キャンプブームの中、魅力が再確認されているのが茨城県です。
都心から近く、アクセスも良いのに穴場的なキャンプ場が数多くあるからです。
また、海、川、山、湖と様々なシチュエーションがあり、地元独自の食材なども豊富。
今回はそんな茨城のキャンプ場の中から、穴場的キャンプ場や人気のキャンプ場を、大洗周辺のエリアからピックアップして水戸に住むアツコさんにレポートしてもらうことにしました。
これからキャンプを始めてみたい方や女性ライダーにも役立ち情報が満載です。
海への近さで大人気の大洗サンビーチキャンプ場
大洗方面で非常に人気の高いのが大洗サンビーチキャンプ場です。
美しい海水浴場、サンビーチに隣接していて砂浜が目の前に広がっています。
海まで徒歩で行けるので釣りやサーフィンをする人達に人気。
ライダーも数多く訪れてきます。
キャンプに求めるものは、人それぞれですが、ここ大洗サンビーチキャンプ場の魅力は、海近というロケションに加えて設備が充実していることでしょう。
炊事場はお湯が使えるので寒い時期でも冷たい思いをすることはなく、洗い物も汚れが落としやすいと評判です。
「炊事場のライトがオシャレで良いですね。夜、食事の準備するのが楽しくなりそう」
トイレはすべて洋式でウォシュレット完備。
洗面所も清潔です。
「女子にとって炊事場とトイレがキレイなのはポイント高いですね。それとシャワーが24時間使えるというところが良いと思いました。ムシムシした夏場でも気が向いた時にシャワーを浴びられますよね」
こちらは日帰りBBQスペース。
「キャンプは仲間と来たいこともありますよね。でもバイクだと荷物がそんなに詰めないから、そんな時はこういう設備があると助かるんじゃないかと思います。海鮮が好きだから、外で買ってきたものをここで海鮮BBQしたいです」
色々なサイトがある大洗サンビーチキャンプ場
大洗サンビーとキャンプ場には色々なサイトが有り、その時々の状況で選ぶことができます。
松林エリアはクルマ、バイクを乗り入れることができます。
広い場所なので静かにすごすことができます。
こちらはファミリーエリア。
グループでキャンプをする時に便利な広いサイトです。
今回写真が撮れていませんが、ファミリーエリアの隣にはフリーエリアがあり、こちらはライダーやソロキャンパーに人気。
予約なしの先着10組みまでで、当日の12時時点で10組以上いた場合は抽選になります。
30名くらいまでの大人数の場合、このフリーサイトを貸し切ることもできます。
今回お借りしたのはスマートキャンプエリア。
海を見渡せる最高のシチュエーションです。
バイクを駐めるのは、サイトの隣にある駐車スペース。
舗装されているのでスタンドが地面にめり込む心配はありません。
「やっぱり海が見えるサイトは気持ちいいですね。この景色と波の音だけでメッチャテンションが上ります」
レンタル品が充実しているから手ぶらキャンプもOK
こちらのキャンプ場はレンタル品も充実しています。
「手ぶらセットがあるのは嬉しいですね。キャンプ用品なくても体一つで来れるから荷物が積めないバイクはありがたいです。キャンプ用品って準備と後片付け大変だし、最初のキャンプだと用品揃えるのにけっこうお金かかりますものね。だったら最初は全部レンタルでキャンプをしてみて、少しずつ揃えていけば良いと思います」
巨大なゴミ箱もあって、指定のゴミ袋を購入すればゴミ捨ても可能。
「最近、ゴミ持ち帰りのキャンプ場が増えたから、バイクだと帰りのゴミのことまで考えて準備しないといけなくなります。環境のこととか考えたら仕方ない部分はあると思うんですが、その点ここは便利で助かります」
管理棟はこんな感じ。
販売されている商品も充実しています。
入り口の隣には、こんなものも。
簡単な木片ですが、これがあるとないとでは大違い。
ちょっとしたライダーへの気遣いは嬉しいものです。
「料金は格安という感じではないですけど、この設備やロケーション、便利さを考えたら十分納得できるものだと思います。
周辺施設には何がある?
