2025年8月にリニューアルされたGB350 Sの走りが従来型から大きくレベルアップしてる気がする……なのでワインディングに持ち込んでみたところ!?
GB350 Sの『走り』では常にライダーが主役!
バイク趣味は基本的にツーリング中心の私(北岡)ですが、最新のアップデートを受けたGB350 Sの走りが従来モデルとは「別モノ」になっているような気配を感じたため、足をのばしてワインディングへプチ遠征。先の【前編】でも最後に言いましたが、そこで私は久々に『コーナリングと真剣に向き合う』ことになったのでした。
改めて言う事でもありませんが完全空冷の単気筒エンジンを搭載したGB350 Sの最高出力はたったの20馬力です。電子制御としてABSとトラクションコントロールは実装されていますが、高性能なサスペンションとかスゴそうなブレーキシステムとかハイグリップなタイヤとか、そういうわかりやすい装備は特にありません。
国内での登場はもう4年以上前の2021年4月なので、GB350 Sというバイクが存在していることくらいはバイクに少し詳しい人ならご存じでしょう。そして大方の印象としては「味わい重視の優しいベーシックスポーツ」として捉えられていると思います。

けれど最新のGB350 Sはどうも様子がおかしい……
2021年の初期モデル登場から2023年にアップデートを受けた時も含めて、これまでにないほど『単気筒スポーツ』としてのキャラが強まっている気がする。それを検証するためのステージとして選んだのは距離にして約40kmのワインディングロードでした。先に言っておきます。その40kmは私にとって「夢のような時間」でした。

もちろんこれは私個人の感想であって「もっとパワーがあったほうが楽しい!」という人もたくさんいると思います。だけど基本的にツーリングライダーの私にとって、GB350 Sは最高にエキサイティングなスポーツバイクに感じられました……おそらく、ここ1年以内で乗ったどんなバイクよりも夢中になって走れたような気がします。
操る楽しさと難しさ
昨今のバイクは大排気量モデルをはじめ、250ccクラスでも超高性能なものが珍しくありません。そういうバイクでワインディングを走るのも本当に楽しいです。バイクの性能にサポートされつつ、自分の実力以上の走りができるような感覚です。あくまでも感覚ですが…。
でもGB350 Sは違う。
のんびり流すならバイク初心者の人にも優しいですが、スポーティに走らせようとする場合は絶対的に『乗り手が操る』必要があるんです。

まずはブレーキについて。大径のシングルディスクを装備して絶対的な制動力と性能の安定的な供給を実現していますが、大排気量スポーツが装備するようなダブルディスク&ラジアルマウントされた高性能ブレーキキャリパーの効きに比べれば当然ですが物足りません。だからライダーはパーツ自体の性能頼みではなく、車体やタイヤの許容範囲内でブレーキをコントロールする必要がある。
ガッツン! と唐突にブレーキレバーを握るなんてもちろんNG。はじめは優しく、そこから強く。

高性能バイク&高性能パーツに慣れきっていると、この時点でもう難しい(笑)
最高出力20馬力といっても高速道路を時速100km以上で走れるパワーはあるわけですから、感覚を研ぎ澄まして「ブレーキを開始するポイント」と「リリースするタイミング」を見極める必要があります。とりわけ「ブレーキ開始」の判断が難しい。高性能バイクならブレーキング開始後でもレバーへの入力を加減することで調整が効くし、それをフォローしてくれる性能の良いサスペンションやフレームも完備されてます。
だけどGB350 Sはシンプルだから……ひとつひとつの操作を丁寧に行って、それらをきちんと終わらせてから次のアクションを起こす必要があるんです。

最初は繊細なブレーキ感覚に慣れるだけでも時間が掛かりました。なんなら100馬力以上のバイクを操るよりも難しい部分があったように思います(笑)
だけどその後、GB350 Sの走りに感覚が馴染んでくるにつれて気づいた。
妙に楽しい?
え……今のGB350 Sって実は『ものすごくスポーツ』できるバイクなのかも!?
【文/北岡博樹(外部ライター)】


















