福島県にお住まいの鹿山さんご夫婦はGold WingとRebel 1100 Tを所有。
休日のたびにツーリングに出かけていきます。
けれど以前は2人ともバイクにまったく興味がなかったんだとか。
そんなご夫婦がなぜバイクに乗るようになったのでしょう?
キッカケになったできごとや現在のバイクライフに関して教えていただくことにしました。
初めてのバイクがGold Wing

ご主人の和廣さんが最初に興味を持ったのはトライク、
つまり三輪バイクだったと言います。
トライクを購入して、妻と2人乗りで色々な場所に出かけるようになりました。そうするとバイク乗りの人たちを見かけるんですよ。それを見て「バイクって面白そうだな」と思うようになりました。
バイクへの思いは急速に膨らんで大型二輪免許取得を決意します。
教習所に確認したところ、18歳以上で取り回しができれば最初から大型二輪免許でも大丈夫ということでした。
なんとGold Wingを教習中に注文したそうです!
受注生産なので教習中に注文しておかないと免許を取得したタイミングで乗ることができないと思いました。
それにしても、なぜ最初のバイクにGold Wingを選んだのでしょう?
長距離のツーリングに行きたかったので、長時間走っても疲れず、積載量の多いバイクが欲しかったんです。1800ccという排気量も魅力でした。
当初は他にもいくつか候補のバイクがあったと言います。
その中からGold Wingを選ぶことになったのはバイクショップで実車にまたがったときでした。
跨ってみて驚きました。「車体が大きいのに、こんなに軽いんだ!」って。引き起こすのも簡単でした。
納車したその日にツーリング
納車された日、自宅に戻らずバイクショップから山形までツーリングに出かけました。
目的地は東北で唯一のバイク神社です。
このときは奥さんがクルマで追走。
初めて乗ったGold Wingの走りに満足したと和廣さんは言います。
車体が大きいのに峠でも重さを感じずキビキビと曲がっていくことができました。気持ちよかったですね。
コーナーで遠心力に耐えなければいけないトライクと違ってバイクはバンクするのでコーナーでも体に無理な力がかかりません。
しかもGold Wingにはスポーティーに走ることができる、高い運動性を持っていました。
和廣さんは乗るたびにGold Wingが好きになっていったのです。
奥さんも免許取得

奥さんの綾子さんも和廣さんに続いて普通二輪免許を取得します。
主人は免許を取ったばかりだから2人乗りができないじゃないですか。自分も免許を取らないと置いてきぼりになってしまうと思って免許を取得することにしたんです(笑)。
教習所では苦労もあったようです。
自転車に乗れるから大丈夫だろうというくらいの気持ちで行ったら想像以上に手こずりました。「教習所に行きたくない」と言って主人を困らせてしまったくらいです。たぶん恐怖心があったんでしょうね。
そんな綾子さんですが教習中にRebel 250 S Editionを注文してしまいます。
バイクに対する怖さはまだあったんですが、どんなことがあっても乗るつもりでいたので注文してしまいました。Rebel 250 S Editionにしたのはデザインが気に入ったからです。それに跨ってみたら足つきが良くて安心できそうだと思いました。
最初に公道を走り出した頃は緊張してばかりで楽しむ余裕はなかったそうです。
そんな状態のまま冬を迎えました。
鹿山さんご夫婦が暮らす東北ではバイクに乗れない季節になります。
翌年の春、Rebel 250 S Editionに乗ると緊張感がなくなっていました。
冬の間、バイクに乗れない時間があって気持ちが落ち着いたんでしょうね。春になってバイクで出かけるようになったら楽しくてしかたがないような状態でした。

綾子さんが感動したのは風を感じることでした。
自分でバイクを運転して、はじめて風の気持ちよさを感じました。走っていると色々な匂いがするのも新鮮でした。クルマでいつも走っている景色もバイクだと違って見えたんです。バイクっていいなって思いました。
Rebel 1100 Tへ乗り換え
普通二輪免許に続いて、すぐに大型二輪免許も取得した綾子さんでしたが、Rebel 250 S editionが気に入って2年間乗り続けていました。
そんなある日、和廣さんから大型二輪に乗り換えてはどうかという提案がありました。
歳を取ると大きなバイクに乗るのが難しくなるかもしれないから、今のうちに大型二輪に乗っておこうと言われたんです。
ちょうどその頃発表されたのがRebel 1100 Tでした。
Rebel 250 S editionでツーリングに行くときはリュックを背負っていたもので、Rebel 1100 Tなら荷物も積めて楽そうだなと思いました。青山のショールームに展示されていると聞いて、福島から見に行ったんです。

そしてRebel 1100 Tの購入を決意。
ところが納車されてまたバイクが怖くなってしまったんだとか。
和廣さんとタンデムで広い場所まで出かけていき、練習を繰り返したのだと言います。
慣れてきたらRebel 1100 Tの良さが分かってきました。馬力もあるから走っていても余裕があるし、加速もいい。シートも250より快適で、長時間走ってもお尻が痛くなるようなことがありません。ツーリングが楽しくなりました。
休日はバイクで出かけたい
バイクに乗ることができる時期は、基本的に毎週末夫婦でロングツーリングに出かけるのだと言います。
1年の走行距離は約2万キロ。
Gold Wingの走行距離は5年で10万キロを超えました。
出かけるのは基本的に2人です。私は1人で走ることはありません。ちょい乗りもしませんね。ロングツーリングばかりです。
ときにはGold Wingにタンデムをしてツーリングに行くこともあります。
Gold Wingのタンデムシートは快適です。長時間走っても疲れません。

毎週末どこかに出かけて行くので平日自宅にいるときも2人で話すことはツーリングのことが中心。
次の休日に出かける場所のことを相談するのだそうです。
バイクに乗ってきれいな景色を眺めに行きたいといつも思っています。クルマでは出かける気分にならないんですよ。
次のバイクは何に乗りたい?
和廣さんに次はどんなバイクに乗りたいか聞いてみました。
Gold Wingに満足していて、他に乗りたいバイクなんて考えたこともないんです。1日で1400キロくらい走ることもありますが、まったく疲れません。これだけ快適なバイクはないでしょう。もう他のバイクには乗れないですね。
綾子さんにも次に乗りたいバイクについて聞いてみました。
私もRebel 1100 Tに満足しています。ただ、少し気になるバイクはあります。実はRebel 1100 Tを購入する時、CBR650Rを候補にあげていたんです。結局シート高が低いRebel 1100 Tにしてしまったんですが、今でもCBR650Rを見ると「かっこいいなあ」と思います。でも買い替えることはないでしょうね。
お2人とも大事なのは「何に乗るか」ではなく「どこに出かけるか、ということなのかもしれません。
将来的な違ったスタイルの旅もしたいと考えているようです。
歳を取ったら、キャンピングカーにバイクを2台積んで旅がしたいねって話をしているんですよ。
いつまでも旅がしたいと考えている鹿山さん夫婦。
ホンダのバイクは最高の相棒になっているようです。
これからも2人の旅を支える存在であり続けることでしょう。
【文/後藤武(外部ライター)】



















