バイクとの付き合い方は様々。夢中になってしまう人もいれば、とてもライトな感覚でバイクに乗る人もいます。
今回ご紹介する平井さんは後者。
休日を少し豊かにするため、選んだのは『CT125・ハンターカブ』でした。
ビックバイクに乗っていた20代
平井さんは20代のときに大型免許を取得。アメリカンバイクに乗っていました。
「5,6年乗っていました。ミーティングに行ったりして楽しんでいたんですが、一緒に走っていた友人たちに子供ができたり、仕事が忙しくなってバイクから離れはじめたんです。そうなると自分も乗らなくなってきて、結局バイクは手放してしまいました。」
駅の近くに住んでいたこともあって、バイクがなくなっても特に不自由を感じることもありませんでした。
好きなアパレル関係でデザインの仕事などをするようになり、結婚もするなど公私ともに充実していたことから、しばらくバイクのことは頭から消えていました。
友人と共にバイクリターン
そんな平井さんが再びバイクに乗ることになったのは学生時代の友人がキッカケでした。
「学生時代から仲の良かった友人がCT125・ハンターカブを買ってバイクにリターンしたと聞きました。それでCT125・ハンターカブに興味が出て調べてみたらデザインがとてもいい。それに125ccだったら維持費もかからない。これだったら自分も乗りたいという気持ちが突然沸き上がってきて、すぐ注文することにしたんです。」
アパレル関係のデザイナーをしていた平井さんにとって、バイクのデザインや雰囲気はとても重要な要素。CT125・ハンターカブはタフでありながら適度にライト。
平井さんの好きなアウトドアやアメカジ的なイメージとベストマッチでした。
「実際に納車されたバイクをじっくり見てみたら、細かい部分までしっかりとデザインされていました。小排気量なのにとても質感が高いなと思いました。」
「オフロードを走ることを考えタフさがあるけれど、ストリートを走っても違和感がないじゃないですか。ワークブーツを街で履くような感じだなと思いました。」
「たとえば空気の取り入れ口が上の方にあって、深い水の中でも走れるようになっているでしよう? ハードな使い方にも耐えられるように細かい部分まで妥協せずに作っているから本物としてのオーラが生まれている。アウトドウエアとかブーツと同じですよね。」
走行性能に不満なし
走りの性能は良い意味で平井さんの予想を裏切ったと言います。
「125ccのバイクはこれがはじめてだったからどれくらい走るのか見当もつかなかったけれど、実際に乗ってみたらまったく不満はありませんでした。静かだし下から力があって乗りやすい。遠出してもストレスはまったくありません。」
さらにうれしかったのは燃費の良さ。
「ガソリンスタンドに行ったら『あれだけ走ったのに、これだけしかガソリン入らないの?』なんて驚くことが何度もありました。保険料や税金も安いし、すごく経済的なバイクです。」
いざとなったらオフを走ることができるというのも重要なポイント。
「出かけた先でオフロードが出てきたときに躊躇せず入っていくことができるのは頼もしいですよね。テクニックはないけどこの車体のサイズだったら足で支えるのも簡単だし。」
「不満は特にありません。でももう少し足つきを良くしても良いかな。オフをハードに走るわけじゃないからリアショックを短くするとかシートを変えてみるといったプチカスタムも考えています。整備の知識はないけどシートの交換なら自分でもできそうだから、まずはシートですかね。気に入らなかったらすぐに戻すこともできるし。」
休日のショートツーリングで大活躍
自宅で仕事をしているため、CT125・ハンターカブは完全に趣味の道具。休日は自宅から1時間ほどのところにある宮ケ瀬に良く出かけます。
「郊外の道を走って、名物の塩もつ煮を食べて帰ってくるのがお決まりのパターンです。忙しい仕事の合間に出かけると、とてもいい感じでリフレッシュできるんです。」
最近はツーリングにも出かけたんだとか。
「友人と日帰りで山梨まで行ってきました。久しぶりにツーリングしたら楽しかったですね。シートの出来がいいし、乗り心地もいいから全然疲れませんでした。」
ただし一緒に出かける友人も仕事が忙しく中々時間を合わせるのが大変。
なんとか同じ日に休みを捻出するのが精一杯なので、現在のところは日帰りツーリングしか出掛けられていません。
長距離ツーリングは考えていなかったようですが、そんな気持ちにも少しずつ変化している様子。
「フェリーを使えば寝ているうちに目的地近くまで行けるって聞いて、それも楽しそうだなと考えるようになりました。125ccならフェリーの料金も安そうだし。今度友達と相談してみようと思っています。」
CT125・ハンターカブは平井さんのライフスタイルに溶け込みつつあります。
「友達に影響されて、なんとなく買ってしまったんですけど走ってみたら予想していたよりずいぶん楽しくて、バイクに乗る機会が増えました。休日はけっこう充実しています。」
CT125・ハンターカブが、長く履き込んで手放せなくなったワークブーツのような存在になる日は遠くないのかもしれません。
【文/後藤武(外部ライター)】