クロスオーバースタイルのスクーターモデルとして登場したHonda『ADV160』は、人気のキャンプツーリングがどれくらい楽しめるのかを実際にキャンプへ出掛けて検証!
ADV160はキャンプ場へ続く道が未舗装路でも走りやすかっただけではなく、キャンプサイトへ着いてからも本当に便利な機能がいっぱいでした!
▶【ADV160でキャンプツーリング 前編】からの続きです
キャンプ場に着いてからも頼もしい『ADV160』の利便性って?
ADV160でワインディングが楽しめるツーリングコースを走りつつ、お目当のキャンプ場に到着。
ニーグリップができないスクータータイプでの砂利道走行は少し心配だったけど、ADV160のセミブロックタイヤとよく動いてくれる前後サスペンション、リアタイヤの空転を検知してくれるトラクション・コントロール・システムなどのおかげで全く不安なく走れました。
普段は街乗りを中心としたセカンドバイク的な使い方もできるし、休日にはキャンプやアウトドア遊びにもってこいのスタイルなので、まさにアドベンチャー好きライダーのための軽二輪スクーターになっているんですね。
快適に過ごせそうなテントサイトを決めたら、シートバッグからキャンプ道具の荷下ろしを始めます。
原付二種/125ccスクーターのように下道ツーリングで現地まで走るのも楽しいですが、高速道路も乗れる排気量のADV160なら、もっと距離を延ばせるし、何より移動時間にゆとりが持てるというもの。
やっぱり、キャンプツーリングは現地の時間をゆっくり楽しみたいから、想定していた時間通りに目的地に辿りつけるのは本当にありがたいです。
今回は、HondaGO BIKE RENTALで借りられるオプションサービスの「キャンプグッズレンタル」を利用しました。
これならソロキャンプが楽しめるキャンプ道具が一式揃っているので、手ぶらでキャンプツーリングが楽しめるんです。
【関連記事】HondaGO BIKE RENTALはキャンプグッズもフルレンタルできます!
※HondaGO BIKE RENTALの「キャンプ用品レンタル」は車両レンタルのオプションサービスで、キャンプ用品セットのみのレンタルや、キャンプ用品単体のレンタルはできません。
テントを張ったら『何もしない自由』をとことん楽しむ
HondaGO BIKE RENTALで借りられるテントは、老舗アウトドア・ブランド「mont-bell(モンベル)」のアイテムに「Honda」のロゴが配されたスペシャルなもの! キャンプツーリングにピッタリなソロテントなうえ、テンションも上がります。
ちなみにこのテントはメインポールにフックを引っ掛けるだけの吊り下げ式なので、初めてテントを立てる場合でも組み立てやすい作りになっています。
風などで飛ばされないようにテントのフライシートをしっかりペグダウンしていきます。
テントのペグを打つためのペグハンマーもHondaGO BIKE RENTALのキャンプセットにちゃんと含まれていますから安心ですよ。
このソロテントは付属のポールを2本立てることで、前室にタープを張ったような“キャノピー仕様”にすることができます。
こうすることで日中の日差しなども遮れるし、テント前室のスペースにテーブルやコンパクトチェアを設置すれば、ソロキャンプが快適に過ごせる豪華なサイトの出来上がり!
さて!ここからが楽しいソロキャンプの時間です。
まずはお湯を沸かして、ゆっくりコーヒーブレイクとしましょうか。
【関連記事】一人でも簡単にできるテントの立て方はこちら!
