大寒を迎えた1月半ば。もう山間部へのツーリングは寒いし、場所によっては雪で向かうことのできない場所も…。
というわけで、比較的暖かい和歌山県でのんびり海沿いを旅するツーリングを計画してみた!
真冬のツーリング、どこへ行こう?
今回、HondaGO BIKE LABの外部ライターである私(石神)に下った指令は「400Xでの冬ツーリング」。
ツーリングは基本的に自分の意志でするもなので「指令」というのは一般的なライダーであれば経験しないことですが、バイクに乗ることを仕事に選んだ自分にとっては、実は珍しくもなかったり。
ただ問題は、今が1月半ばだということ!
ライダーにとっては、厳しい寒さが天敵となる真冬のツーリングです……
とにかく寒い!!!!
装備を整えれば楽しめないこともないですが、やっぱり暖かいほうが断然良い。それにこの季節は山間部は雪が降り、冬季閉鎖を行う道路もあるので行ける場所だって限られてしまいます。
そんな中でツーリングするなら、やはり海沿いをず~っと走っていくようなのんびりツーリングがしたい!
だけどバイクがせっかくの400Xだから、ちょっといつもと違う新鮮味のある場所が良い……。
ということで以前(11月だったのに)山間部の雪に行く手を阻まれた経験を活かし、今回は雪を避けられる、そして私にとって未開の地である(イメージ的に暖かい)和歌山県へ向かいます!
しかし、現地までの所要時間は高速道路を使用して約7時間。おそらく道中はとんでもない寒さに見舞われることになるはず。
だけど頼れそうなウインドスクリーンを装備した『400X』ならきっと守ってくれるはず!
和歌山県、避寒ツーリングへ出発です!
極寒の高速道路を西へ!
和歌山県へ行くのは決定事項として、現地でゆっくりツーリングを楽しむために、昼過ぎには現地に到着していたいところ。
ただし、高速道路を使っても道中の所要時間は片道約7~8時間。お昼前後に和歌山県に到着するには早朝から走りださなければなりません。
ということで、人もまばらな時間帯に東京を出発!
まずは首都高速道路を抜け、新東名高速道路を利用して走れるところまで走る!
極寒の高速道路を走る上では(特に早朝夜間は)通常の装備ではまず耐えられません。冬のツーリングを快適に楽しむためには、とにかく装備が肝心です!
そこで今回は冬用のスペシャル装備を用意!
一番効果を発揮するオーバーパンツを装備した下半身は、保温インナー、ライディングパンツと合わせた3レイヤー。上半身はバイク用保温インナーの上にTシャツ、ネルシャツを重ね、更にジャケットに標準で備わっている保温インナーにもう一枚保温インナーを追加。
そしてトドメは電熱グローブ!
ダメ押しでインナーグローブも装着しちゃいます。バッテリー式なのでせいぜい低温モードでも3~4時間が限度だけれど、日が昇るまで持ってくれればそれでいい!
これで1月のロングな高速道路移動を乗り切るぜ!
そうして突入した新東名高速道路の120km区間。陽の登っていない冬の高速道路はやはり風が冷たい……ッ!
でも入念な準備のおかげでなんとか耐えられそうです。
とはいえ、冷たい風から身体を守ってくれる400Xのウインドスクリーンが無ければ、おそらく耐えられずに何度もサービスエリアに逃げ込んだことでしょう……最悪、日が昇るまで待ったかも?
けれど400Xはウインドスクリーンだけじゃなく、張り出したシュラウドのおかげで下半身に当たる走行風も軽減されていて、想像以上の快適さで冬の高速道路を走ることが出来ました。
それにしたって走っていて驚いたのは、400Xの高速道路巡航性能の高さ!
私は実は「400ccのバイク」にあまり馴染みが無いので、正直侮っていました……。100km/hでもエンジン回転数に余裕があって、新東名高速でも時速120kmまで平気でついてくる!? 大型バイク、とまではいきませんが『400X』にはそれに近いような快適さがあります。
肉厚なシートやしなやかに動くサスペンションのおかげで乗り心地も非常に良く、気づけば浜松SAまでノンストップで走ってしまいました。
その後、陽が昇るのと入れ替わるように電熱グローブがバッテリー切れを迎えましたが、気温も上がってきたのでタイミングとしてはバッチリ。土山SAで一度給油し、ようやく和歌山県有田市に到着しました!
途中天気が怪しい場所がありましたが、現地は快晴。そして流石は和歌山、暖かい!
オーバーパンツや保温インナーなど過剰な装備とはここでさようなら!
そして、とにかく走り続けてお腹が減ったので、まずは醤油で有名な湯浅町で昼食を、と知人に教えて貰ったお店で醬油ラーメンを頂こうと思ったけれどまさかの休み……。完全にリサーチ不足で過去の自分を呪いますが、仕方ないのでお昼は簡単に済ませました。
幸い併設された土産屋は営業していたので、代わりに持ち帰りできる家庭用のラーメンと名産品である醤油を購入。
最初から少しつまづいてしまいましたが、古い町並みの残る湯浅町を散策していると遠くまでツーリングに来た!という実感が湧いてきました!
しかし、ここまで来るのにだいぶ時間を使ってしまったうえ、冬は陽が暮れるのも早いので、早速次に向かいます!
……これ、日の入りまでに目的地の本州最南端の街「串本町」に辿り着けるのだろうか?
To be continued……
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【文:石神邦比古(外部ライター)】