大型バイクは排気量の大きいエンジンを搭載する宿命として、やっぱり重量が重くなる。だから基本的に機動力重視の『街乗り』には不向きだと個人的には思っていました。
ところが、CB1000R。このバイクは気軽に街乗りもできちゃいそう?!
1000ccクラスの大型バイクで『街乗り』は苦労が多い?
ぶっちゃけた話ですが、1000cc以上、いわゆるリッタークラスの大型バイクで街乗りするのって、けっこう大変だと私(北岡)は思っています。
もちろん街乗りができない訳じゃないですが、ストップ&ゴーが続く環境では、やっぱり重量のある大型バイクは疲れやすいですし、それ以上に駐輪の際などエンジン停止状態での取り回しがキツい。ですから、個人的にリッターバイクでの街乗りっていうのは、快適性にはちょっと目を瞑って、自らの満足感のために走るものだと思っていました。
ところがCB1000R、これはちょっと話が違うかも・・・
CB1000Rは『新世代CBシリーズ』のフラッグシップモデルで、洗練されたスタイリングを持つ次世代のネイキッドバイク。
搭載するエンジンは排気量998ccの直列4気筒で、MAX145馬力ものパワーを10,500回転で発生。かなりハイパワーなエンジンなのですが、それ以上に驚くのが、車両重量が213kgっていう部分です。
重くなりがちな4気筒エンジンを搭載しているにも関わらず、この軽さは驚異的?!
体感的にはもっと軽い
しかも実際にCB1000Rに触れてみると、スペック上の213kgよりも、もっと軽く感じる。
なんなら650ccとか中間排気量クラスのバイクじゃないのか? と思うほどで、冒頭に言った『大型バイクで街乗りはキツいの法則』が完全に当てはまらないんです。
エンジン停止状態の取り回しもスイスイいけちゃう・・・
見た目にもスリム&コンパクトで、威圧感もありません。どちらかというと現代的な『洗練』が先に立っているイメージ。
とはいえ、145馬力もの高出力エンジンを搭載しているので、乗ってみたらまた印象が変わるんじゃ? と思っていたんです。
CB1000Rは『例外的』な大型バイク
ところが、走らせてみてもやっぱり軽い。というか、むしろ扱いやすい?!
ライディングモードをレスポンスが穏やかで低速ギアでは出力制御が入る『STANDARD』もしくは『RAIN』にしておけば、それこそ大型バイク初心者でも違和感なく扱えるほどの優しさがあります。
スーパースポーツ由来のエンジンだから、低~中速域は苦手なのかと思いきや、時速40~50kmで流すような街乗り速度にもきっちり対応。
街中では最も扱いやすく感じた『RAIN』モードなんて、
「え? これ145馬力もあるバイクなの?」
って逆に疑いたくなるほどに運転がイージーで、逆にけっこうお気に入りモードに感じるくらいでした。
あまつさえ、乗り心地までいいんです。
前後サスペンションはしっかりとしたコシがあって、柔らかすぎず、硬すぎない。特に初期の動きが良いから、路面の細かい凹凸を綺麗にいなしてくれます。
そして、重量マスの集中化によるものだと思いますが、乗り手の意志を即座に反映してくれる軽快さがある。
いやはや、技術は日進月歩って言いますけど、CB1000Rに乗って感じるのは、まさにそれ。
大型バイクは重くて街乗りに不向きとか、ハイパワーなバイクは低速域では乗りにくい、なんてもう昔の話なんだと改めて痛感です。
CB1000Rは、本当の意味で『気軽に街乗りできる大型バイク』でした。
優しさだけじゃないCB1000R
ただしそれで、CB1000Rが『街乗りバイク』だということにはなりません。
そこはあくまでホンダ『CB』の名を冠するスポーツバイク。
手元のボタンでお手軽にライディングモードをSPORTに切り替えた途端、CB1000Rはまさに『豹変』するんです・・・
【文/北岡博樹(外部ライター)】
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