ヘルメットなんて洗ったことない……という方でも大丈夫! 実は誰の自宅にもある“アレ”だけでカンタンに洗えちゃうんです!
大量の汗をかいたヘルメット、そのままにしていませんか?
今年の夏は例年にも増して暑い日が続いたような気もしますが、そんな暑さに負けることなくツーリングを楽しんだ方も多いと思います。
夏のツーリングでかいた汗や皮脂の汚れは、ライディングウェアはもちろん、ヘルメットにもたくさん付着しているのは当然の結果。ですから、季節の変わり目などで定期的なクリーニングやメンテナンスを行いたいところです。
ヘルメットは見た目は綺麗でも内装に汚れが溜まりやすいのですが、実際のところ目に見えない汚れがそのままになっている場合が多いんです。
しかし、そうは言っても「ヘルメットって、そもそもどうやって洗ったらいいの?」と疑問に思う方も多いかもしれません。
でも安心してください、ヘルメットの洗い方は実はとってもシンプル。
ヘルメットのブランドや種類にもよりますが、ヘルメットメーカーが推奨しているおすすめのメンテナンス方法があるんです。
しかも、誰の自宅にもある“アレ”を使うだけで、カンタンに洗えちゃうんです!
ヘルメットの取扱説明書やメーカー公式HPでメンテナンス方法を確認しよう!
ヘルメットを購入すると、このような取扱説明書が同梱されているかと思います。
実はこの説明書、メーカーが推奨するヘルメットのお手入れ方法もしっかり記載されているんです。
「取扱説明書は捨てちゃった……」と言う方でも、そのヘルメットメーカーの公式サイトを見てみると、メーカーが推奨するメンテナンス方法やクリーニング方法が記載されている場合がほとんどです。
そこで今回はHondaとSHOEIがコラボレートしたプレミアムツーリングフルフェイス「GT-Air II」を使って、夏の汗で汚れたヘルメットをセルフクリーニングしてみたいと思います。
内装やシールドなど外せるものはすべて外そう
まずは取扱説明書や公式サイトのメンテナンス方法に従って、内装やシールドなど外せるものをすべて外しておきます。
初めて内装などを取り外す場合やヘルメットの種類によっては取り外しにやや時間がかかる場合もありますが、慣れてしまえば数分で外せるようになりますよ。
今回はヘルメット帽体と内装の洗い方を中心に解説しますが、シールドのメンテナンス方法は下記のURLも合わせてご覧ください。
▼ヘルメット・シールドのメンテナンスはこちら
内装を洗うのに必要な道具はたったコレだけ!
用意するものは『台所用の洗浄剤(中性)または衣類用の中性洗剤』と『バケツとウエス(無くても可)』。
たったこれだけです!
これだけならみなさんの自宅にもありますよね?
「食器洗い用の洗剤でヘルメットを洗うの⁉︎」と思われるかもしれませんが、実はこれ、ヘルメットメーカーも推奨している洗い方なんです。
ベンチレーションなどの細かい部分も清掃する場合は、使い終わった歯ブラシや綿棒などもあるとより便利です。
食器洗い洗剤の裏面を見て、液性のところに「中性」と書いてあるものを必ず使用してください。
中性の洗剤は、汚れを落とす性能は弱アルカリ性に劣るものの、素材を痛めにくい成分なのでヘルメット内装の汚れを優しく落とすことができるそうです。
中性洗剤をバケツの水に溶かして洗おう
次にバケツなどに水または40℃以下のぬるま湯を張って、中性洗剤を数滴たらします。
洗剤をたくさん入れたからといって汚れが落ちやすくなるわけではないので、濃度はおよそ0.1%程度で十分です。
内装パーツはスポンジを含んでいるので、しっかりと洗剤水を染み込ませ、ゆっくり丁寧にもみ洗いをします。
洗剤を泡だてて洗うと言うよりは、洗剤水に浸けて、内部まで染み込んだ汚れを揉み出すように洗うのがコツです。
ちなみに……
今回のヘルメットは、夏の時期に4〜5回程度着用しただけものだったので、内装も見た目はそれなりにキレイに見えましたが……結果はご覧のとおりの惨状でした。
ヘルメットの内装には目には見えない汚れがいっぱい溜まっているんです。
洗濯機を使う場合は内装が傷まないようにネットに入れよう
柔らかいヘルメット内装は基本は手洗いがおすすめですが、忙しい時などは洗濯ネットに入れて洗濯機で洗うことも可能です。
洗濯機のモードをソフト設定など、通常洗いではなく優しく洗うモードに設定し、デニムなどの硬い素材や色落ちするような衣類と一緒に洗わないようにしましょう。
汚れと水分を拭き取って陰干しする
中性洗剤で揉み洗いが完了し、泡が出なくなるまで十分にすすいだら、ウエスやタオルなどで表面の汚れや水分をしっかり拭き取ります。
ここでは内装のスポンジ部分を痛めないように、軽く押しながら、ある程度の水分をタオルで吸い取るようにするだけでOK。
あとは風通しの良いところで“陰干し”して乾かすだけで内装のクリーニングは完了です!
忙しい場合は乾燥機を使うことも可能ですが、50℃くらいを目安に「弱モード」などで乾かしましょう。ドライヤーは高温すぎるので避けた方が無難です。
どうです? これならカンタンにできそうですよね。
帽体は柔らかい布やウエスなどで全体の汚れを拭き取ろう
また、ヘルメットの外装にも汚れがある場合はヘルメットクリーナーなどを吹きかけたウエスで優しく拭き取ります。
ヘルメットの外装にはクリア塗装がされているので、基本的には水拭きでOK。マット塗装ではないクリア塗装があるものは洗車用のケミカルなども使えます。(シンナー系の溶剤はNG)
クリア塗装のヘルメットで落ちない汚れがある場合は、仕上げ用のコンパウンドを少しだけつけて軽く拭くと綺麗に取ることができます。
これだけでも見違えるようにキレイになりますので、是非試してみてくださいね。
ヘルメットも定期的なメンテナンスで気持ちよく使えます
いかがでしたか?
たったこれだけでヘルメットのクリーニングは完了です。
これまでなんとなく布で拭いているだけの人も多いと思いますが、騙されたと思って自宅にある食器洗い用の中性洗剤で洗ってみてください。
※こちらのメンテナンス方法はあくまでも一例ですので、使用メーカーの取扱説明書をご確認ください。
ヘルメットが綺麗になると、思った以上に気持ちよくツーリングが楽しめるものです。
しっかり洗うと予想以上の爽快さを感じられると思いますので、季節の変わり目に簡単にできるヘルメットのお手入れ、かなりおすすめですよ!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】
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