大洗サンビーチキャンプ場には、徒歩圏内に温泉施設「潮騒の湯」があります。
バイクで10分ほどの大洗漁港には、大洗海鮮市場があって新鮮な魚介類を購入することもできます。
規模としては、那珂川を挟んで反対側にある那珂湊おさかな市場の方が格段に大きいのですが、休日は道路が渋滞してしまうのが難点。
ひどい時は周辺の道路が動かなくなってしまうほど。
渋滞の状況にもよりますが、キャンプ場に近い大洗海鮮市場で買い物を済ませたほうが時間を有意義に使うことができるかもしれません。
【 大洗サンビーチキャンプ場】
住所: 〒311-1311 茨城県東茨城郡大洗町大貫町1212-57
電話番号:029-267-2234
Webサイト:大洗サンビーチキャンプ場
大洗で昔から定番の大洗キャンプ場
大洗周辺で最も大きく、昔から多くの人達に利用されていたのが大洗キャンプ場です。
ここの特徴は、予約不要だったこと。
だから連休などの繁忙期でも早めの時間に行けば、キャンプをすることができました。
と、過去形になっているのはシステムが変更になっているからです。
実は少し前から大洗サンビーチ同様、(株)大洗まちづくり専科の運営になり、それにともなって予約システムが導入されました。
だから以前と同じつまりで出かけていったら「予約がいっぱいで入れない」なんてことになる可能性があるのです。
当日、空きがあればキャンプすることも可能ですし、広いキャンプ場なのでサイトはたくさんあるのですが、最近のキャンプ人気のことを考えたら、予約していく方が無難です。
逆に言えば、予約さえ取れていれば間違いなく泊まれるわけです。
大洗キャンプ場最大の特徴は、町から近いということ。
キャンプ場を一歩出たら周辺には飲食店や商店があります。
ただ、面積が広いので、キャンプ場の中に入ってしまえば、町に近いことはまったく感じません。
サンビーチ同様に充実した設備
ゲートを入るとすぐに受け付けのある管理棟があります。
ここで受付を済ませ、レンタル品や必要なものを入手することができます。
「受付で驚いたんですけど、キャンプ場なのにクレジットカードが使えるんですね」
町営だった頃は使えませんでしたが、運営会社が変わったことでWebサイトの拡充やネットの予約システムが導入されました(大洗サンビーチキャンプ場も同様です)。
昔からこのキャンプ場を利用している人達の中には、地元のお父さん、お母さんたちが管理していた頃のユルイ感じと、地元の人達とのコミュニケーションが楽しみだったという声もあるのですが、格段に便利になったことは確かです。
ゴミ袋は大洗サンビーチキャンプ場と共通。
購入しておけばゴミを捨てていくことができます。
広いキャンプ場なので、トイレや洗面所、炊事場は色々な場所に設置されています。
このトイレは大きくてとても清潔でした。
「大きくてホテルとか高速道路のサービスエリアみたいなトイレだったから驚きました」
キャンプ場の奥の方では昔からの炊事場や手洗い場が残されていました。
中々良い風情があります。
キャンプ場奥のトイレは改修中で仮設トイレが設置されていましたが、近日中に快適なトイレが完成する予定。
以前使われていた管理棟は残されています。
こちらも改修され、男女別々のシャワー室として稼働されることになっています。
ちなみにキャンプ場の真ん中には幕末と明治の博物館があります。
歴史好きな人には一見の価値ありでしょう。
バイクなら全区画で乗り入れが可能
大洗キャンプ場のエリアはこんな感じで別れています。
ライダーに比較的人気が高いのはブラウンエリア。
大洗キャンプ場は、今も昔もサイトまでバイクで乗り入れることが可能です。
でもなぜかバイクのキャンパーは、このブラウンエリアに集まることが多いのです。
キャンプ場が広く、通路が舗装されていないので、大型バイクの人達が舗装路に近い場所を選んでいたのが理由かもしれません。
今回アツコさんがテントを張ったのは、森の中のグリーンエリアです。
「すごく広いキャンプ場だから町に近いのに、大自然の中にいるように感じられます。なんだか不思議ですね。
