした。

そして、鈴鹿8耐の決勝レースがいよいよ始まる直前のスタート前セレモニーでは、伝説のポケモン「コライドン」も鈴鹿サーキットを走りました。

Hondaの先進バランス制御技術「Honda Riding Assist」を活用し、まるで本物の生き物が動いているかのように、滑らかに小回りし、首を動かし、まばたきまで見せるなど、その表現力の高さには来場者から驚きの声が上がりました。

こうして今年のHondaブースを振り返ると、レースやバイクというプロダクトを通じた体験と交流、そして未来へのワクワクが詰まっていました。展示車両の迫力、体験コンテンツの楽しさ、ステージでの温かいコミュニケーション。それらすべてが、レース観戦とはまた違った心の高揚をもたらしてくれたように思います。

鈴鹿8耐はもちろんレースが主役ですが、その舞台裏でこうしたブースが人々を惹きつけ、ファン同士をつなぎ、ブランドの世界観を深く浸透させている……。来年、またこの場所に立ったとき、どんな新しい驚きや感動が待っているのか。そう考えるだけで、来年の鈴鹿8耐が今から楽しみですね。

▼Honda Racing公式サイトはこちら

https://honda.racing/ja/

▼Honda鈴鹿8耐サイトはこちら
https://www.honda.co.jp/hmj-event/8hours/

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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