足まわりの『一部仕様変更』を受けた400Xが、とんでもないレベルで進化してた……足まわりっていうか、ぜんぜん違うバイクみたいになってるんですけど!?
足まわりの変更が『400X』を別のバイクに進化させた?
400ccクラスで重量200kg以下のバイクなのに、まるで大型アドベンチャーバイクのような重厚感。
新しくなった400Xは、街中を走り出した瞬間から『スゴい……』と感じさせられるバイクに進化していました。
【前編】からの続きです
だけど前編でお伝えした通り、400Xの本領は『街乗り』じゃありません。
2022年モデルとしてアップデートを受けた400Xは、本領発揮のツーリングシーンにおいて、どんな走りを見せてくれるのか?
それを検証すべくちょっとしたツーリングへ出かけてみたところ……
結論から先に言います。
何もかもが『想像以上』でした。
高速道路の巡行ペースすら変わってくる
新しい400Xが受けた足まわりの進化の詳細は【前編】を参考にしてもらうとして、まず高速道路に乗ってみて感じたのは抜群の安定感です。
誤解を招かないように言っておくけれど、これまでの400Xだって時速100kmクルージングを難なく許容するバイクでした。
だけど新しい400Xは、そこに輪をかけて、というか純粋に安定感が上乗せされてる。
そして、それによって起こる変化は、とてつもなく大きなものになっていたんです。
ライダー側の感覚的な話で言えば『速度感がない』といったところでしょうか。
従来型での時速100kmのつもりで新しくなった400Xを走らせると、いつのまにか時速100km以上が出ちゃってて軽く焦るシーンが何度もありました。
前後タイヤがどっしりと路面に張り付いているような安心感。そのおかげで、高速道路の巡行速度が無意識に上がってしまう……エンジンの最高出力などは従来型のままなのに、これは不思議な感覚でした。
安定感の向上が『疲れ』を少なくする
でもそれはスピードが出過ぎるっていう話じゃありません。
裏を返せば、新しい400Xは時速100kmクルージングでも、従来型の時速90km以下みたいなリラックス感で走れてしまうっていうこと。
これは長時間・長距離を走るほどに差がでるもので、疲れかたがまるで違ってきます。
加えて400Xは、もともとウインドプロテクション性能が高いでしょう?
ここはハッキリ断言しちゃいますけど、400Xはこれまでより『もっと遠くへ』走っていくことができるバイクになったことは間違いないと思います。
【前編】から何度も言ってますが、これはもう400ccのバイクの感覚じゃありません。
あらゆるシーンを快適にする『400X』の進化
そして、高速道路を降りた後の一般道。
ツーリングにおいて高速道路を『移動』と考えるなら、旅は一般道に降りてからこそが本番です。
最初からずっとベタ褒めしすぎで、少々うさんくさいかもしれませんが、一般道でも400Xは最高!のひと言でした。
400Xのエンジンフィーリングはフラットなトルク特性が持ち味で、パワーも唐突に出たりすることがありません。
そのため一般道の時速50~60km走行においても、常に穏やかな気持ちで走れるフィーリング。
これは従来型から受け継がれている400Xの美点なんですけど、そこに新しくなった足まわりが加わると……これまた別世界の走りを披露してくれたんです。
その最たるものはアクセルのON/OFFにおける前後のピッチング。一般的にバイクはアクセルOFFにすると、エンジンブレーキにより車体の前側が下がり、逆にアクセルと開けると前側が上がって、後ろ側が沈むような感覚があります。
それをピッチングモーションと言うんですが、新しい400Xはツーリングペースで走っている限り、そのピッチングモーションをほとんど感じない!?
いつだって車体がフラット。前後輪が均等に路面に捉えている安定感に変化がありません。
率直に、けっこう感動しました……ことロングツーリングにおいて、これはとてつもなく大きな武器になるんです。だって、こういうライダー想いの動き方をするバイクは、本当に乗り手を疲れさせませんから。
ちょっと変な言いかたになりますけど『乗り心地に高級感がある』と言いたくなるフィーリングです。
そして、その安定感は『まさか』の方向にも大きな影響を及ぼしていました。
『これ、ツーリングバイクだよね?』
って、ヘルメットの中で自らに軽くツッコミをしたくなるほど、峠でのコーナリングがやばいことになってたんです!?
【文:北岡博樹(外部ライター)】
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