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レーシング女子 岡崎静夏が じっくり乗ってみました 【スーパーカブ 110編】お気軽だけど結構速い! 1歩先まで行きたくなる

【テスター:岡崎静夏】
チャーミングな笑顔でも中身はスパルタンな「バイクフリーク」。’09~’10年、MFJレディースロードレースで2年連続王者に。全日本はGP-MONOを経て’12年からJ-GP3に参戦中。

●まとめ:高橋 剛 ●写真:楠堂亜希 *当記事は(株)内外出版出版ヤングマシン掲載記事(2022年9月号)の内容を編集・再構成したものです。

ストップ&ゴーが得意、だけどそれだけじゃない!

みんな大好き、「スーパーカブ」。恐らく日本国民のほとんどが、スーパーカブの存在を知っているのではないでしょうか。バイク乗りはもちろん、バイクに乗らない人でも、「カブ」と聞けば「ああ、あのバイクね!」というイメージを持てるはずです。

それぐらいポピュラーなカブですが、ポピュラーであるからこそ、イメージが固定化されている部分もかなりありそう。多くの人が、「カブといえば、配達バイク」と思うんじゃないかな。「街の中をちょっと走ってはちょっと止まる、を繰り返す乗り物」というイメージは、かなり強そうです。

実は自分自身も、カブはそういう乗り物だと思っていたフシがあります。でも今回、「スーパーカブ 110」に乗ってみて、今までの固定観念には全然当てはまらない乗り物だということに気付きました。スーパーカブ 110なら、ロングランもアリなんです。

基本はカブですから、イメージ通り、街中でのストップ&ゴーは得意分野。何の苦もなく、チョイ乗りが楽しめます。でも、スーパーカブ 110の魅力はそれだけじゃない。高速域の安心感と安定性が高いし、エンジンパワーにも余裕があるから、「走り続けていたい」と思えるんです。

今までだったら「ご近所でちょっとお買い物」という感じでしたが、最新のスーパーカブ 110なら「国道を1時間ぐらい走って海まで行こう!」という気分になります。

まわりのペースに合わせることが苦にならないし、例えば片側2車線の大通りで「右折レーンに入ろうかな」と思った時に、スッと行くことができる。公道を気兼ねなく走れるから、「もっと遠くまで行ってみよう」と思えます。

もちろん、ビッグバイクみたいな「有り余るパワー」ってわけじゃありません。でも、手の内にあるコンパクトさやパワー感は、気疲れしないので快適です。「ああ、ストレスフリーってこういうことか」と思います。

最近のカブシリーズはオシャレ感も増してます。アニメや映画の影響もあって、女子の間でも人気。スーパーカブ 110はカラーバリエーションも5色と豊富で、どれもかわいい。今回試乗したグリントウェーブブルーメタリックは、いかにも夏っぽくてステキです。

カブも、「配達に使われるお仕事バイク」という今までのイメージとはだいぶ違う印象になってきましたよね!

……って、もしかしたら私の方がだいぶ遅れてるのかな(笑)。

【ちょっと遠くに行きたくなる】                                                                 エンジンのトルクアップのおかげもあり、高速域に余裕があるスーパーカブ 110。頑張らなくてもスムーズに交通の流れに乗れるから、ちょっと遠くへと足を伸ばしたくなります。

スーパーカブはラインアップが豊富です。排気量も50ccと今回試乗した110ccに加えて、125ccの「スーパーカブ C125」も用意されています。

もっともお気軽なのは、もちろん50cc。原付免許でOKだから、クルマの免許を持っている人は乗ることができます。公道でバイクに乗るのが初めてという人にもオススメ。公道ライディングに慣れるのにはピッタリです。

125ccのスーパーカブ C125は、かなりお兄さんという感じ。エンジンの余裕はひときわ増しているから行き先の幅も広がりますし、スマートキーシステムをはじめとして装備も充実。ただ、お値段も44万円とそれなりにしますので、カブへの思いがかなり強い人向けかな。

今回のスーパーカブ 110は、排気量でいえば真ん中に位置することになります。これがまた絶妙な設定で、ホントに「ちょうどいい」んですよね。「通勤やお買い物がメインで、たまに片道1時間のショートツーリング」という、かなり現実的で日常的な使い方にしっくりとハマってくれます。毎日でもバイクに乗りたい、という人にはピッタリだと思います。

乗っていて「すごくいいな」と感じたのは、転がりのよさです。ちょっとマニアックですが、よく回る良質なベアリングみたいなフィーリングなんですよね。気付いたらスルスルッと車速が乗っている感じで、なかなか気持ちいいんです。

これがたぶん、スーパーカブ 110の扱いやすさの秘密だと思います。パワーのあるエンジンだと、どうしても加速フィールが激しくなりがちですが、スーパーカブ 110はあくまでも「スルスルッ」。全体的な印象としてはスムーズ&ジェントルなので、ビギナーからベテランまで誰でも気兼ねなく走らせられるはず。だから「ちょうどいい」と感じるんでしょうね。

それにしても、改めて「カブってすごい!」と思います。頼もしくて、かわいくて、クラッチ操作がなくてお気楽で、燃費もよくて、頑丈で、しかもバイクらしい楽しさもあって……と、まったくスキがありません。本当によく考えられたバイクです。

今回のスーパーカブ 110も、エンジンが新しくなったりキャストホイールを採用したりしながら、カブらしいバランスのよさはまったく崩れていません。デザインもモダンさを加えながら、誰が見てもカブ。本当にスゴイ。

大げさかもしれないけど、カブは日本の二輪文化を支えていると感じます。スーパーカブ110を走らせながら、「このバイクには敵わないな……」と思いました。何の勝負をしてるのか我ながらよく分かりませんが(笑)。

スーパーカブ 110:SHIZUKAの評価

1)スタイリング:ビジネスバイクとしてあまりにも有名ですが、最近のスーパーカブはカッコよくてかわいくて、キラキラしてます。

2)スポーツ性:トルクアップや前輪ディスクブレーキ化を果たした分、フロントにより高い剛性感を求めてしまうのは贅沢……?

3)ツーリング:幹線道路の流れに普通に乗れるから、行きたい場所が一気に増えます。青い車体色も夏っぽいし、海に行きたいな。

4)街乗り:加速力は増していながら、加速フィールはあくまでも自然。だからストップ&ゴーを繰り返す街乗りが楽しい~!

5)コストパフォーマンス:ルックスのカッコよさ&かわいさ、乗り心地のよさ、そしてバイクらしい楽しさ……。質感も高く、お買い得です。

【SHIZUKAのお気に入りポイント】
スポークホイールにも味わいがありますが、やっぱりキャストホイールはスタイリッシュですよね。そして気に入ったのはメタリックの利いたカラーリング! 鮮やかで質感も高いんです。