2021年モデルで使い勝手をさらに向上させてフルモデルチェンジした『Dio110(ディオ110)』。2020年型のDio110を所有する私(岩瀬)が最新モデル Dio110と徹底比較してみたいと思います!
「見た目」よりも「中身」が大幅にバージョンアップ!
当たり前の話しですが、家電やデジタルデバイスなどと同じように、バイクも日々進化しています。
特にクルマやバイクのように厳しい環境性能が求められながらも、時代や流行、世の中の流れに合った「最良のバイク」が生み出されています。
新しいモノを生み出すのも大変なことですが、良いモノを“より良いモノ”にしていくことも、とても大変なことだと思うんです。
フルモデルチェンジをした 最新 Dio110は、見た目こそ大きく変化していませんが、走行性能や利便性など、乗ってみなければ分からない部分が大幅に進化していました。
…と言いますのも、著者の私(岩瀬)は、旧型Dio110を所有している“Dioオーナー”であります。
しかし、旧型と言っても2020年モデル。仕事の関係で急遽、原付二種スクーターが必要になり即購入。
2020年の11月に納車したばかりで、走行距離900kmのまだまだ新古車状態(笑)。
昨年11月のタイミングでは、Dioシリーズがフルモデルチェンジされることがまだ発表されておらず、リーズナブルな価格と使い勝手に優れた利便性に惚れ込んで購入しましたが、まさか数ヶ月後に新型が出るとは……
まあ、バイクは“欲しいタイミングが買い時”ということで。
ええ、だから… 悔しくはないんですよ、悔しくは。ただ、羨ましいだけなんです。
新型は一体どこが変わった? 2台並べて隅々までチェック!
ということで、新型Dio110の2021年モデルと私物の2020年モデルを穴があくまで比べてみたいと思います!
【車体】
まずは車体から。
全体のデザインがよりシャープでエレガントな印象に生まれ変わっています。
車体のサイズ感は数値で見てもわずかに違う程度で、全長やホイールベースに関してはまったく同じ。
しかし、一番違うのは車重です。
2020年モデルが100kgなのに対して、2021年モデルは96kgと4kgもの軽量化がされています。
これは2020年モデルのパイプ型フレームから、新設計のプレス成形フレームに進化した影響が大きいのでしょう。
プレスされたフレームの骨格をレーザーで溶接することで部品点数を減らし、軽量化と耐久性を向上させ、縦方向の剛性も最適化されています。
車重が4kgも軽くなっていると、取り回しをするだけで車体が軽くなっているのがわかるほどです。
【エンジン】
新設計エンジン「eSP」本体がコンパクトになっています。
また、キックスターターが廃止され、エンジンそのものもコンパクトになったことで、さらなる軽量化も実現しています。
排気量は110ccから変更はありませんが、一番変わったのは「ボア×ストローク」。
2020年モデルは「50.0mm×55.1mm」だったのに対し、2021年モデルは「47.0mm×63.1mm」と大幅にロングストローク化されました。
しかし、最高出力が9.0PS/7500rpmだった2020年モデルに対し、2021年の新設計エンジンは8.7PS/7500rpmとわずかに最高出力は下がっています。
でも、圧縮比が9.5から10.0に高められ、燃焼効率と低~中速域の出力を向上させていることもあり、パワーが落ちたような感じは全くしない。むしろ低中速のダッシュ力は別モノと思えるくらいアップしていました。
【メーター】
デザイン的な形状は同じように見えても、2021年モデルはデジタル表示のガソリンメーターとODOメーターが加わりました。
さらに新型は低燃費運転時の安定した回転数のときに点灯する「ECOインジケーター」と、スマートキーを認識する「スマートキーランプ」が備わっています。
全体的に大きめで視認性に優れたメーターは日常使いでとても使いやすくなっています。
【ホイール】
Dio110は新旧モデル共に14インチのタイヤを履いていますが、大きく変わったのはホイール形状。
2020年モデルは6本の太めのキャストホイールでしたが、2021年モデルは8本軸の細めで軽量なアルミキャストホイールに。
新旧共にタイヤと一緒にフェンダーも動くフレックスフェンダー(泥除け)を採用しているのが特徴です。
ギャップに強い大径ホイールと、上下スムーズに動くフロントサスペンションとの相乗効果で、石畳のような凹凸のある路面でも快適な足まわりになっています。
【フロント インナーボックス】
フルモデルチェンジで最も変わった部分のひとつが、フロントの収納スペース周りかもしれません。
スマートキーに変更され、イグニッションの度にメインキーを取り出す必要がなくなったのは本当に便利!
2020年モデルでは左右にあった小物入れペースを新型ではフタ付きの左スペースに一本化し、利便性と使い勝手を高めています。
好みが分かれるかもしれませんが、この部分だけはもはや別のバイクと言えるでしょう。
【シート下ラゲッジスペース】
シート下のラゲッジスペースに大幅な変更はありませんが、容量が約17.7L→約18Lに少しアップしています。
形状にもよりますが、フルフェイスヘルメットがすっぽり入る使い勝手に優れたシート下スペース。
細かいところで言えば、車載工具の取付位置が左右逆になり、給油時にフューエルコックを置いておける丸い穴の形状が変わりました。
また、これまでデカールだった「Dio」ロゴも、高級感のあるエンブレムに変更されています。
【サイレンサー】
マフラーガードのデザインがスピード感のあるシャープなデザインになっています。
マフラー本体もやや細身になり、排気音を綺麗に消音しています。
センタースタンドが付いているのもメンテナンス時や坂道停車の時に便利です。
スペックだけでは分からないところまで大幅に向上している
フルモデルチェンジと言われると、どうしても外見を中心に見てしまいますが、新型Dio110は中身が全て変わったと言っても過言ではないくらいに進化していました。
価格やスペックで比較するだけではちょっと分からない部分にも手が加えられ、良いものをより良くしていく上手さは、まさにホンダらしいですね。
さて、次回はいよいよ新型Dio110の走りについてご紹介したいと思います!
【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】
NEXTGO!▶▶▶加速が全然違う!?『Dio110』の走行性能を新旧モデルで徹底チェック!
ホンダ『Dio110』に乗ってみたいなら!
HondaGO BIKE RENTALならリーズナブルに体感!料金など詳しくはコチラから