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スーパーカブシリーズとはどこが違う?『CT125・ハンターカブ』に乗る前に知っておきたいこと【原付二種で楽しむホンダのバイク! 第6回/Honda CT125 前編】

2020年6月に発売されるやいなや、従来のカブファンのみならず、コミューターバイク好きからアウトドアファンにまで絶大な支持を得ている「CT125・ハンターカブ」。
トレッキング性能を高めたCT125・ハンターカブは、他のカブシリーズとはどこが違うのでしょうか?

ハンターカブは、なぜ多くのライダーに支持されるのか?

2017年に世界販売台数の累計が1億台を突破し、日本が世界に誇る偉大なバイクといえば、ホンダのスーパーカブシリーズをおいて他にないでしょう。

そのカブシリーズの中でも、老若男女あらゆる世代に親しまれ、若者からベテランライダーまでをも虜にする「CT125・ハンターカブ」の魅力とは一体なんなのでしょうか?

まずはCT125・ハンターカブの魅力を少しずつ紐解いてみたいと思います。

未舗装路でも快適に走れるようにアップマフラーやブロックタイヤを装備した、いわゆるトレールタイプのカブシリーズの歴史は古く、1961年に発売された「ハンターカブ C105H」にまで遡ります。

その後『CT』の冠を付けた「CT200 TRAIL90(1964年)」や「CT50(1968年)」などが登場し、スーパーカブのトレイル版とも言える「CTシリーズ」が確立されていきました。

CT110(1981年)

CT125・ハンターカブの直接のルーツと言えるモデルは、1981年に登場したこちらの「CT110」でしょう。

今から40年以上も前のバイクですが、この頃からエンジンを飛び石などから守るスキッドガードや、リアキャリアに吸気口を設けたエアクリーナーなど、ハンターカブ独自のスタイルを確立していました。

往年のスタイルやデザインが踏襲されているだけあって、CT125・ハンターカブは、カラーやスタイリング、マシンコンセプトなどが見事に継承されていて、まさに現代に蘇ったハンターカブと言えるでしょう。

CT125・ハンターカブ(パールオーガニックグリーン)

CT125・ハンターカブ(パールオーガニックグリーン)

2022年1月には、新色「パールオーガニックグリーン」が加わり継続カラーと合わせて全3色展開となりました。

他のカブシリーズとはどこが違う?

CT125・ハンターカブは他のカブシリーズとは異なる装備や機能が多数あります。

まずはフロントフォークの構造です。

ベースモデルとも言える「スーパーカブ C125(Super Cub C125)」は、ハンドル部からフロントフォークまでを一体とした「ユニットステア」を採用していますが、CT125・ハンターカブはトップブリッジとアンダーブラケットを持つ剛性感の高いステムに、テレスコピックタイプのフロントサスペンションを採用。

これは一般道はもちろん、未舗装路でも軽快なハンドリングが得られるオフロードタイプのバイクにも採用されている構造です。

エンジンはスーパーカブ C125と同種類の「空冷4ストロークOHC単気筒エンジン」を搭載していますが、悪路での突破性を高めるために低中速のトルクを厚くし、ギア比なども変更することで、発進トルクを増強させています。

また、アップタイプマフラーの採用や専用開発の吸排気系で、CT125・ハンターカブ独自のセッティングが施されています。

ハンドルは未舗装路などでスタンディングポジションをとっても窮屈感がないようにアップタイプのハンドルを採用しています。
小さいながらもしっかりとした剛性感があるトップブリッジにマウントされたハンドルは、車体が暴れるような場所を走っても安定感が抜群です。

タイヤはオンロード、オフロード問わず走りやすい、セミブロックタイヤを履いています。
ホイールサイズは前後ともに80/90の17インチを採用し、フロントにはABSを備えたディスクブレーキを装備しています。

CT125・ハンターカブのリアブレーキはカブシリーズでは初となるディスクブレーキが採用されました。
リアブレーキのコントロール性がさらに良くなった印象です。

特大リアキャリアに大きな荷物を積んでの走行や、タンデム時にも耐える堅牢な2本タイプのリアサスペンションを採用。
また、スーパーカブ C125ではファイナルスプロケットの丁数が36丁でしたが、CT125・ハンターカブは39丁まで増やすことで、発進から力強く加速してくれるショート型になっています。

先代モデルのCT110にも採用されていたハイマウントの吸気ダクトを継承し、巻き上げた砂やほこりなどをエアクリーナーができるだけ吸わないような構造になっています。

またシート下に給油口があり、開閉はメインキーでワンタッチで開けることができるようになっています。

悪路での走行時でもマフラーが地面や石などにあたらないようにアップタイプのサイレンサーを採用しています。

CT125・ハンターカブのデザインを際立たせてくれるシルバーのアルミ性プロテクターは、デザイン性だけでなくライダーの脚をマフラー熱から守り、転倒時などのマフラー保護にも役立ちます。

そしてCT125・ハンターカブの最大の特徴と言ってもいいのが、特大のリアキャリアです。

幅409mm、長さ477mmのビッグサイズで、見るからに何でも積載できそうなくらい大きく、タンデムしても大丈夫なほど強度もしっかりしています。

釣りやキャンプなど様々なアウトドアと組み合わせて楽しめるのがCT125・ハンターカブの人気の秘訣でしょう。

知っておくと便利! 工具BOXの開け方とシート下のヘルメットホルダー

ここからはCT125・ハンターカブの、知っておくとちょっと便利なシート下の機能をご紹介します。

メインキーでシートを開けると、給油口にアクセスできるのですが、矢印の部分に5mmのヘキサゴンレンチが備わっています。

このヘキサゴンレンチでリアキャリアの左下に備わっているツールボックスの開閉ができるんです。

このツールボックスの中には、少量の工具と取扱説明書などの書類が格納されています。

ツールボックスの中には、このような器具が入っているのですが、どうやって使うものだと思いますか?

実はこれ、ワイヤータイプの『ヘルメットホルダー』なんです。

ヘルメットのDリングにワイヤーを通し、シート下の先端部分にあるピンに引っ掛けることで、このようにヘルメットホルダーとして使うことができるんです。

CT125・ハンターカブのシートは、メインキーで施錠できるタイプなので、後はシートを閉じるだけ。

ツーリング先でバイクからちょっと離れるときなど、ヘルメットって結構かさ張りますから、車体に安心して施錠しておけるのはありがたいですね。

乗り手を選ばないフレンドリーさと、どこでも走れそうな足まわり

スーパーカブ C125のトレッキング仕様とも言えるCT125・ハンターカブですが、それぞれの違いをひとつずつ見ていくと全く異なるマシンであることがわかりました。

もはや125ccのアドベンチャーバイクと言っても過言ではないでしょう。

これだけの装備が整っていれば、きっとどんなところでも難なく走ってくれるはず。

次回は一般道やワインディングを走って、CT125・ハンターカブの魅力をさらに深堀りしてみたいと思います!

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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