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大排気量ツアラー一筋だったベテランライダーがXL750 TRANSALPに乗って感じた自由と楽しさとは?

ホンダのXL750 TRANSALP(以下トランザルプ)はオールラウンダーモデル。
オン・オフ問わずどんな場所でも楽しく走ることができます。
アドベンチャーバイク的なデザインなのでオフロード色が強いマシンだと思われがちなのですが、今回知っていただきたいのはオンロード性能の素晴らしさ。
大排気量ツアラーばかり乗り継いできたベテランライダーに試乗していただき、感想を聞かせていただくことにしました。

トランザルプってどんなバイク?


トランザルプは754cc2気筒エンジンを搭載したオールラウンダー。
何でも1台でこなせる欲張りなマシンなのですが、ただの万能バイクではありません。
軽快でスポーティーな走りも楽しめるというところが大事なポイント。
特にオンロードがとても楽しいんです。



「オンロードだったらロードスポーツのほうが良いでしょう?」と思われる方もいらっしゃることでしょう。
確かにオンロード専用設計のバイクは素晴らしいんですけど、トランザルプってオフロードバイクの軽快感がプラスされているので、ある意味ロードスポーツより面白かったりする部分もあります。
そんなわけで今回は敢えてオンロードだけを試乗していただくことにしたのです。

積載性とパワーが重要


今回トランザルプに試乗していただくのはゴールドウイングに乗る高木さんです。
10代で普通二輪免許を取得した高木さんはホンダのホークⅡを購入。
限定解除をしてからは当時大人気だったCB750Fに乗り、その後はリッタークラスのツアラーを乗り継いできました。

 

ツーリングに行くことが多いので積載性が重要なんです。パワーも欲しいから自然にリッタークラスのツアラーを乗り継ぐことになりました。

 

そして6年前、現在の愛車であるゴールドウイングを購入しました。

 

とても満足度の高いバイクです。荷物がたくさん積めて快適だし走り出せば軽快で重さを感じない。パフォーマンスも高くてスポーティーに走ることもできます。燃費も良いんですよ。北海道で燃費走行したらリッター36kmも走ってビックリしました。

 


休日はバイク仲間と日本各地にツーリングに出かけるという高木さん。
ゴールドウイングの走行距離は6年間で7万kmを超えたそうです。

友達と行ったロングツーリングでバイクを交代して走行した際に、普段乗っているバイクと排気量のさが大きくあまり興味がなかったそうです。

軽快な走りに感動


今回の試乗では富士山の裾野方面に向かい、色々なシチュエーションで走っていただくことにしました。
ツーリングでの使い勝手などもイメージしていただくためです。

 

思っていたよりも大きかったですが私の体格だと足つきは問題ありませんでした。普段乗っているゴールドウイングに比べるととても軽いし、取り回しも楽です。

 

「軽い」という印象は走り出してからも変わらなかったようです。

 

想像以上に加速が良いです。パワーに関しては物足りない感じはありません。エンジンの回り方もシャープで、軽々と加速していく感じです。

 

エンジン以上に印象的だったのはハンドリングでした。

 

ビックバイクは素直で乗りやすいんですけど、車重があるからタイトコーナーの切り返しでは身体全体を使うような感じになります。でもトランザルプはそんなことをしなくても鋭く切り返すことができる。タイトなワインディングも走りましたが、自由自在という感じでとても楽しかったです。

 

トランザルプのタイヤはオンロードでのグリップも高いので、ワインディングを走っても不安を感じることはなかったようです。
そしてもう一つ気がついたのはUターンのしやすさでした。

 

Uターンがしやすいのは良いですね。ハンドルが切れるので一回で回れてしまいます。大排気量のツアラーで同じようにUターンするのは難しいと思います。

 

ツーリング先でUターンするシチュエーションは意外に多いもの。
普段から色々な場所へツーリングに出かけていく高木さんだからこそ気がついた点かもしれません。

 

ポジションも違和感はまったくないですね。とても自然な感じがしました。ロードバイクに比べると座る位置は高いけれど、走ってしまえばまったく気になりません。それとサスペンションが良く動くから乗り心地が良いですね。ゴールドウイングにも負けていないんじゃないかとないかと思ったくらいです。

 


走ってみて気になった点はあったのでしょうか?

 

気になったところはほとんどありませんでした。ステアリングの動きが軽いので乗りはじめたとき少し安定感が少ないと感じたくらいでしょうか。でもそれは普段乗っているのがゴールドウイングだからですね。

 

高速道路での防風効果や荷物の積載性などが気になるということだったので、高速巡航でスクリーンが高い防風性能を発揮することや、大型キャリアがあるので大きな荷物も積みやすいこと、さらに純正オプションでパニアやハイスクリーンが用意されていることなどをお伝えすると、トランザルプへの興味がどんどん強くなっていったようです。

 

荷物がたくさん積めて高速巡航でも疲れが少ないので、ツーリングにも良さそうですね。

 

今回オフロードは走っていませんが、ツーリング好きな高木さんにとってはオフロード性能も高ポイントになっている様子。

 

ツーリングで色々な場所に出かけるので、道を選ばないという点も魅力です。以前、ゴールドウイングで林道を走ったこともあるんですが、轍があったりすると大変でした。トランザルプならどこでも走れそう。とっても自由に使うことができるバイクだという感じがします。

 

年齢で変わるバイク選び


高木さんは現在65歳。
体力が低下したら、軽くて乗りやすいバイクに乗り換えることになるだろうと考えています。
実際、大型のスポーツツアラーなどに乗っているバイク仲間の中には、前傾姿勢が辛いとか、バイクが重いという理由で乗り換える人が出てきているのだとか。

 

50代くらいから乗り換えを考える人が少しずつ出てきました。そういう人たちにトランザルプはとても良い選択肢になりそうだと思いました。オンロードのビックバイクよりも気軽に乗れるし、とても快適でスポーティーにも走ることができるバイクです。

 

高木さんにとってもトランザルプは次期車両購入の候補になったようです。

 

「トランザルプはとても良いですね。次のバイクの選択肢の一つになりました。体力的に辛くなるまではゴールドウイングに乗りたいと思っているのですぐに乗り換えることはありませんが。

 

体力的なこと以外にもゴールドウイングに乗り続けたい理由がもう一つあります。
念願だった奥さんとのロングツーリングに出かけたいと考えているのです。

 

妻はタンデムで出かけるのが好きなんです。これまでは仕事や子育てで忙しかったものだから一泊ツーリングくらいしか行けていませんでした。二人共時間ができた今だから、一週間くらいのタンデムツーリングに行きたいです。

 

奥さんとのロングツーリングに行くまでは乗り換える予定はないということですが、それでもトランザルプで走った楽しさは強く印象に残った様子。
何年かしたらトランザルプで日本中をツーリングする高木さんの姿を見ることになるのかもしれません。

もしも前傾のスポーツバイクや大排気量のロードバイクで疲れてしまうという方がいらっしゃったら、一度トランザルプに乗ってみてはいかがでしょう?
今までと違ったバイクの楽しさが感じられるかもしれません。

【文/後藤威(外部ライター)】

※今回の取材にあたってモトランド三澤様にご協力いただきました。  

モトランド三澤
住所 静岡県富士市久沢179-4
電話 0545-71-3929
営業時間  平日:9:30〜19:00
     日曜祝日: 9:30〜18:00
定休日  木曜日・第2日曜日・第3、第4水曜日

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