印田さんは24歳。
つい最近まで、バイクに乗ろうとは考えていなかったと言います。
それが昨年、GB350に乗り出すようになったのは、高校時代の恩師の影響があったから。
今ではすっかりバイクに夢中だという印田さんに、バイクとの出会いや現在のバイクライフについて語ってもらいました。
バイクに乗るキッカケは高校時代の恩師
「高校時代は3年間吹奏楽部に入っていてトロンボーンを担当していました。そのときの顧問の先生やメンバーと今でも仲がいいんです。卒業後も頻繁に交流していて、集まってバーベキューをしたり、コンクールに一緒に出かけたり、演奏会に参加していたりしていました」
バイクに乗りたいと最初に言い出したのは顧問の先生だったと言います。
「突然バイクに乗りたいと言い出したんです。小型二輪の免許を取ったというので、一緒にクロスカブ110を探しに行ったりしました。
その時は『ボクもバイクに乗りたいですね』とか適当に返事をしていたんです(笑)。本心ではクルマもあるしバイクの免許があっても良いかな、というくらいのレベル。教習所に行くのが面倒くさくて行動に移していませんでした。でも先生はクロスカブに乗ったら夢中になってしまって『絶対楽しいからバイクに乗ろうよ』とか言っていたもので免許を取りに行った感じです。」
GB350に一目惚れして購入
なかば成り行きで教習所に通うことになってしまった印田さんですが、バイクに興味がなかったわけではないので教習所に行きながら何を買うか考えるようになります。
「アメリカンやスポーツバイクには興味がありませんでした。ザ・単車という感じのバイクが良かったんです。250クラスの少し古いネイキッドに跨がらせてもらいましたが、ポジションが窮屈というか車体が小さく感じられてピンと来ませんでした。ホンダドリームに行ってみようと考えて、そのときにいたスタッフの方に相談してみたんです。そうしたら250ccよりも少し大きいバイクが良いのではないかというアドバイスをいただきました。そんな話をしている時、発売間もないGB350を見せてもらったんです。」
初めて見たGB350に印田さんは目が釘付けになったと言います。
自分が欲しいと思っていたバイクのイメージにピッタリだったからです。
「跨ってみたら膝の曲がりもきつくないし自分の体格にも合っているような気がして、バイクを見せてもらってから5分で予約してしまいました。当時はコロナで中古車も高かったし、どうせ買うなら新車がいいなと思っていたから迷いはありませんでした。」
ただし、この時点ではまだ教習所に通っていた段階。
「納車まで少し時間がかかりそうだから、教習所もサボっていたんです。ところがドリームから『もうすぐ納車できます』と連絡が来たので、大至急で教習所に通いまくって間に合わせました。」
バイクは想像以上に楽しい乗り物だった
GB350で走ってみて、印田さんはあらためてこのバイクに惚れ込んでいきます。
「ホイール径がフロント19インチ,リア18インチで車体が大きく見えることや、エンジン周りがスッキリした感じとかマットブラックのカラーリングなども含め、デザインはとても気に入っています。」
「すごくいいなと思ったのは排気音です。このマフラーのデザインも好きだったんですけど、エンジンをかけたら単気筒の排気音がとても心地良かったんです。自分が音楽をやっていたから排気音の良いバイクっていうのはとても魅力的なんですよ。先生にも聞かせたら『すごく良い音がするね』と言っていました。」
GB350が手元に来てから、印田さんは時間ができるとバイクで走るようになったと言います。
「バイクがこんなに楽しいとは思っていませんでした。完全にハマりました(笑)」
吹奏部OBとのツーリングがスタート
吹奏楽部のOBの中でもバイクに乗るメンバーが少しずつ増え、先生と一緒のツーリングが始まります。
「先生が仕事で忙しいんですが、それでも月に1回は集まってどこかへ出かけます。遠くに行く余裕がないときは夜走ってみたりすることもあります。大学時代の友達ともバイクで走りに行ったりするようになりました。スポーツバイクに乗る友達とは、ワインディングに行きます。もちろんそういう道も好きなんですが、どちらかというと海沿いの景色の良い真っ直ぐな道をノンビリ走るのが好きです。北茨城の海岸線をはしった時は、とても幸せな気分になりました。」
忙しい先生の時間が取れると、突然思い立ってツーリングに行くこともあります。
「正月に突然連絡があって、有間ダムに行ったこともありました。メッチャ寒かったです(笑)」
バイクに乗るのが楽しくて仕方ないという印田さんですが、ツーリングに関しては一つ悩みがあるようです。
「先生が小型なので高速道路が使えないんです。長距離のツーリングに行くと辛いので、皆で「高速道路が使えるバイクに乗ってくださいよ」と言うんですが、本人はあまり大きなバイクに興味がないようなんです。この間、一泊で軽井沢に行ったときは、さすがに我慢できなくて帰り道だけ高速を使わせてもらいました(笑)。北海道にも行きたいんですが、先生がまとまった休みが取れるのが年末年始だけ。さすがに冬の北海道は僕らには難しいんじゃないか、なんて話しているところです。」
自分なりにカスタムするのも楽しい
印田さんのGB350は、細かい部分に色々と手が入れられています。
納車するとき、フォークブーツとETC、タコメーターを装着してもらっています。
「バイク全体をブラックにしたいなと思ってシートのレザーをブラックのものに張り替えました。タンデムのベルトも追加しています。アフリカツインに乗っている叔父がバイクの整備に詳しかったので、手伝ってもらって自分で作業しました。」
ヘッドライト下にあるホンダのエンブレムも自分で加工して装着したもの。
今後はリアショックをGB350Sに変更することを検討しています。
「リアショックもブラックにしたいんです。GB350Sのリアショックならスプリングがブラックだしマッチングも良さそう。実は先日擦ってしまって、スプリングの塗装が剥げてしまったから、交換するのにちょうど良いかなと思ってます」
もっとGB350で走りたい
乗り始めて1年ぐらいしか経っていないので、GB350で色々な場所に出かけたいと言います。
その一方でビックバイクに対しても少しずつ興味が出てきている様子。
「高速道路を長時間走ったとき、排気量の大きなバイクだったらもっと楽なのかなと思うようになりました。もちろんビッグバイクに乗る場合も単車感のあるレトロなネイキッドとかが良いです。最近ちょっと気になっているのはCL500です。」
高校時代の恩師や卒業生と一緒にバイクライフを楽しんでいる印田さん。
ツーリングで得られた色々な感動が、仕事の疲れをリフレッシュしてくれるので普段の仕事や生活にもハリが出てきたと言います。
これからどんな旅をするのか、お話を聞いていてとても楽しみになりました。
【文/後藤武(外部ライター)】