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ソロキャンプの自由な時間を愉しむのに最適な瞬間湯沸器
Hondaのジェットボイルでコーヒーブレイク
HondaGO BIKE RENTALのキャンプグッズレンタルには、お湯を短時間で沸かせる「ジェットボイル」もセットになっています。
「ジェットボイル」とは、mont-bell社が取り扱いを行なっているガスバーナーで、HondaGO BIKE RENTALのキャンプグッズレンタルで借りられるのはHondaの「ウイングマーク付き」になっている特別仕様。
ちなみに、この日もバイクで来ていたキャンプツーリング好きの方から「それ、Hondaのジェットボイルなんですか?」と声をかけてもらいました(笑)。
ジェットボイル本体を組み立てたらお湯を入れて数分待つだけ。500mlの水なら僅か100秒程度で沸かすことができます。
このジェットボイルは「コジー」と呼ばれるネオプレンゴム製カバーのマークがオレンジ色に変化して、お湯が沸いたことを知らせてくれます。
焚き火などで、いちから火を起こしてお湯を沸かすとなると、最低でも7〜10分くらいはかかりますが、ジェットボイルなら一瞬です。
バイクでツーリングした後、自然の中で飲むコーヒーはなんとも格別ですね。
さて、お腹も減って来たところで、ジェットボイルだけでできる簡単なキャンプ飯でも作ろうかな。
お湯を沸かすだけでできる簡単キャンプ飯
ちなみにバイクでツーリングした後ってけっこう疲れていますし、特にソロキャンプだと時間が掛かる手の込んだ料理を作るのはちょっと面倒だったりもします。
そんな時にはジェットボイルを使って「お湯を沸かすだけ」でできる“簡単キャンプ飯”がおすすめ。
今回はお湯を入れて数分蒸らすだけで食べられるフリーズドライ食品の「梅じゃこご飯」を作ってみたいと思います。
付属のスプーンで軽くかき混ぜたら、あとはファスナーで密閉して5〜6分程度蒸らすだけで完成です!
これ、アウトドア用品店などでリーズナブルな価格で売っていますし、簡単で美味しいので是非試してみてください。
もちろんソロキャンプの楽しみ方や目的は人それぞれですし、料理好きの方は手間暇かけたアウトドアクッキングを楽しむのもアリでしょう。
HondaGO BIKE RENTALのキャンプグッズレンタルには、ジェットボイル以外にも様々な調理ができるクッカーセットも用意されていますから自慢のアウトドア料理も楽しめます。
お腹もいっぱいになったところで、後は何もしないアウトドア時間を楽しみますか……。
【関連記事】誰でも簡単キャンプ飯!ジェットボイルの使い方はこちら!
筆者が感じた『ADV160』が初めてのキャンプツーリングに向いていると思う理由
初めてのキャンプツーリングでいちばん戸惑いやすいのは、たくさんあるキャンプ道具の設置や荷物の管理などかもしれません。
そんな慣れないキャンプシーンでも、シート下に気軽に荷物が入れられるトランクスペースがあったり、ちょっとした悪路でも移動しやすいタイヤや足まわりが備わっているADV160は、誰もがキャンプやアウトドアを気軽に楽しめるように設計されていると感じたんです。
一般的なバイクだと、キャンプ場に着いて移動が不要になれば、車両自体は言わば“置物”と化しますが、ADV160はキャンプ場に着いた後でも様々な便利な使い方ができます。ここからは、筆者がADV160を実際にキャンプツーリングで使ってみて感じた様々な利点や、とても便利だったことをご紹介します。
何かと便利なシート下のトランクスペース
日常的にも使いやすいADV160のシート下ラゲッジボックスは、29Lも入る大容量スペースが備わっています。シート下のほぼ全域が積載スペースとして使えるので、何かと荷物の多いキャンプでも大活躍。シートバッグに入りきらない道具のほか、レインウェアや防寒具など、キャンプに持っていける荷物の量が大幅にアップするんです。
デイキャンプやライトキャンプならシートバッグすら必要ない?
