バイクの燃料となるガソリンを販売しているのが「ガソリンスタンド」です。ガソリンスタンドには従業員がガソリンを入れてくれる「有人タイプ」のスタンドと、ライダーが自分で給油する「セルフタイプ」の2種類があります。
今回はセルフタイプのガソリンスタンドの使い方について解説します。
給油から支払いまですべて自分で行うのが「セルフスタンド」
ガソリンスタンドには給油から支払いまで全てライダー自身で行う「セルフタイプ」のガソリンスタンドがあります。
コンビニなどでもセルフレジが増えているように、セルフ式のガソリンスタンドは近年どんどん増えている印象です。
また、セルフ式の方が人権費コストを下げられる分、ガソリンの値段が有人タイプのスタンドよりリーズナブルである場合もありますし、ツーリング先でセルフスタンドしかない場合もありますから、セルフ式スタンドの使い方は是非覚えておきたいところです。
セルフ式のガソリンスタンドは入り口にこのような看板が掲示されていますので、スタンドに着いても従業員の案内は基本的にありません。
しかし、セルフと言っても店舗に必ず従業員の方はいますので、もし分からなければ操作方法などを聞くこともできますから、まずは臆せずトライして見ましょう。
店舗によって営業時間や形態も異なりますが、セルフ式のガソリンスタンドに入ると、このような機械が並んでいます。
クルマの場合、給油口が左右にあったりしますので、停める方向や向きが変わったりしますが、バイクの場合はどの場所に入ってもOKです。
バイクをスタンドの前に停めてエンジンを切ります。
バイクの位置が近すぎたり遠すぎたりすると給油しにくい場合もありますので、給油する機械との間に適度な間隔を空けて停めましょう。
店舗にもよりますが、セルフスタンドの機械は大体このような配置で並んでおり「タッチパネル式のモニター」と「色分けされたガンタイプの給油ノズルが3つ」並んでいます。
ヘルメットは被ったままでもOKですが、タッチパネルの操作がありますのでグローブは外した方がスムーズでしょう。
まずはタッチパネルを操作していきます。
初めて使用するときはボタンがいっぱいあるので解りにくいかもしれませんが、基本的に「支払い方法」と「油種」と「ガソリン量」の3つを選択するだけ。
パネル操作の手順は店舗によって異なることもありますが、ポイントカードなどがあれば使用できます。
油種を間違えないようにタップします。
CB250Rはレギュラー指定なので「レギュラーガソリン」の「満タン」ボタンを押します。
続いて、現金またはクレジットカードなどを入れて支払いを済ませます。
これらの手順は基本的に音声で案内してくれますので迷うことは少ないでしょう。
けっこう大事なのが、給油前に静電気除去シートに触れること。
特に乾燥した冬場は重要。静電気で燃料タンク内で気化したガソリンに引火してしまうのを防ぐためです。
身体の静電気を逃がしてくれるパネルになっていて、軽く触るだけでOKです。
続いて、いよいよガンタイプの給油ノズルで給油していきます。
セルフスタンドの給油ノズルは大体このような3つ並んだ配列になっています。
レギュラーは「赤色のノズル」で、ハイオクは「黄色」、軽油は「緑」です。これは全国統一の規格なので、どのセルフスタンドでも同じになります。
ノズルがセットされている棚から少しだけ押し上げて給油ノズルを取り出します。
ガンタイプの給油ノズルはトリガー(引金)を引くだけでガソリンが出る仕組みになっていますが、この時点ではトリガーを引いてもガソリンは出ません。
そして、タンクに給油ノズルを入れて、準備が整うとトリガーを引くことによりガソリンが出るようになります。
ちなみにこれ、店舗のスタッフが手動で管理しています。カメラなどでお店のスタッフが「給油の準備OK」と判断した後、はじめて給油できるようになるんです。
そしてガソリンスタンドの給油ノズルは吹きこぼれを防ぐために、ノズルの先端がガソリンに触れると基本的に自動で止まるようになっていますが、注意したいのは、それが基本的に「クルマ用の設計」だということ。バイクの場合、タンクの形状も様々ですし、場合によっては勢いでガソリンが吹きこぼれてしまう場合もあります。満タン付近になってきたら、ちょっと慎重になりましょう。
ガソリンを満タンに入れ終わったらトリガーを戻し、ノズルを給油口から外します。
この時、ノズルの先端を上に回転させるように、そっと持ち上げるとノズル内に残ったガソリンの水滴がタンクの上などに落ちにくくなります。小技ですが参考までに。
これで給油は完了です。
給油ノズルを元の位置に戻すと、レシート(領収書)が出てきますので忘れずに取り出します。
お釣りがある場合は、付近にこのような精算機がありますのでレシートを持って清算します。
店舗によっては給油する機械と精算機が隣接していたり、一体化している場合もあります。
付近に精算機が見当たらない場合、店舗の奥に設置されている場合もあったりしますので、慌てずに探してみてください。
セルフ式の精算機は、バーコード(もしくはQRコード等)をかざすだけでお釣りが出てきます。
これで支払いまですべて完了!
あとは給油キャップの閉め忘れや、付近にお財布などの忘れ物がないかを確認して終了です。
セルフ式のガソリンスタンドは1度やってみればとっても簡単なので、初心者の人も是非トライしてみてください。
慣れるとセルフのほうが気軽で、給油も手早く(もしくはマイペース)で済ませられるので「セルフのほうが好き!」って言う人も、けっこう多いんですよ!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】