バイクに乗る時って、どうしてバイク用のジャケットを着るの? その答えはバイク専用ジャケットが『スポーツウェア』として造られているからなんです!
バイクジャケットは『普通の服』とはぜんぜん違う!
バイクに乗っている人たちって、みんなバイク専用のライディングジャケットを着てますよね。
パンツはジーンズとかも多いけれど、ジャケットはバイク専用っていう人が大半じゃないでしょうか?
でも、それってなんでだと思います?
安全のため?
それも理由のひとつですけど、実はもっとたくさん『メリット』があるから着てるんです!
バイク専用ジャケットは完全に『機能ウェア』と考えるべき
わかりやすいところで言うと、例えば秋~冬なら、防寒のため。
でも、防寒の発想も普通の服はおろか、近しいと思われがちなアウトドアジャケットともけっこう考え方が違うんです。
なんと言ってもバイクは、常に『風を切って走る』乗り物ですからね。
まず走行風に対する配慮が、これでもかっ!っていうくらいに徹底されています。
冬用のジャケットの場合は、表面の生地がかなり分厚くて固めなものが多いです……手触りの感覚的には『ゴワゴワ』だと感じるレベルに。
そのゴツい生地の理由は走行風で服がバタバタとはためかないようにしているから。
服がバタバタしちゃうと、ジャケット内部に閉じ込めた『あたたかい空気』が外に逃げてしまうんですね。
表面の生地を固めにして、場合によってはアジャストベルトも使って服のバタつきを抑え、かつ袖や首元、ファスナーの合わせ目からの風の侵入を徹底的に防ぐ。
そうすることで温かい空気を逃がさず、ジャケット内に閉じ込めて『保温する』のが冬用のライディングジャケットの基本的な考え方となります。
はっきり言って寒い時期の防寒力は普通の服とは比べ物になりません。
それに堅牢な生地を使うことで、万が一の際のダメージ軽減にもなりますしね。
ちなみにこの『表面の生地を固めの素材にして、走行風でのバタつきを抑える』というのは、冬用ジャケットだけに限らずライディングウェア全般の基本になります。
例外は真夏専用のフルメッシュジャケットくらいでしょうか。
最近では固めの生地だけじゃなく、アウトドアウェアに使われるソフトシェルの素材を応用して、柔軟さでバタつきを抑える発想のウェアも登場しています。
バイクに乗るのが『ラク』だから着ているという事実
さらに言うと、一般的にバイク専用ジャケットっていうのは『バイクに乗った乗車姿勢の時』に合わせてパターンが起こされているんです。
バイクに跨って、ハンドルに手を添えた状態で、最もフィットして違和感がないように設計されている。
袖なんて、立体裁断で前方に向かって取り付けられていたりもするんです。
真面目な話、そんな服はバイク専用ジャケット以外にありません。
だからバイクに乗っていない時に見ると、服のシルエットがすこし変に感じるかも? でもそれは『走っている時の姿勢』に特化している服だから、なんです。
そして、バイクジャネットの中には上の写真の『ストリートパーカー』のように高い防水性・透湿性を備えたウェアも多数あります。
そういう全天候型ジャケットなら突然の雨でも慌てることがなく快適。
ざっくり申し上げますと、バイク専用ジャケットって安全性の他にも『ラク』とか『長時間走っても疲れにくい』のも、それを着る大きな理由のひとつなんです。
もちろんこういったウェアでは、ここで紹介したホンダブランドのライディングジャケットの場合、ほとんどのラインアップが肩・肘・背中にプロテクターを装備しています。※胸部プロテクターはオプション対応
安全のためでもあり、快適さのためでもある。つまるところ、バイクに乗っている時間を思いっきり楽しむために、みんなバイク専用ジャケットを着ているんです。
もちろん『普通の服』でもバイクは乗れます。
だけど!
一度でも、専用ジャケットを着てツーリングをしたら、おそらくもう二度と普通の服には戻れません。
それくらい『バイク専用ジャケット』と『普通の服』の間には、スポーツウェアとしての機能性に大きな差があるんです!
【文:北岡博樹(外部ライター)】
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