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はじめてバイク用ジャケットを買う時の基準は? 押さえておきたいライディングウェア選びのポイントはコレ!【バイクライフ・ステップアップ講座/バイクウェアの選びかた】

ライディングウェアを選ぶ際はもちろん自身の好きなものを着るのが一番ですが、機能性など『それが正しいかどうか』を迷ってしまう時もありますよね。

そういったときは、ライディングウェアに備わった機能に注目してみませんか?

そもそも、ライディングウェアと普通の服ってどう違うの?

ライディングウェアはバイクに乗ることに特化した設計になっているため、私たちが普段着用している一般アパレルとは作りが大きく異なります。

バイクに乗る際の安全性・操作性を向上するため、バイク用じゃカットは主に以下のような特徴を備えています。これらを知っておくと、『買って後悔』することがないウェア選びができるヒントになるので、はじめてバイク用ウェアを買う人は是非参考にしてみてください!

プロテクター

多くのライディングウェアには、肘、肩、背中にプロテクターが備わっています。

バイクは車と違い身体が剥き出しになった状態で運転するため、万が一の際に備えてプロテクターが装備されているのは、大きな特徴と言うことができます。

中には、さらに安心感を高める胸部プロテクターが取り付けられるものや、それを標準で装備しているものもあります。

胸部プロテクターを取り付けるためのアタッチメントが用意されているモデルもある

立体構造

バイクはライダーが身体を動かして操る乗り物です。そのためライディングウェアは「バイクに乗車した姿勢で快適に動くことができる」ように設計されています。

例えばバイクに乗る時は、腕は常にやや上がった状態で姿勢も前傾しているケースが多いため、ハンドルを握った状態で袖の長さがレイアウトされていたり、肩口にプリーツ構造やストレッチ素材が採用されているものが多くあります。バイクの乗っていない状態で普通に立っていると違和感があるかもしれませんが、走っている時に最大の機能を発揮するのがライディングウェアなんです。

ライディングウェア選びのポイント

ライディングウェアには上記のような一般アパレルとの構造的な違いや、バイクに乗る上でのメリットがありますが、いざ選ぶときは何を基準に選べばいいのか。

もちろん、見た目的に自分が気に入ったものを選ぶのが大事ですが、以下のようなポイントに着目して選ぶのもオススメです。

バイクに乗るシーズンで選ぶ

夏は暑く、冬は寒い。当たり前のことですが、車や電車と違って外気とライダーの間に遮るものがないバイクは、この影響を如実に受けます。

そのため、夏にはメッシュ素材を多く使用したもの、秋冬には風を通しにくく保温性を高めたもの、中にはインナーを着脱して通年着られるものなど、ライディングウェアには季節に応じて適したものが用意されています。

そのウェアを着て走る季節や、自分が最もバイクに乗るシーズンを考えて選ぶのもポイントの1つです。

素材で選ぶ

ライディングウェアにもいろいろな素材があります。素材によって見た目も異なりますが、その性能も違ってきます。

多くのライディングウェアに採用されるポリエステルやナイロンは軽くて耐久性・耐水性・速乾性が高い性質を持ちます。また、ポリエステルはシワや型崩れに強く、ナイロンは伸縮性に富むといった特徴も備えています。

ただし、ポリエステルは毛玉ができやすく冬場は静電気が起きやすい、ナイロンは熱に弱く、強い日光に長時間さらされると変色してしまう恐れがある、などの弱点があります。

そして、いわゆる「革ジャン」に主に使用される革にも、動物性の本革と樹脂製の合成皮革の二種類があります。

本革は質感も高く、昔からレースなどでも革ツナギなどに使われている信頼性の固いジャケット。ただし水に弱く、丁寧なメンテナンスが必要になります。

対して合成皮革は水や汚れ、傷に耐性があり、本革のような手入れは必要ありませんが、経年劣化でひび割れが発生してしまうなどの特徴があります。

気に入ったデザインのウェアでも、自分が必要な性能や手入れのしやすさなどを考慮して選んでみると良いでしょう。

機能性で選ぶ

着脱式インナー

3シーズン・オールシーズンに対応したライディングウェアの多くは、寒い季節用の着脱式インナーを取り付けることができるレイヤー構造を採用しています。

また、こういったタイプのウェアでも、インナー単体で着用できるように設計されているものや、防寒だけでなく透湿防水のレイヤーが分かれているものなどがあります。1着をなるべくマルチに使い回したい人にはおすすめです。

ベンチレーション

袖や背中など、ライディングウェアの各所に用意されているベンチレーションは、ウェアの中の快適度を調整できる重要な機能です。

暖かい季節には純粋に通気性を高めることで「涼しくする機能」として役立ちますが、実は冬場にも活躍することがあります。冬でも比較的暖かい日中に、着こみ過ぎてウェアの中が暖かくなりすぎてしまった際、温度を調整する役割もあるんです。特に冬は汗をかいてしまうと、その後に『汗冷え』で一気に体温を奪われまるので注意が必要です。

アジャスター機能

ベルクロやボタン等でアジャストできる機能の備わったライディングウェアは、高速道路等で走行風によるウェアのバタつきを抑え、疲労を軽減することができます。

高速道路利用し遠くへツーリングしたい人には特に重要となります。また寒い季節の場合、走行風でウェアがバタつくことでウェアの保温性が低下します。ライダーの体型にフィットしていることは、ライディングウェア選びの基本です。

バイクに適したデザインで選ぶ

また、自分のバイクに雰囲気が適しているかという点も重要なポイントです。

スーパースポーツモデルやアドベンチャーモデルなど、バイクの種類とその楽しみ方に合わせて様々なライディングウェアが存在するため、バイクの用途に合った服選びをするのも重要でしょう。

極論ですがバイクだけじゃなく、ウェアも『カッコいい』ほうが嬉しいに決まってますからね!

ライディングウェアの安心感と快適性は一度知ったら、もう戻れない

バイクに乗る服を選ぶとき、いちばん大事なのはやはり自分が気に入ったものを着ることです。

安全性に考慮していればスタイル重視で一般アパレルを選んで乗っても良いでしょう。

ですが、ライディングウェアにはバイクに乗ることに特化した様々な機能が搭載されていて、安全性・快適性が大きく向上します。なので、よりバイクを楽しむためにはやっぱり「専用設計」のライディングウェアを着るのがおすすめなんです。

ライディングウェア選びで迷った際には、そのウェアが持つ機能性に注目してみてはいかがでしょうか?

【文:石神邦比古(外部ライター)】

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