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新型『ADV160』って実際どうなの? 125ccとか250ccのバイクのほうが後悔しないんじゃ……と思ってる人へ!【ホンダの道は1日にしてならず/Honda ADV160 試乗インプレ・レビュー 前編】

大人気モデル『ADV150』がフルモデルチェンジして『ADV160』へと進化! すっごくカッコいいけど! でも実際160ccってどんな感じのバイクなの?

160ccという排気量の悩みドコロ……

2020年に登場し、発売前の予約段階で年間予定生産台数をオーバーしてしまったほどの人気を誇るADV150。そのバイクが排気量アップし、最新の排ガス規制に対応しつつもパワーアップ! 『ADV160』として2023年1月26日に新発売となりました!

ひと目惚れで購入に踏み切る人続出の従来型ADV150でしたが、新型ADV160もそうなる可能性大。だけど、このバイクを買う時にどうしても気になることがあると思います。

それは……

『ぶっちゃけ、160ccってどうなん?』というところ。

だって160ccの排気量は軽二輪、つまり250ccクラスと同じ扱い。ランニングコスト面で言うと125ccと違ってクルマのファミリーバイク特約が適用されないから、任意保険にしっかり入らなきゃいけない。だったら排気量の大きい250ccのほうがいいんじゃ……と思ってしまうのも人情というやつです。

しかしっ!

もともとカッコいいADV150が、ADV160となってさらに洗練されたスタイリングを手に入れた訳です。

ランニングコストとか費用のことなどを軽く飛び越えて『欲しい!』の気持ちが先行したとしても無理はないこと。でもその直感、信じて大丈夫ですよ!

だってADV160は見た目だけじゃない『走りの楽しさ』をちゃんと備えているんですから!?

気になる『160cc』の走りって?

まず、実際の話として125ccや250ccと比較してどうなの?というところですが、走りのパワフルさに関していえば125ccとは正直、比較になりません。

ハッキリ言って力強さは段違い。しかも今回の進化に伴ってADV160は、従来型より最高出力を1馬力アップさせています。ここで、たかが1馬力なんて思わないでください。車両重量136kgのバイクにおいて、1馬力は大きな違いになります。

その恩恵もあってか、少なくとも街乗りシーンにおいては『250ccとそんなに変わらないな』という印象になります。

バイクにおける排気量差っていうのは絶対的な違いを生むものなので、250ccとまったく同じ、ということはありません。

だけど160ccだから遅い、なんてことは一切感じないんです。むしろ、思った以上に元気!っていうのが第一印象。ADV160は見た目、アドベンチャースタイルですがその走りは思った以上にスポーティだったんです。

アクセルを開ければ、ほとんどタイムラグ無しに加速スタート! その時のフィーリングが、同系統のエンジンを搭載するPCX160とは全然違うんです……PCX160は身体の一部だと思ってしまうようなフィット感が素晴らしいバイクですけど、そこと比較するならADV160はアグレッシブとしか言いようがありません。

信号待ちからのスタートダッシュや交差点を曲がった後の立ち上がりなど、楽しすぎて、ついアクセル大きく開けてしまいたくなる……このあたり、少々オーナーの自制心が試されますのでご注意ください。

だけど今回の進化で新型ADV160は、予期せぬ後輪スリップを抑止してくれるHSTC(ホンダセレクタブルトルクコントロール)が新採用されたので気分的に安心感も高め。もちろん電子制御は万能ではないので無理・無茶は厳禁ですが、ライダーの心理的にもセーフティとして機能します。

ちなみにハンドリングは、思った以上に穏やかさを感じさせるもの。これはワイドなフロントタイヤのおかげも大きいとは思いますが、クイックすぎないので安心して運転することができあます。

スポーティなエンジンフィーリングに鷹揚さも備えたハンドリング。この感覚、クルマで言うとまさにSUVのイメージに近いかも?

率直に言って、街乗り性能において不満は何もありません。逆に、街なら250ccも必要ないかも?って思えるくらいでした。

だけどADV160はその見た目からもわかるように、単なる街乗りバイクじゃありません。基本的にはシティコミューター、もしくはスクーターのカテゴリだけど、はっきり言って全然その枠には収まらない『バイク』なんです。

ということで!

150cc以上の大きなメリットである『高速道路OK』というスキルを活かして、ちょっとしたツーリングへ!

先に言っておきますけどね? 最終的に、ADV160の可能性の広さには、かなり驚かされる結果になったんですよ!?

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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