バイクは色んな楽しみ方ができる乗り物ですが、移動手段としても便利なので、遊びよりも移動手段としてバイクに乗る方も多いと思います。
しかし、ただ単に「移動する」だけではバイクに乗る喜びを感じにくく、次第に飽きが来てしまうことも。
今回は、普段250ccクラスのフルカウルバイクを移動手段に使っていて、「バイクに乗って感じることができる楽しみや喜びを忘れかけてしまった」というライダーが主人公。
GB350は彼にどんなバイクの魅力を教えてくれるでしょうか?
バイクで楽しい思いできてる?
今回GB350に乗ってバイクの楽しさをもう一度探してみることにした石川さん。バイク歴は3年程でメインマシンは250ccクラスのフルカウルスポーツです。
納車したての頃は何度かツーリングにも行ったそうですが、最近は単に移動するだけで、「バイクに乗って、楽しむ」という感覚が当初よりなくなっていました。
そこで、今回は普段とは違う種類のバイクに乗ってみて、これまで知らなかったバイクの楽しさを実感してみようと思い、GB350を借りることにしました。GB350は普段乗っているフルカウルスポーツとはスタイリングも、ポジションも、バイクの性格も大きく違っています。
こういったタイプのバイクに乗ったことがないからこそ、今回GB350を選んだそうです。
フルカウルスポーツはバイク自体の主張が激しいですが、GB350のようなクラシックネイキッドはライダーが跨ってようやく一つの乗り物として完成されるもの。
その点お洒落なスタイルのGB350はファッションの選択肢が広いバイクだと思います。
石川さん「普段乗っているフルカウルだと、こういう服装は良いけどこういう服装は違う、ってはっきり良し悪しが別れるんです。別に気にせず乗ることもできますが、自分的にはできるだけ自分が納得できるファッションで乗りたいので、GB350のコーデのしやすさは良いなと思いました。このスタイルなら合わない格好のほうが少ないんじゃないですか?」
GB350のファッションの可能性は石川さんの言う通りかなり広いため、今回走る前に相性の良いライディングウエアとGB350を合わせてみました。
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過去イチ乗りやすい
大前提として今乗っているフルカウルは高速道路やワインディングなどではエンジンを高回転まで回すことができて、バイクに乗る楽しみを感じられるそうですが、退屈に感じるのは街中を走っているとき。
移動という意味では余裕があっても、ポジションは若干キツイし、車と一緒に走るとスピードレンチが合わずギクシャクしてしまうことも。
日々の移動の中でバイクに乗る楽しみは薄いと言います。
その点GB350は郊外だけでなく街中メインで楽しめるバイクなので、普段乗っているマシンとは違った感覚で走れるはずです。
まずは普段走ることが多いという幹線道路を走ってみることに。
乗り始めて最初は慣れが必要かと思いましたが、なんの問題もなく乗りこなせている様子。
本人にファーストインプレッションを聞いてみました。
「普段乗ってるバイクタイプとは全然違いますが、操作感は変わらないので普通に運転できました。今のところ街中で車の後ろを同じペースで走っているだけですが、運転のしやすさは凄いです。スロットルの開け方やクラッチのコントロールのしやすさ、ギアの繋がりとか自分の想定外のことが起きないので、余裕を持って運転できています。」
その後も街中を走って郊外に向けて移動しました。
エンジンについても感じたことがあったそうです。
「基本は車の後ろを一緒のペースで走ってました。このペースで乗ってて一番違いを感じたのはエンジンの低い回転数を気にせず使えるところ。いつも乗っているバイクでこのペースで走ろうとすると、車のスピードに合わせてシフトを上げていってから一定速度で巡航している時や前の車に合わせて減速して加速する際など、そのままギアを繋げると車体がガクガクすることがあるのでシフトを下げてある程度高い回転でクラッチを繋ぐようにしています。GB350の場合は一定速度まで達してそこから少し加減速を繰り返しても同じギアのまま繋がるんです。タコメーターがないので回転数はわかりませんが、こんなにエンジンの回転が低くても余裕で立ち上がってくれるのは楽しいと同時に運転が楽でした。」
GB350の空冷単気筒エンジンは低速トルクがしっかりあって、回転を上げずとも走ることができます。
水冷のスポーツエンジンと比べると低回転域が扱いやすいので、特に街中を走っている際は気を使わず、楽に運転することができます。
「GB350は低回転が扱いやすいのと、回転が上がっていくときのサウンドが凄く良くて、今のところ街中だけでもバイク乗ってて楽しいなと思えています。こんなにもリラックスして運転できるバイクは乗ったことがなかったので、自分の中で過去イチ乗りやすいバイクです。」
素直にバイクの走りを楽しめる
街中を抜けて車の少ない郊外エリアにやってきました。
こういった場所はツーリングで走っているそうですが、街で良かったGB350はこういったシーンではどう感じるのでしょうか?
「走っている感覚はいつも乗っているスポーツタイプとは全然違います。ポジションとか、エンジンとか違いは色々あると思いますが、GB350の癖がなく素直にバイクが倒れて曲がっていく感覚は面白いです。いつも乗っているのは自分で曲げに行く、という要素が強いですが、GB350は気がついたら曲がり始めてるってくらいアクションが速くて、曲がっている最中にも常に余裕があります。」
「若干パンチ力が足りないな、と思う一瞬はありましたが、これでパンチ力を持たせたらさっきみたいに楽に街乗りができなくなるし、ここがちょうどいいバランスなんだと思います。パンチ力はなくても素直に倒せる感覚と、立ち上がっていくときの音が良いので、また少し違った楽しみがありました。マシン自体が尖ってないので、バイクに乗るスタンスも変わって平和にバイクの運転を楽しもう、という感覚になるので、こういう楽しみ方もあるんだって感じです。」
「いつもの乗ってるバイクだと峠のコーナリングと街中の交差点は全然違った感覚だったんですが、GB350の場合はほとんど一緒ですね。考えて走るってよりは思うままに走ってくれるので、それは交差点でも峠でも感覚は変わってません。」
250ccクラスでもスポーツ色の強いバイクは本格的な足まわりがついていて、走る場所次第で走り方を変える必要がありますが、GB350は街でも峠でも程よく楽しめる足まわりとなっているため、街中の感覚のまま楽しむことができたのかもしれません。
結果、バイクってやっぱ楽しい
「今回のレンタルで色んなところをGB350で走らせてもらいました。最初に話した通り移動でバイクに乗るというのに飽き始めていたんですが、こういう日常的な走りの中で楽しみを見出だせるバイクに乗ったらやっぱりバイクって乗ってて楽しいな、と思いました。初心に帰った気持ちでもう少しバイクの楽しい部分を見つけていきたいと思います。」
バイクでも車でもなんでもそうですが、いくら素晴らしいものでも同じことをずっとしていると「楽しい!」と思う感覚に慣れ、その感覚は次第に薄れていきます。
今回の石川さんもそのパターンでしたが、今まで乗ったことがないバイクタイプに乗ると、気づいていなかった魅力に気づいたり、新しい発見があるもの。
GB350は石川さんのバイクを運転する喜びを取り戻してくれました。
同じ想いを感じている方、短時間でもレンタルを活用して今まで乗ったことがないバイクに乗ってみてください!
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【文/佐藤快(外部ライター)】