『PCX』が生まれ変わり、2021年1月28日に発売されました。フルモデルチェンジを遂げて見た目も中身も一新! 歴代モデルからどのように進化を遂げてきたのか、新型の特徴とともに紹介します。
新型『PCX』はクラスを超えすぎ! 驚きの新機構を搭載
『PCX』で街を走ると、周りも『PCX』だらけだ! と驚かされます。
原付二種の大ヒットモデルにして、ロングセラーのこのモデルは、いまやホンダを象徴する一台とまで言えそうです。
『PCX』が国内で初めて発売されたのは、2010年3月のこと。「クラスを超えた質感の高さと先進スタイリング」「高い動力性能と環境性能の両立」「スクーターに求められる快適さと使い勝手の良さ」をキーワードに、ワンランク上の次世代125ccスクーターとして開発されました。
車格も「原付」というには、大きくて存在感満点。ゆったりとしたライディングポジションで、ゴージャス感に衝撃を受けたのを筆者も覚えています。アイドリングストップ・システムが備わっているのにもびっくり。あっという間にヒットモデルとなりました。
その後、最初のフルモデルチェンジを遂げたのは2014年4月。ヘッドライトやテールランプなどすべてLEDになり、燃料タンク容量を従来の5.9Lから8.0Lに拡大。よりいっそう使い勝手の良さを増すとともに、外観も一新しました。
さらに2018年4月にもフルモデルチェンジ。フレームの構造変更・エンジンの熟成を図り、フォルムはいっそうスタイリッシュに。
さらにこのとき「Honda SMART Key システム」が新たに採用されました。
そして、2021年1月28日、シリーズ3度目のフルモデルチェンジを果たした新型PCXが発売されました。4代目となる2021年型は、過去のモデルチェンジと比べても大きな進化を果たしています。
新型PCXは、「高級感のあるスタイリング」「快適で上質な走り」「優れた環境性能」を高い次元で具現化した商品を目指して開発されました。
基本的に初代からコンセプトはぶれていません。
エンジンは新設計。これまでPCXに搭載されていた水冷4ストロークOHC単気筒エンジンは「eSP」エンジンと呼ばれてきたもの。しかし新型は「ePS+」と名称を変更。
バルブ数が2バルブから4バルブになるのと共に、さまざまな構造の変更が行なわれ、パワーもアップ(最高出力は12PSから、12.5PSに)しています。
また、フレームも新設計。フレーム単体での軽量化を果たしたことで、軽快なハンドリングや取り回しの良さを高めています。
ホイールも新たなものになり、タイヤサイズも変更。従来のフロント100/80-14・リア120/70-14から、フロント110/70-14・リア130/70-13に。
リアタイヤが14インチから13インチにサイズを下げつつ、横幅の広いワイドなものを装着することで、リニアなハンドリング性能と快適な乗り心地を追求しています。
そして、ブレーキの刷新も大きなポイント。これまでリアブレーキはドラムブレーキでしたが、ついにディスクブレーキを搭載。さらにフロントにABSが新採用されました。
しかし、一番の驚きは、「Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)」の採用かもしれません。
大型スポーツモデルやアドベンチャーモデルに備わる、いわゆるトラクションコントロールが原付二種のPCXに搭載されたのです!
その仕組みと効果は、前後輪の車輪速センサーとスロットルポジションセンサーからの信号をもとに、燃料噴射量制御を行うことでエンジントルクを制御し後輪のスリップを抑制するというもの。
雨の日の通勤通学などで、その安心感は絶大なものでしょう。初代発売から約11年、ずっとクラスをリードし続けてきた『PCX』が、またしてもはるかな高みへと駆けあがった印象です。
さらに使い勝手という点では、シート下のラゲッジボックスの容量が28Lから30Lにアップ。USBソケットはフロントインナーボックス内に標準装備されました。
ちなみにこのUSBソケットは、USB Type-Cを採用。ホンダは2021年モデルでさまざまな機種にUSB Type-Cの電源を装備しています。新たなスタンダードとなりそうですね。
そして、ご覧になって分かる通り、新型『PCX』はスタイリング面でも大きく生まれ変わっています。
その詳細は続編で。さらにかっこよくなった『PCX』の魅力をお伝えします。
【文:西野鉄兵(外部ライター)】
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