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【試乗レポート】ついに「CB1000F」国内初試乗!累計5000台以上のバイクを試乗したライダーが次世代の“フラッグシップCB”の実力を試す!【Honda CB1000F/ファーストインプレッション 前編】

モーターサイクルショーでの登場から市販化が期待されていた「CB1000F」の国内発売が11月14日に決定!今回は先日おこなわれたCB1000Fのメディア向け試乗会で、月刊オートバイ誌のメインテスター/太田安治氏が試乗したファーストインプレッション【前編】をお届けします!

※この記事は2025年11月1日発売号の『月刊オードバイ12月号』に掲載されたものを編集・一部抜粋して転載しています。

想像を超えるレベルのまとまりの良さに感激

これまで5000台以上を試乗してきた経験から、実車と大まかな資料を見ればある程度乗り味が予想できて、大きく外れることは滅多にありません。

ですが、CB1000Fではその「滅多にない」ことが起きました。各パートのきめ細かな造り込みが調和し、想像を遙かに超えるレベルでまとまっています。

デザインのモチーフは1979年発売のCB750F。タンクからサイドカバー、テールカウルまで流れるように繋がるライン。想像を超えるレベルのまとまりの良さに感激、とグラフィックは往年の「エフ」イメージを誇張することなく上品に受け継いだものとなっています。

35年前に1983年型CB750FCに乗っていた僕もこのデザインには大いに惹かれます!

走り始めは完全なウエット路面でしたが、エンジンレスポンス、ハンドリング、前後ブレーキバランスすべて把握しやすかったです。

まずライディングモードを「スタンダード」にして真っ先に感じたのがゼロ発進のイージーさ。1~3速のギア比がホーネットよりショート(加速型)に変更されていることもあり、ほぼアイドリング回転のままでもスルスルと動き出すし、クラッチも軽いので渋滞路が苦になりませんでした。

スロットル開け始めのドン付きも、閉じた際の吹け残りもなく、CV型キャブレターのように自然な感覚です。「レイン」モードでは明確にレスポンスが緩くなって、雑なスロットル操作でもギクシャクせず、トラクションコントロールも早めに介入します。

濡れた路面に適しているのは当然だが、景色を楽しみながらのゆったりペース時や、大パワーに不慣れなライダーはドライ路面でも積極的に使うとツーリングの手助けになると思います。

市街地での乗りやすさをアシストしているのがブレーキのタッチと効力バランス。制動力の立ち上がりが穏やかで、フロントフォークがギュン! と沈むことを防いでくれ、リアも同様に初期の効きがマイルド。開発者の話では、ブレーキホースの膨張率を変えるなどでこのフィーリングを出しているそうです。

そしてホーネットよりソフトなセッティングが施された前後サスペンションがギャップをきれいに吸ってくれるので、市街地から高速道路まで優しい乗り心地になっています!。

後編に続きます

 

【文/太田安治(外部ライター)撮影/赤松 孝、南 孝幸】

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