通勤通学ライダーの強い味方「スクーター」
雨でも雪でもバイク通勤していた若かりし頃。
最初は400ccスポーツバイクで通っていましたが、徐々にスクーターで通うようになりました。
毎日200kg近い重量のバイクを車庫から出すのが面倒になり、朝の通勤ラッシュ渋滞時の煩雑なギアチェンジが億劫になり…
気がつけば「気軽に乗れるスクーターって最高じゃん!」ってなりました。
と、言うわけで
もし今、私が通勤バイクを買うとしたら“原付二種スクーター”が良いなぁと思っています。
原付二種ブームの昨今、各社から多種多様なラインアップが販売されていますが、今回はホンダ原付二種スクーターの中から「Dio(ディオ)110」のお話です。
結論から言いますと、“予想を裏切る素晴らしさ”を感じました。
Dio110、良いです。
とにかく軽い
スクーターはその構造上、軽い機種が多いのですが、その中でも Dio110 の車重は群を抜いて軽いっ!
その重量は なんと96kg!
現在 新車で買うことができる日本製原付二種は全て100kgを超えてますから、「Dio110」は(今買える)日本一軽い 原付二種モデルということになります。※ライター調べ。
実際に車両を押したりメインスタンドをかけたりしましたが、お世辞抜きで原付(50cc)感覚でした。
走っている時もその軽さが伝わります。
信号が変わったタイミングでスロットルを開けてスタートすると、後ろから“ドン”と押されるような力技による発進ではなく、前から紐で引っ張られるような感覚でスルスルっと加速。
このごく自然な加速感、とても優しくて気持ち良い〜。
交通の流れに沿って法定速度前後で走る時も、車体の軽さを活かして軽快にレーンチェンジしながら市街地をスムーズに駆け抜けることができます。
Dio110の最大の特徴である「軽さ」を活かしたそのフットワーク。走行フィーリングの軽やかさは、ホンダ原付二種スクーターNo. 1なのでは?
足元が広い
「Dio110」は両足を揃えて乗るステップスルー式を採用。
スクーターはやっぱりこのスタイルだよね、というライダーも少なくないはず。
乗り降りがラクで、臨機応変に右へ左へサッと降車することが可能です。
ここで一つ注意!
このステップ部分に荷物を置いて走っているライダーをたまに見かけますが、これは違反!
道路交通法第55条:乗車積載方法違反(反則金6,000円と違反点数 1点)
荷物はメットインの中と、いわゆる「コンビニフック」と呼ばれる荷物掛けを利用しましょう。
ここに荷物をぶら下げれば法律的にOKですが、あまりに大きくて運転の妨げになるものはやっぱり違反となりますので、ご注意ください。
激坂チャレンジ
Dio110の潜在能力?を確認するため登坂力をチェック。
ちょっと厳しいかな?と思いつつ、YouTube等でも有名な横浜にある勾配29.6%(16.5°)の激坂に挑みます。
どこまで登れるかな?と恐る恐るスタート。
自動車は1速でやっと登れるレベルらしいのですが、Dio110は・・・あれあれ?スルスルっと登っていきます。
苦しそうな雰囲気一切なし。「もっとイケるぜ」的な余裕さえあります。
この結果は正直驚き!
街乗りメインのDio110が持つ低速域の力強さを考慮したエンジン特性と、車重が軽いメリットの2つを存分に活かした登坂力。
これには脱帽するしかありませんでした。
エントリーモデルなのに、キーレス(Honda SMART Keyシステム)
ここ、本当におすすめポイントです!(Dio110一番のお気に入り♪)
この価格帯(20万円台前半)でこの装備を採用しているのは、世界広しと言えども恐らく「Dio110」だけ(2021年11月現在)
四輪車ではすっかりお馴染みですが、キーをポケットに入れたままというのは便利すぎてクセになります。
「スマートキー? 別にいらないよ〜」と思ったライダーには一度使って欲しいです。
人間、便利なものに慣れると後戻りできなくなりますからね!
スマートキー、自分のバイクに付けたいよぅ・・・(涙)
その他のポイント
経済的
Dio110が持つ魅力の一つに「燃費」があります。
WMTCモード値で54.9km/Lとホンダの原付二種スクーターでナンバーワン。
50ccのジョルノやDunkなどで58.4km/Lですから、その燃費の良さが分かります。
注)燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。お客様の使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様 )や整備状態などの諸条件により異なります。
フラットなシート
シート下収納
ヘルメットがしっかり入る18リットルの容量を確保。
注)ラゲッジボックスには、ヘルメットの形状・大きさによっては入らない場合があります。
リアキャリア
ザ・荷台というデザインではなくてカッコいいです。
オプションパーツでさらに快適
毎日乗るなら純正アクセサリーでワンランクアップ!
オススメアイテムはこちらの3種です。
トップボックス(35リットル)
メットインスペースだけでは容量が足りない場合に。
18+35=53Lあれば、Dio110でキャンプツーリングも可能になるほどの積載力となります。
(Dioでキャンプ、面白いかも)
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グリップヒーター
寒い時期のマストアイテム。
身体が冷えると指先がかじかんで感覚が薄れるだけでなく、全身の筋肉が固くなって操作に支障がでます。
バイクに乗っている時、最も冷えると言われる「手」を温めることで、血流を促進して身体全体を温めることに繋がります。
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盗難抑止アラーム
振動を感知すると警告音で盗難を抑止!
「あっ!やられた」となる前にしっかり盗難対策したいですね。
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スクーター・オブ・スクーター
リーズナブルな価格が注目されがちな「Dio110」ですが、コンパクトなボディーサイズに元気なエンジンを載せた実力派モデルです。
コンパクトでスリムなボディーは市街地や住宅街を走るために生まれたと言えるほどベストサイズ。
8.7馬力のエンジンと組み合わせはちょうど良いバランスで、原付二種デビューにはもってこいの乗りやすさ。
最後に、原付二種スクーターで一番人気の「PCX」との違いを“私の肌感覚”で一言。
・豪華装備と優れたパフォーマンスを持ち、ツーリングも楽しめるスポーツバイクのようなスクーターが「PCX」
・スニーカーのような気軽さで身構える必要がない。通勤通学やお散歩が得意なスクーターの中のスクーターと言える、ベーシックさを持つのが「Dio110」
なのかな、と思いました。(あくまでも個人の意見です)
今、原付を愛車にしているライダーで、30km/h速度制限が面倒だなと思ったら、「Dio110」激しくオススメです。
言葉では言い表せないくらい「心地良い」スクーターでした。
この感覚、本当に乗って、感じて欲しいです!
【文/井上修示(外部ライター)】