写真はHondaGO BIKE RENTALで借りられるキャンプ道具を入れてみた様子ですが、テント本体とマット意外のグッズは全てシート下に入ってしまうほどの積載量がありました。
シート下に29Lもの積載スペースがあると、例えばチェアリングを楽しむようなデイキャンプや、荷物を少なめに絞ったライトキャンプ程度ならシートバッグが不要になるほど。キャンプ場に着いてからも、すぐ使わない道具やかさばる荷物を一時的に仕舞っておけるので超便利でした! あとは施錠できるので貴重品を入れておくのにも便利だったりします。
買い出しや荷物が増えた時にも安心
自然の中で一夜を過ごすキャンプツーリングは、食材や飲み物などの“買い出し”も必要になるので、テントやシュラフなどの主要なキャンプ道具以外にも、何かと荷物が増えるものです。
自然の中で「衣・食・住」を満喫するには、あらかじめ持って来た荷物以外にも積載できる容量に少し余裕があると、より快適なキャンプが楽しめます。
シート下のラゲッジボックスがあると更に便利なのは、キャンプの飲食で出たゴミなども一時的に仕舞っておけること。
キャンプ場によっては食事のゴミなどを自身で持ち帰る必要がある場所もあるので、まとめたゴミ袋をシート下にサッと入れるだけで出発できるから撤収もスムーズに行えます。
また、キャンプで余った食べ物や翌日の朝食分にとっておいた食材などを施錠できるシート下に入れておけるので、虫や動物などに食べられてしまう心配もないのが本当に便利です。
ヘルメットの置き場にも困らないDリングホルダー
そして、バイクツーリングでキャンプ場についてテントサイトを設置した後に、意外に困るのが実はヘルメットの置き場所。
テントの室内や前室にヘルメットを置いておくのもいいのですが、かさばるうえに、テント内を移動するときに物が当たったり転がったりすることもあります。テントサイトから少し離れている間に盗難の被害に遭う可能性も否定できません。
だけどADV160はシート下の前方にヘルメットのDリングを引っ掛けて施錠できるヘルメットホルダーが2つも備わっているので、か・な・り便利ですよ!
盗難防止にも!スマートキーで施錠できるシート下はまさに「走るコインロッカー」
ADV160はキーシリンダーにカギを差し込む必要がない「スマートキー」が採用されています。
バイクでキャンプ場に着くと、カギを挿したままにしているライダーが意外に多いのですが、それはさすがに不用心というもの……
けれどADV160のスマートキーならポケットなどに入れておけば肌身離さず持ったまま動けるうえに、サッと走り出すことも可能。また、少し離れた場所からでも遠隔操作でシート下の施錠もできるので、使わない荷物や貴重品などを安心して収納しておけます。
しっかり施錠したことを知らせるアンサーバック機能も付いているので、まさに「走るコインロッカー」のように使えます。
小物入れとして使えるフロントインナーボックスと充電に便利なUSB電源
ADV160のハンドル下には、左側に小物などを入れておける蓋付のフロントインナーボックスも備わっています。
ペットボトルの飲み物や、外したグローブ、財布やちょっとした手荷物などを入れておけるので使い勝手が抜群!こちらはすぐ使う物などを入れておくのにとても便利です。
さらに、フロントインナーボックスの奥には、USBケーブルを直接させる5V2AのType-A USBポート※が標準で備わっています。
自然の中で一夜を過ごすキャンプでは、モバイル端末などの電池残量が残り少なくなりやすいので、ちょっとした“充電のピンチ”にも安心。走行中ならスマートフォンなどの充電をしたまま走れるので、モバイルバッテリーを忘れた時などはマジで助かります(笑)。
※USBポートはエンジンがかかっている状態でお使いください。また、接続する機器や充電用アダプターの仕様などによっては、充電・使用できない場合があります。
坂道や不安定な場所でも停めやすいセンタースタンド
砂地や砂利場などが多いキャンプ場は、一見フラットで平坦な地面に見えても微妙に傾いていたり、凹凸があったりする場所が多いです。
しっかり停めたつもりでも、わずかに坂になっていたりするとタイヤが自然に転がってバイクが転倒……なんてことも起こる場合があります。
でもADV160にはサイドスタンドとセンタースタンドが両方とも標準で備わっているので、地盤に合わせて停めやすい方で使い分けができます。
特に、ちょっと坂道になっている場所などで停めなければならないケースだと、センタースタンドでしっかり停車できるのは安心ですね。
ADV160が非日常を楽しく快適な時間に変えてくれる
ADV160は、原付二種スクーターのように日常的に使えるコンパクトなサイズでありながら、高速道路にも乗れる160ccならではのツーリング適性やオンロードバイクならちょっと侵入したくないような未舗装路でも安心して走れます。
クロスオーバースタイルのスクーターとして進化したADV160は、クルマで言えばSUVのようなアウトドアテイスト溢れる使いかたが本当にピッタリ!
クルマにキャンピングカーがあるように、ADV160はバイクで言えば“キャンピング・スクーター”と呼びたくなるほどアウトドア好きライダーにマッチしていると思いました。
もし、初めてのキャンプツーリングに行くのなら、ADV160は、筆者的に間違いなく1番おすすめできるバイクです!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】