東京を出発して、一気に高速道路を走ってたどり着いた和歌山県。湯浅町で目的にしていたお昼メニューは食べ損ねてしまったけど、暖かい気候はツーリングにぴったり! 意気揚々と次の目的地に向かいます!
【前回のお話】
自然の散策を楽しみ、海沿いをのんびりクルージング!
湯浅町で狙っていたお昼ご飯メニューを食べ損ねた私が次に向かったのは「熊野古道」の石畳が見られるという鹿ヶ瀬峠。
「熊野古道」とは、平安時代に本宮・新宮・那智の熊野三山を目指すために整備された路の総称で、当時は大勢の参詣者がこの道を利用していたんだとか。
紀伊半島のあちこちに張り巡らされた道の全長は約1000km!? そのうち200kmは道自体がユネスコ世界遺産にも登録されています。せっかく和歌山に行くなら一度は訪れたいと思っていた場所で、近年ではパワースポットとしても注目されているようです。
本当は熊野大社に行きたかったのですが、今回はルート的に寄れそうにないので、ここで有名な石畳の道を拝んでいきます!
山道の入り口には駐車場があり、少し登っていくと綺麗に敷き詰められた石畳が。季節が季節なので落ち葉でわかりづらいですが、これを昔の人が作り、今の今まで残っているということに感動を覚えます。
それにしても和歌山……気温も暖かく、道中の公園には鮮やかな花々が咲き誇り、季節感がわからなくなりそうです(笑)
走るばかりじゃなくて、バイクを降りて探索するのも悪くないですね!
……それにしてもミカン、どこにでもあるな。流石は和歌山です。
心地いい空間に癒されのんびりしていたい気分ですが、冬は日が暮れるのも早いので次のポイントへ向かいます。
そして和歌山県に入ってから数時間、ようやく海沿いにでました!
真っ青な空と海、心地いい気温、緩やかなコーナーの続く道!
東京近郊ではまず見られない光景に大興奮です!
そうしてしばらく景色を楽しんでいるうちに見えてきたのが白崎海洋公園。
道の駅と併設されている駐車場は白い自然の岸壁に囲まれ「ここは日本なのか?」と思えるような光景が広がります。
……本当にどうやってできたんだろう、この地形?
また、その崖の上に登ってみると、ここもまた異国チックな風景が広がっていました!
駐車場は砂利の場所もあったけれど、スタンディングもしやすくフロント19インチタイヤを装着したアドベンチャーバイク『400X』なら不安はありません!
シート高は800mmですが、シートの形状により足つき性は数値よりかなり良好に感じます。
199kgというスペック上の重量にしては軽く感じるし、ハンドルの左右の切れ角が非常に大きいので駐車場での取り回しにも楽々。
『400X』は寄り道多めで楽しみたいツーリングでも頼もしい相棒ですよ!
その後は再び海沿いのワインディングをのんびりとクルージング……
適度なワインディングが続く道を力強い中回転域で駆け抜けていく爽快感は、400ccクラスならではの特権です。
今まで乗る機会がほとんどなかった400ccクラスですが、こういったクルージングでパワーを持て余すことが無く、逆に物足りなさを感じることもないのでかなり好印象でした。
……今まで『250ccで十分でしょ?』なんて思ってましたが、もっと早くこの魅力を知っていれば、私の過去のバイク選びは変わっていたかも?
しかし、同じ400ccでもここまで快適にクルージングを楽しめたのは『400X』だったからこそでしょう。
比較的暖かいとは言え、ライダーにとっては冷たい冬の風からも『400X』がしっかり防いでくれます。ネイキッドモデルだったらこうはいかなかったでしょう。
また、セパレートハンドルのバイクではここに来るまでに、とっくに身体がダウンしていたことでしょう。
けれど、乗り心地が良くライディングポジションも快適な『400X』では、ここまで走ってきても余力も十分で、この先どこまでも海沿いを走っていけそう。
これが理想の冬ツーリングだ!!!!
ただ……。
のんびり走っていたらいつの間にやら、かなり日が傾いてきた!?
まだ宿をとった串本町までちょっと距離があるんだけどなぁ……夏ならまだぜんぜん明るい時間なのに。途中、あまりの快適さにのんびりしすぎたかもしれません。
ですが、日が暮れかけ赤紫に染まる空を背に走るのも、風情があってまた気持ちのいいものでした! 山間部でこの時間だと真っ暗&気温も冷え切っている頃なので、やはりこの海沿いを目指してきて良かった……。
『400X』はヘッドライトも明るくて見やすいですしね!
そうして太陽がゆっくり沈んでいく様子を眺めながら海岸沿いを走り続け、目的地の串本町に着くころにちょうど日も暮れて。
昼ご飯を食べ損ねたり、予定していたよりは串本町への到着が遅くなってしまったりしましたが、ツーリング1日目の成果としては大満足!
この日の走行距離は777kmでした。(写真に記録し損ねたのが悔やまれる……)
400ccのバイクって、いや『400X』ってこんなにも走れちゃうのか……とはいえ、疲れが皆無なわけではないので、早々に宿に引き籠ってベッドへダイブ。
今回は1泊2日の予定なので明日は帰らなければなりませんが、せっかくなので初の和歌山を楽しみつくしたい。2日目は、目と鼻の先にある本州最南端の地へと向かいます!
To be continued……
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【文:石神邦比古(外部ライター)】