さて始まりましたこのシリーズ。
最近流行りのバイクキャンプを成功させるためのステップアップ術を学ぶこの企画。
第一回目は、“チェアリング”を紹介します!
チェアリングとは、アウトドア用のコンパクトに折り畳めるチェアを使った遊び。
とは言っても、難しく考えることはありません。
バイクで走っていて、いい景色を見つけたら、景色を見ながら休んだり、写真を撮ったりすると思います。そこでイスを組み立て、ちょっと贅沢に休憩してしまおうというのが“チェアリング”というわけです。
「バイクで出かけて」「アイテムを組み立てて」「くつろぐ」というプロセスはキャンプと同じです。本格的なキャンプの前に、このチェアリングをマスターしてキャンプで必要な要素をマスターしてしまいましょう!
今回は、ちょっとそこにコーヒーブレイクと簡単な昼食の要素をプラス。イスを持ってバイクでピクニックに行くようなツーリングをイメージしてもらえればわかりやすいかもしれません。
“チェアリング”で必要なものは、レインウエアや地図などのいつものツーリングの持ち物に、アウトドア用のコンパクトな折り畳みチェア、サーモボトル。それからマグカップにインスタントコーヒーにカップラーメン。今回は、シートバッグに積んできましたが、この程度の荷物だったらデイパックで持ち運んでもいいかもしれません。
今回のチェアリングの肝となるのはサーモボトルでお湯を持参すること。現場でお湯を沸かしたり、煮たり焼いたりの調理をすると、ガスバーナーやガスボンベといったアイテムを揃えたり、調理に時間がかかったり、ハードルが高くなってしまうので一切割愛。お湯だけあれば完了する調理に絞ることで、調理に必要な調理アイテムはサーモボトルだけという超お手軽なスタイルが完成します。
ただこのサーモボトル。ちょっと工夫があって、自宅からお湯を持参場合には一度お湯で内部を温めてから熱湯を注ぐといい。こうすることで、お湯が格段に冷めにくくなります。
くつろげそうな、気分のいい場所が見つかったら、そこがチェアリングポイント。バイクを止めてその傍らでチェアを置いたら、自分だけの特等席の完成です。
コーヒーを淹れてみよう
チェアリングの場所が決まったら、まずは一息つくための飲み物を作ってみましょう。おすすめなのは、一杯分で個包装されたドリップ式のコーヒー。粉末タイプのインスタントコーヒーよりもちょっと手間をかけた方が雰囲気が出ます。マグカップは自宅にあるものでもOKですが、アウトドア用の金属製のものが頑丈で割れる心配もありません。
コーヒーを淹れたら、あとはひたすらくつろぐ。昼寝がてら日光浴するのもいいし、地図を見ながら次のツーリング計画を立てるのもいい。とにかくリラックスできたら、チェアリングは大成功です。キャンプの予行演習としてチェアリングを紹介していますが、チェアリング自体も非常に楽しいアウトドア遊びですよ。
カップラーメンを作ってみる
お湯だけでできる料理は? と聞かれて真っ先に思い浮かぶカップラーメンですよね。実際、麺も具も容器も揃ってしかも軽いというカップラーメンは、アウトドアとの相性も非常にいいんです。
“たかがカップラーメン”と侮ってはいけません。“屋台の焼きそばがウマイ法則”同様、屋外で食べるカップラーメンは格別なんです。愛車のかたわらで食べるカップラーメンはとても美味しい。
ちょっと調理に凝ってみる
もう少し調理気分が味わいたいなら、用意するものはちょっと増える袋タイプでお湯をかけるだけ即席麺に挑戦してみよう。
用意するものは、アウトドアショップで売られているシェラカップよりもひとまわり大きいロッキーカップと呼ばれる種類の器とお箸です。それから食材は生卵やフリーズドライタイプの刻みネギなどがあると、より調理している気分がアップします。
カップラーメンを作った時に出るのはゴミだけですが、ロッキーカップを使ったりすると汚れものも出ます。この汚れ物を洗ったり、ティッシュで拭いたりするのもキャンプの要素。キャンプでも、設営→調理→食事→くつろぎ→後片付けという要素は全く同じです。実際のキャンプにはさらに、テント設営→就寝という要素が加わりますが、チェアリングを行っておくと、キャンプに必要な流れや雰囲気は大体つかめます。
もし、テントとなどのアイテムは揃えたけど、いきなりのテント泊はちょっと自信がないという人は、このチェアリングにテント設営&お昼寝なんて要素をプラスしてみると、よりキャンプの雰囲気が掴めると思います。
今回の相棒 -CT125・ハンターカブ-
124㎤の単気筒エンジンを搭載したCT125・ハンターカブは原付二種クラス。その特徴は、クラッチレバーの操作がないため操作が簡便で、免許も普通二輪(小型AT限定)を持っていれば運転できることです。タフそうな見た目通り、アウトドア遊びがしやすく、荷台には大きな荷物も搭載可能で、キャンプツーリングにはぴったりの一台です。
■車両価格 440,000円(消費税10%込み)
【文:谷田貝 洋暁(外部ライター)】