ホンダ『CT125・ハンターカブ』の装備の解説に加えて、実際に走ってみての燃費や跨ってみての感想など基本情報をお伝えします!
Honda CT125・ハンターカブ(2021)
スーパーカブ C125(Super Cub 125)の派生モデルとして2020年6月26日に発売され、オフロードやアウトドアテイストを取り入れた本格トレッキングスタイルのカブが「CT125・ハンターカブ」です。
悪路走行や未舗装路の走破性を高めるために、アップタイプマフラーやセミブロックタイヤなどを採用し、アップライトなハンドルやストロークを伸ばした前後サスペンションを装備するなど、オフロード性能を向上させた本格トレールとして大ヒットモデルの仲間入りを果たしました。
アウトドアテイストを取り入れたカブシリーズのルーツは古く、1961年に発売された「C105H」にまで遡りますが、今から40年以上前の1981年に発売された「CT110」がハンターカブの祖先と言えるでしょう。
2022年1月には新色「パールオーガニックグリーン」が追加され、継続カラー「グローイングレッド」「マットフラスコブラウン」と合わせて全3色のカラーバリエーションとなりました。
郊外へのツーリングやキャンプ、さまざまなアウトドアレジャーへの移動手段として、最適な1台になってくれるマシンです。
CT125・ハンターカブ|メーカー希望小売価格 440,000円(消費税10%込み)
製品詳細はこちらから
CT125・ハンターカブのライディングポジションや足つき性は?
アップライトなハンドルとやや肉厚になったシートに加え、少し長めのサスペンションストロークもあり、ライダーからの目線が高く、姿勢の起きたオフロードスタイルに近いポジションになっているのが特徴です。
車体に跨ると、従来のスーパーカブシリーズと同様に膝まわりがあいているのでニーグリップはできませんが、高くて幅の広いハンドルと、ステップ荷重でバランスを取りやすいディメンションになっており、悪路走行時などに行うスタンディングポジションでもスムーズに走れます。
CT125・ハンターカブのシート高は800mmで、スーパーカブシリーズでは少し高めの設定ですが、172cmのライダーが跨ると両足がカカトまでしっかり着き、膝が軽く曲がるほどの足つき性です。
前後サスペンションストロークを伸ばしたことで、最低地上高は165mmも確保され、ダートやちょっとした悪路などを走っても飛び石などからエンジンやクランクケースが傷つきにくくなっています。
CT125・ハンターカブの燃費は?
今回はトータル207.7kmの距離を走って、給油した合計ガソリン量は3.89Lでした。使用燃料はレギュラーガソリンです。
燃費性能は、さすがカブシリーズ!と言えるほどで、満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり53.3933…km/Lという、小排気量車でなければまず出せないであろう数字を記録!
燃料タンク容量は5.3Lとやや少なめに感じますが、燃費性能がかなり優れているのでロングツーリングでも給油回数が少なく済むのはありがたいですね。
ちなみに、残りの燃料は1.41L残っていたので、燃料タンク満タンでガソリンを使い切った場合の概算走行距離は約283kmと、300km近い距離が走れる計算になります。
CT125・ハンターカブの主要装備解説
丸目一灯のヘッドライトはフルLED仕様になっていて、上下にハイビーム&ロービームの切り替えができる仕様。
また左右にリング状のLEDポジションランプも備えているので、小ぶりな形状でも存在感は抜群です。
先代モデルのデザインを踏襲しつつLED化された四角形状のウインカーは、ハンドルマウントになっており、被視認性も高いデザインになっています。
丸形ケースを採用した反転表示のデジタルメーターは、シンプルかつ、日中でも見やすいデザインを採用。
スピードメーターに加え、ガソリンメーター、ODOメーター&トリップA・B、各種インジケーターを備える多機能メーターになっています。
表示を切り替えるSETボタンやSELECTボタンはグローブをしたままでも操作しやすい形状です。
スーパーカブ C125などと同様で、空冷4ストロークOHC単気筒エンジンを搭載し、専用開発の吸排気系との組み合わせで中低速のトルクを増強させたエンジンになっています。
最高出力は7,000回転で8.8馬力を発揮しますが、最大トルクの発生回転数は意外に低く、4,500回転で1.1kgf・mを繰り出します。
未舗装路などの走破性を高めるために、低速からトルクが湧いて出てくるような出力特性になっています。
フロントはABSを備えたディスクブレーキを採用し、オンロードでもオフロードでも制動性に優れたブレーキを装備。
ホイールサイズは前後ともに80/90の17インチを採用し、オン&オフ兼用のセミブロックタイヤを履いています。
フロントフェンダーの後方には泥はねなどを防げるマッドガードも備わっています。
CT125・ハンターカブのリアブレーキはカブシリーズでは初となるディスクブレーキが採用されました。
ワンポッドキャリパーですが、リアブレーキだけでも停まれるくらい制動性が高く、コントロール性に優れています。
オフロード走行などでリアを意図的にロックさせて滑らせるようなテールスライドにも対応してくれます。
スプロケットの丁数はスーパーカブ C125の36丁から39丁へ変更されており、発進からグッとチカラが伝えられるショート型の加速特性になっています。
ハンターカブシリーズの特徴でもあるアップタイプマフラーを採用。
エキゾーストパイプからサイレンサーまで覆われたシルバーのアルミ性プロテクターは、デザイン性だけでなくライダーの脚をマフラー熱から守り、転倒時などのマフラー保護にも役立ちます。
タンデム時にパッセンジャーの脚がマフラーに直接あたらないようにヒートガードも備わっています。
悪路などでもハンドル操作がしやすいようにアップタイプのハンドルを採用しています。
高すぎず低すぎない絶妙な位置にあるので、長距離でも疲れず、オフロードなどでスタンディングポジションをしても窮屈感がありません。
CT125・ハンターカブの最大の特徴と言っても過言ではないのが特大リアキャリアです。
幅409mm、長さ477mmのビッグサイズは、キャリアと言うより“荷台”に近く「何でも乗りそう!」と思えるほど使い勝手に優れています。
また、フラットな形状なので、ツーリングバッグ以外にもダンボールなどの四角い荷物でも簡単に積載できます。
CT125・ハンターカブにはタンデムステップも備わっているので2人乗りも可能です。
ただ、リアキャリアに直接座ることになるので、ややお尻が痛くなるかもしれません。
しかし、キャリアに座って少し走った印象では意外に快適で、ちょっとそこまでのタンデムや緊急時の二人乗りくらいなら全く問題ないと思います。
CT125・ハンターカブで、タンデムを頻繁にする予定なら、カスタマイズパーツとしてラインアップされているSPタケガワ製のピリオンシートを装着すれば、より快適に二人乗りが楽しめると思います。
見た目のデザインや“ハンター”というネーミングからも、オフロードやトレッキング仕様のバイクに思えますが、日常的に使いやすい「カブらしさ」はしっかり備わっています。
街乗りやツーリングはもちろん、通勤通学などの日常使いや荷物の運搬など、マルチに使えるバイクです。
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】
関連記事もご覧ください!
ホンダ『CT125・ハンターカブ』に乗ってみたいなら!
※HondaGO BIKE RENTALではレンタル車両の未舗装路の走行は禁止となります。
HondaGO BIKE RENTALならリーズナブルに体感!料金など詳しくはコチラから