日野和夫さん、由里子さん夫婦は、昔バイクに乗っていました。
ご主人の和夫さんはしばらくバイクから離れていましたが最近リターン。
そんな様子を見て、由里子さんもリターンを考えるようになりました。
そこで手始めにCB125Rをレンタルしてみることにしたのです。
ご主人がリターンしてバイクに夢中
和夫さんは2年前にCBR1000RRを購入してリターンライダーになりました。
バイク熱が蘇ってしまい、続けてCB1300スーパーボルドールも購入。
由里子さんもヘルメットとライディングウエアを購入し、夫婦でタンデムするようになりました。
こうなると由里子さんもまたバイクに乗りたくなるのも当然です。
けれどバイクに乗っていたのはずいぶん昔のこと。
いきなりバイクを購入する勇気はありません。
果たしてバイクに乗っていたときのカンを取り戻すことができるのか。
まずはHonda Go バイクレンタルで車両を借りてみて、どれくらいバイクに乗れるのかを確かめてみることにしたのです。
リターンの練習に最適のCB125R
レンタルすることにしたのはCB125Rです。
理由はレンタルできるネイキッドの中で一番軽かったからです。
実はこのバイク、CB250Rとほとんど同じ車格。
125ccクラスとしては大きいのですが、CB125Rで不安なく乗れるようになったら次は250ccクラスをレンタルしてみる予定。
つまりレンタルバイクで少しずつステップアップしながら体を慣らしていこうという考えです。
CB125Rをレンタルしたことには、もう一つ理由がありました。
和夫さんがCB125Rを普段の足として購入を検討していたのです。
「近所に出かけるのにリッターバイクだと重くてバイクの出し入れが億劫になるんですよ。だから軽くて楽しそうなバイクとしてCB125Rが欲しいと考えていました。特にDOHCになってからのモデル(2021年にOHCからDOHCに変更)はパワーも上がっていて楽しそうだなと思っていたんです」
ご主人のサポートで無事リターンに成功
CB125Rで出かけていったのは自宅近くの河川敷。
行き止まりの道路があって、交通量がないことから練習に最適と判断してのことです。
長くバイクに乗っていなかった由里子さんは操作の仕方も忘れていました。
「ブレーキはどっちだっけ? 左のレバーは後ろのブレーキ?」
「それはクラッチだよ」
「ああそうだ、クラッチだね」
和夫さんが一つずつレクチャーしています。
小柄な由里子さんは腰をずらしてバイクを支えることになりますが、CB125Rは車体が軽いので不安はありませんでした。
「そういえば昔もこんな感じで250に乗っていました」
と少しずつ当時のことを思い出しているようです。
走り出す前にスロットルやブレーキなど操作系の感覚を確かめ、走り方をイメージトレーニング。
変速操作も確認しましたが、まずはローギアのまま発進して止まる練習をしてみることにします。
ヘルメットを被る段階になると、若干緊張してくるかと思いましたが本人は楽しそう。
逆に和夫さんの方が「大丈夫かなあ」と心配しています。
最初はサイドスタンドをはらうところまで和夫さんがサポート。
和夫さんのいる場所まで走っていって止まる練習を繰り返します。
スロットルやクラッチの操作が最初はぎこちなかったので和夫さんが再び説明します。
すぐに昔の感覚を取り戻してきたようで発進と停止はすぐにできるようになってきました。
次はもう少し長い距離を走ってみることにしました。
スピードがある程度出たほうが安定します。
徐々に楽しくなってきた様子。
少し慣れてきたところで広い道に移動。
ギアチェンジをしながら走ってみることにしました。
昔の感覚を取り戻したようで危なげない走りになっています。
今度は他の車も走っている片側一車線の道路。
スタートとブレーキもスムーズでフラツキなども殆どありませんでした。
もう少し練習したら色々なところに出掛けていけそうです。
ただ、今回は久しぶりで気疲れしていたこともあり練習はここで終了。
近日2回目を行うということでした。
女性リターンライダーにピッタリ
「久しぶりのバイクだったので不安だったし、バイクが思っていた以上に大きく感じて心配でしたが、軽くて乗りやすいバイクだからすぐに慣れることができました。もっと小さいバイクで練習する方法もあるかもしれないけど、昔みたいに中型のバイクで走りたいからCB125Rくらいの大きさは必要だと思います。このバイクで慣れたら250ccにも挑戦してみたいです。」
過去リターンされたライダーのお話を聞いていると、やはりCB125Rで練習してからビックバイクに移行したというケースが複数ありました。
CB125Rはリターンライダーの肩慣らしにピッタリのバイクのようです。
せっかくなので練習終了後に和夫さんのCB1300SBと一緒に記念撮影。
もしかしたら近い将来、2人でツーリングに出かけることになるかもしれません。
ベテランも納得の面白さ
由里子さんの練習が終わってから、和夫さんがCB125Rを試乗しました。
次期購入候補のバイクだから試乗も真剣です。
「このDOHCのエンジンは面白いですね。高回転まで気持ちよく回るし、パワーもまったく不足がない。逆にストリートでも使い切れるから普段乗るのならリッターバイクより楽しいかもしれません。バイクが大きくて立派だし質感も高い。今回試乗したら本当に欲しくなってしまいました。」
試しにタンデムで走ってみましたが、安定性とパワーも十分。
「2人で近所にちょっと出掛けよう、なんていうときも使い勝手が良さそうなバイクですね」
とかなり気に入った様子。
CB125Rは、リターンしようとしている由里子さんだけでなく、普段リッターバイクに乗っている和夫さんまで十分に満足させることができるバイクでした。
125ccクラスは維持費の安さなどが注目されますが、CB125Rの場合は面白さや実用性もビックバイクに負けていません。
「ちょっと気になる」なんて思った方、レンタルバイクでその魅力を体感してみてはいかがでしょう?
【文/後藤武(外部ライター)】