仲の良い友達同士、タンデムの伊豆ツーリングに出発した20歳の専門学校生イツキさんとカイトさん。
1日目は東伊豆から下田までを走破。
2日目は下田から時計回りで西伊豆を北上していきます。
▶▶1日目の記事はこちらをご覧ください。
海を見ながらのモーニングで一日がスタート
下田では朝食が食べられる喫茶店や食堂がいくつかありますが、ここを選んだ理由はこのロケーション。
ワインディングの宝庫西伊豆を走り尽くす
ライターのイツキさん、タンデムのカイトさん、2人ともテンションが上がりまくり。
コーナーでバイクをバンクさせるとカイトさんが大声で歓声をあげ、それに引きずられるようにしてイツキさんも叫んでいます。
トンネルに入ると声が響くのが面白いようで、またまた2人揃って叫んでいました。
西伊豆は砂浜が少なく、玉砂利の海岸が多いので水が濁りにくく、透き通っているのが特徴。
この海を見てカイトさんは大喜びでした。
「イツキ、海がエメラルドグリーンだよ。メッチャきれい」
走行中は何か話してもあまり聞こえませんが、カイトさんはそんなことはお構いなし。
何か見つけるたびに歓声をあげてイツキさんに話しかけています。
「イワカイ(カイトさんのこと)は好奇心の塊みたいな人間で、何か見つけると『イツキ見て』とか話しかけてきます。走っている時はよく聞こえなくて適当に返していたこともあったんですが、イワカイが楽しそうにしているから、自分も楽しさが増幅されました。次にタンデムツーリングする時は、インカムを用意していきます」(イツキさん)
宇久須から国道136号線を離れ、仁科峠に向かいます。
急な上り坂とタイトなコーナーが連続。
ここでもまた2人は大騒ぎしながらコーナーをクリアしていきました。
快調に走り続けました。
「今回のツーリングの中でも、西伊豆スカイラインのコーナーをイワカイと叫びながら走っていたのが特に楽しかったです。叫びながらコーナーに入っていくから、なんだか絶叫マシンに乗っているような気分になりました。コーナーでバイクをバンクさせたら叫んで、直線に入ったら笑って、景色が良かったら感動する。2人でそんなことの繰り返しです。西伊豆スカイラインには、ライダーの楽しみが沢山詰まっている気がしました」(イツキさん)
今度はタイトな下り坂。
曲がりこんだもコーナーも多いので、オーバースピードに注意しながらコーナーを一つずつ丁寧にクリア。
イツキさんのライディングも少しずつ上達しているようです
ランチは西伊豆名物の深海魚料理
お昼ごはんを食べるために入ったのは魚重。深海魚料理で有名なお店です。
考えてみたら、海鮮の宝庫伊豆に来ているのに、魚介類はまだ何も食べていません。
せっかく食べるのなら、普通では食べられないものにしようと考えたのです。
魚料理は、漁で水揚げされた魚によってメニューが決まります。
上品な深海魚の味わいに驚く2人。
定食のボリュームも若い2人のお腹を満たすのに十分でした。
伊豆のワインディングを走れるのもあと少しです。
と、いう話になったらカイトさんはまだまだ走り足りない様子。
「え、もっと走りたいよ。さっき走った気持ちの良い道を往復してから帰ろうよ」と真顔で言うカイトさん。
「ウソでしょ」と笑いながら「こいつ、マジで言っていやがる」と思って、顔が引きつり気味になっているイツキさんでした。
西伊豆で見た早咲きの桜に感動する
しかも人はいません。
渋滞するほど人がたくさんいた東伊豆とは、ずいぶん雰囲気が違います。
「なんかコッチで咲いている花って、自然な感じで良いね」
「バイクで近くを通過するだけだけど、オレたちには十分だよね」
賑やかさはないけれど、これこそが西伊豆のよいところ。
有料道路や電車がないので(中伊豆の修善寺までは有料道路も電車もあります)、観光客が増えすぎず、自然や昔からの風景が残っているのです。
地元で長く愛されているという人気のイタリアンロールをゲット。
伊豆縦貫道から東名高速を通って帰宅しました。
2日間の伊豆タンデムツーリングを終えて
2日間のツーリングは、予想を遥かに超えて楽しかったと2人は口を揃えたように言います。
気の合う友達とのタンデムツーリングは、2人に今までと違うバイクの楽しさを教えてくれたようです。
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【文/後藤武(外部ライター)】