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バイクの写真を本気で撮る!カメラマンに聞いた一眼とiPhoneで撮るコツ【森林編】

バイクで移動するのがメインではなく、バイクのかっこいい写真を取りに行くというこの企画。
前回は夜景での撮影方法やコツをご紹介しました。

今回は舞台を変えて森林編。
奥行きの少ない森の中ではどういう撮り方がかっこよくなるんでしょうか?

森の中はお昼前後の光がおすすめ


今回は緑溢れる森林で撮影してみることに。
木々が生い茂っているため、早朝や夕方は日が差してきませんが、お昼前後ともなるとちょうど良く斜めに光が入ってきて森の中はかなり明るくなります

日が入ってきたほうが写真が明るい写真を撮れるというのと、木漏れ日のような不均一に差す光が森感をより演出してくれるので、晴れている日のお昼前後がおすすめの撮影時間です。

一応森の中ですが、人や車が通る可能性もある公道なので、車両を置く際は通行の邪魔にならない場所へ置き、万が一通行車が来ることも考えてすぐにバイクを動かせるポジションで撮影しましょう

教えてもらったのはこの人!


今回撮影テクニックを教えてもらうのはバイクや車の撮影を手掛けるプロカメラマンの安井宏充さん
自身も無類のバイク好きで、現在は広告、雑誌を中心に、車、バイク、ファッションまで幅広い分野で活動されています。

安井カメラマンの写真はインスタグラムでも見ることができます。



今回撮影で使った機材はNikon Z9に35mmと50mmの単焦点レンズを付けたもの。
iPhoneは3つのレンズが付いた13Pro MAXです。

iPhoneで撮るコツ


まずは撮る目線を落として落ち葉の中にバイクがあるようなイメージに。
広角レンズで周囲のものを取り入れることでバイクは小さくなりますが、その分木々が写るので森ならではの写真が撮れました。

森の場合は奥行きがないため、広角レンズをメインに使っていきます。
ポートレートモードでボケ感を出したほうがかっこいい構図も中にはありますが、今回はまた違った方法でボケ感を出していきます。

目線を通常に戻してバイクを道の脇に起き、地面と背景を落ち葉や木々など自然を取り入れることで雰囲気ある写真に仕上がりました。

この構図の場合林道を走りに行ったオフロードバイクが停めてありそうですが、実は十分GBでも行ける舗装された道の脇で撮影しています。

広角でもボケ感は出せる


少し進んだところに手彫りトンネルがあったため、これを活かして撮ってみることに。
広角レンズでiPhoneを逆さまにして地面から煽って撮ると、下にあった水たまりにいい具合に反射してかっこいい写真に仕上がりました。

広角レンズでも手前の近すぎる部分はボケるため、極端に近ければ迫力ある写真を撮ることができます。
水が流れている上にバイクが置いてあるようにも見えますが、広角レンズの歪みによってそう見えるだけで、実際には反対側の壁に寄せた位置にバイクを停めています。

この手の写真は反対側の壁にできるだけ寄り、下から撮るのがコツ

後ほどバイクをトンネルの先に停めて手彫りトンネルのRを活かした写真も異世界に来たような、不思議な写真を撮ることができました。

木漏れ日を活かす


場所によっては一部直光が差して木漏れ日していたので、この木漏れ日を活かした構図でも撮影。
バイクや森はしっかり認識できるうえで木漏れ日が差しているので、上から光の筋が入った写真が撮れました。

目線は少し下に下げ、敢えて光の筋が現れるように撮るのは多少スキルが必要ですが、位置によって変わるので撮る位置を変えながら調整してみてください

この構図は逆に暗く撮るように調整して撮っても雰囲気ある写真が撮れます。
バイクや周囲の草木はほとんどシルエットになっていますが、バイクのフォルムと背景の木々で立体感を演出することができました。
iPhoneでも構図次第で様々な写真を撮ることができます。

