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仲間とバイクで走るツーリング。ソロにはない『すこしの不自由』の先にあるもの【レンタルバイクで日帰りマスツーリングやってみた③】

レンタルバイクで仲間といっしょに日帰りのツーリング。気の合う友達と一緒に走ってみてわかった、ソロツーリングとの違いとは?

【レンタルバイクで日帰りマスツーリングやってみた②】はこちら

『ひとりで走る』と『仲間と走る』はまったく別のもの

まさかの強風に煽られ、ノリで入った海鮮食べ放題で(満足しすぎて)気力が燃え尽きる寸前のマスツーリング。

その中で感じたのは「ソロ」と「仲間といっしょ」の大きな違いでした。マスツーリングっていうのは「バイクでのツーリング」だけどソロツーリングとは「完全に別のもの」だと思えてくるようになったんです。

食べ放題で満たされすぎた後に向かったのは千葉県最南端の「野島崎灯台」でした。

ぶっちゃけ言いますが、例えばこれがソロツーリングだったら、ここまでの道のりなんて「あっさり」です。だって仮に朝に東京駅を出発したとしたら、野島崎灯台までは距離にして110~120km程度。余裕で午前中に辿り着けます。

けれど大所帯だと、休憩やらおしゃべりやらでツーリングはなかなか先に進みません(笑)

だけど多分、気心の知れた仲間たちと走るツーリングって、それが正解なんだろうな……と思うようになりました。

バイクっていうのは基本的に「走るだけで楽しいもの」だけど、マスツーリングの醍醐味はおそらくそこじゃない。

野島崎灯台の展望台。

『すごいねー』

『きれいだねー』

って、走ってきた疲れもある中で「そこにあるもの」をみんなで分け合うというか……感動を共有するなんて言うと大げさかもしれませんが、そうやって「記憶に残る」ものなんだと思います。

仮にですが、これが「レンタカーで4人で乗り合わせてきた状態」だとしても“見える景色”は同じです。だけど、感じているものはきっと違う。

アクアラインで遭遇した強風もそうだし、満腹で眠気を感じたりした時も励まし合って走ってきて、同じ疲れを共有して。バイクで走っている間は基本的に会話ができないけど、実はそこに言葉ってあまり必要ないのかもしれません。

レンタカー乗り合わせで来たならば、疲れもバイクほどには無いだろうから、灯台から見える景色もそこそこに「次!」となると思います。

でもバイクの場合だと、観光地を散策するのも「休憩を兼ねて」です。

だから、その場所にわりと長い時間留まることになる。

その時間は「ソロツーリング」や「レンタカーで乗り合わせ」には無いものでしょう。バイクで走ってきたからこそ感じられるもの。それがマスツーリングには確かにあります。

それに、バイクだから「走っている時間」はやっぱり特別!

ワインディングロードでは仲間と一緒だとしても、やっぱり『走ること』がメインになります。運転手におかませ! なレンタカーじゃないからそれぞれが集中してる。

おしゃべりや休憩でソロツーリングよりも時間がかかるけど、決してダラダラしてる訳じゃなくて、むしろオンとオフが明確に分かれているのかもしれません。

『これって道、合ってる?』

『合ってる大丈夫!』

『先頭、変わる?』

ツーリングシーンではよくあるようなシーンでも、いちいちみんなで停まって意思疎通を図って。そうしているうちに、だんだん「一体感」が出てきて。

自分のことだけじゃなくて、一緒に走る仲間のことも考えなきゃいけないから、ソロで走るより疲れたりもするけれど……

音楽と珈琲の店 岬/千葉県安房郡鋸南町

そうしたら、みんなで休めばいい!

ソロと違ってマスツーリングの休憩時間は、身体を休めるだけじゃなく「体験を共有する時間」でもあるんです。仲間と過ごす時間として贅沢に使えばいい。

けれど、楽しい時間が過ぎるのはあっという間……

仲間と走っていると、ソロの時よりも時間が早く進んでいるように感じるので、そこだけは注意が必要かもしれません。事実このときも気が付いたら日が傾いていました……

『そろそろ帰らないと……』

『えーもうっ!?』

『いやみんなレンタルしたバイクの返却あるし!』

『やだー帰りたくなーい!』

じゃ、もうちょっとだけ……

夕日の海に向かって走るとか、普段だったら絶対やらないようなこともやりたくなる!

それに「ここまで一緒に走ってきた仲間」となら、謎のテンションで全力疾走できることを保証します。

 

ぶっちゃけ言うけどバイクを借りたり、高速道路やガソリンとか、他よりちょっとお金はかかると思います。だけど、今しかできない「仲間との想い出づくり」にコスパを持ち込むのは無粋というもの。

みんなで力いっぱいに楽しむ仲間と一緒のツーリング、一度でいいからやってみて!

それはきっと何年経っても「忘れられない1日」になるはずですよ!

【レンタルバイクで日帰りマスツーリングやってみた①】はこちら

【レンタルバイクで日帰りマスツーリングやってみた②】はこちら

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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