【 大洗キャンプ場】
住所: 〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8231
電話番号:029-212-3121
Webサイト:大洗キャンプ場
美しい夕日を心ゆくまで堪能することができる夕日の郷・松川
最後に紹介するのは、涸沼湖畔のキャンプ場「夕日の郷・松川」です。
先に紹介した2つのキャンプ場ほど設備が充実しているわけではありませんが、天気が良い時は素晴らしい夕日を堪能することができます。
これだけでポイントがメッチャ上がってしまいます。
周囲に建物がなく、キャンプ場前の道路の交通量も少ないので、とても静か。
右側にあるのが管理棟です。
湖畔のキャンプスペースはそれほど大きくないので、数組で埋まってしまうこともあります。
ただ、湖畔にはベンチがいくつか設置されているし、散歩することもできるので、仮に人が多かったとしても夕日を見るのに窮屈な思いをすることはないはず。
「夕日を楽しむためのベンチがとても良いです。ずっとここで夕日を見ていたくなります」
こちらは湖畔から少し離れたエリア。
少し高くなっているので湖畔から離れていても湖の景色を眺めることができます。
東側のエリアは広々としていますが、管理棟の裏手になるので湖畔を見渡すことはできません。
ちなみに事前の予約はできますが、サイトは当日の先着順になっています。
トレーラーハウスは1棟1万円という安さ。
家具、寝具はありませんが、グループで借りたら楽しそうです。
中に何もないからこそ、逆にアイデア次第で楽しみ方が広がります。
料金はこんな感じ。
リーズナブルな料金設定です。
豪華さはないけれど設備は十分
炊事場はシンプル。
でもこれだけあればキャンプなら十分。
トイレとシャワーは管理棟にあります。
とても清潔でウォシュレット完備。
シンプルな設備のキャンプ場かと思うと、最新のトイレやシャワーが普通の建物の中にあるのはちょっと不思議な感じがします。
管理棟の直売所では地元の野菜や特産品が販売されていました。
時期によってはスイカやメロンが山盛りになるそうです。
スタッフの方が貴重な古いモンキーで来ていらっしゃったので、許可をいただいて記念撮影。
「こんな可愛いバイクがあるなんて知りませんでした」
スッカリモンキーが気に入った様子です。
焚き火とともに美しい夕日を堪能する
テントを設営してしばらくすると日が落ちてきました。
夕日はこんな感じでキャンプ場の真正面に沈んでいきます。
日か沈んできたので焚き火をしてみることに。
写真でよく見えるように、若干大きく日を燃やしています。
「穴場感が凄いキャンプ場ですね。周囲に何もないこととか、夕日の雄大さとか涸沼の景色とか色々と感動しました。レンタル品はないけど設備は十分だし、トイレと洗面所は大きくて使いやすかったのが良かったかな」
涸沼に来たらシジミを食べるべし
キャンプ場に向かう道すがら、こんな店を見つけました。
涸沼で採れたシジミの直売所です。
お味噌汁に入っている小ぶりなものを想像していたら、アサリレベルに大きくて驚きました。
これくらい大きいとバター焼きや酒蒸しにしても美味しく食べられるのだと言います。
実はシジミって、二枚貝の中ではとても味が濃くて美味しいんですよ。
貝好きな人だったら、癖になってしまうかもしれません。
シジミは夏と冬が旬。
夏は産卵前で身が太っているとのこと。
他ではあまり食べられない地元食材の大きなシジミ。
涸沼でキャンプをするのなら、こんなシジミを使った料理にトライしてみるのも面白いかもしれません。
【 夕日の郷 松川 】
住所: 〒311-1313 茨城県東茨城郡大洗町成田町2573-1
電話番号:029-212-3900
定休日:水
Webサイト:夕日の郷 松川
いかがでしたでしょう?
今回は大洗エリアの人気と穴場のキャンプ場をご紹介しました。
キャンプを始めたいと考えている方、特に女性ライダーにオススメしたい場所ばかりです。
次回のキャンプで是非トライしてみてください。
【まとめ・文/後藤武(外部ライター)】