一眼で撮るコツ


一眼でも同じ構図で撮ってみると、やはりiPhoneよりも立体感のある写真になりました。
目線は先程 iPhoneで撮影したのと同じですが、バイクだけにピンが来て、背景は微妙にボケているため写真の中に奥行き感を感じさせます。

またiPhoneよりも一眼のほうが表現できる色の幅やカメラのセンサーの大きさが違うため、iPhoneよりも鮮やかにも見えます。

バイクを見切らせる構図にして縦に切り替えてみても雰囲気ある写真になりました。

同じ構図でも少し向きを変えたり角度を変えるだけで、さっきよりもっといい写真が撮れる場合もあるので一つ構図を決めたら色々試してみてください

自分の中で「こういう写真が撮りたい」というイメージがある方は理想の構図を見つけやすいですが、ここでもiPhoneと一眼に違いがあり、構図を決めてカメラ越しで物を捉える際の速さは一眼のほうが早く理想の構図を見つけることができると思います。

もちろん慣れの問題があったり、一眼の場合構図は見つけても理想の撮り方をするためのセッティングが必要なので、一概に一眼のほうが良いとは言えませんが、iPhoneの画面越しよりもファインダーを覗いて決めると、より短時間で理想にたどり着きやすいので同じ構図でも写真の幅が広がるのは一眼です。

先程 iPhoneで撮影した構図を一眼で撮ってみると、綺麗なのはもちろんですが、iPhoneと違ってバイクが歪んでいないというのもこの構図では大きく出てきました。

広角レンズではいわば魚眼レンズのように周囲のものが映る場所によって歪んでしまいます。
中心は歪みにくく、外側に行けば行くほど歪むので、バイクを写真の中心付近に置いたときに車体が歪んで写りますが、一眼の場合広角ではなく単焦点レンズを使っているため、歪みはなく綺麗に写すことができました。

自分の世界観を表現できる一眼


手彫りトンネルでは iPhoneと同じ構図ですが、これも広角ではなく一眼の単焦点レンズのため、バイクがリアルな大きさのまま写り、地面だけでなく壁やトンネルの向こう側などバイク以外の要素がボケるため、その場所の奥行や深みを感じさせる写真となりました。

iPhoneの写真撮はまた違った雰囲気に仕上がっていますが、安井カメラマンが撮影する上で大事にしているのは写真の中に自分の表現したい世界観を持つこと。

写真の世界観を言葉にするのは難しいですが、この写真ではトンネルを使って映画の中のような異世界に迷い込んだような雰囲気だったり、この場所とこのバイクならこれを表現したいというのを最初に決めて、それを表現できる理想の構図を一眼で探して撮影しています。

世界観を持って撮影するのは iPhoneでも同じことですが、表現の幅は一眼のほうが広いため、自然と写真を極めていくと一眼にたどり着くのかもしれません。

木漏れ日の中の構図を一眼で撮っても iPhoneよりも本格的に感じる写真になりました。
一眼の場合構図だけでなくシャッタースピードや絞り、ISO感度など細かく設定できるため、iPhoneでは表現しきれなかった部分まで表現することができます

また iPhoneでは普通の写真にしかならなかった構図でも、一眼の場合入ってくる光の強さをセッティングで調整できるため、木漏れ日を現実より強く表現することもできます。

まとめ

今回の撮影では自然溢れる場所を探して実際に行き、撮れそうな場所を探して撮っていますが、最初のポイント見つけてからの移動はほとんどしていません
長い距離を移動しなくても瞬間を切り抜ける写真なら、1つのスポットで様々な絵柄を撮ることができます
写真を撮るというのがメインのバイク遊びも結構楽しめるというのは伝わったと思います。

iPhoneと一眼の写真を見比べてしまうと当然一眼のほうがいい写真なので、本気で撮るなら一眼をおすすめしますが、iPhoneでも構図次第で様々な写真が撮れるので、やってみたいと思った方はまずはiPhoneから初めてみましょう。

写真から広がるバイクの世界もあるはずなので、まずは自分が撮りたいバイクの世界観を見つけてみてください!

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【外部ライター/佐藤 快】

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