最新の排ガス規制に対応しただけ、じゃなかった2023モデルのGB350。
従来型よりちょっぴりスポーティさが増したエンジンをじっくり味わうべく、ワインディングを走ってみました!
【前編】はこちら
バイクおいて『速さ』と『楽しさ』はイコールじゃない
2022モデルまでの従来型よりもアクセルを開けた時のレスポンスが良くて、走りに元気さが増したように感じる2023モデルのGB350。
その理由がフューエルインジェクションのセッティング変更によるものなのか、わずかですが1kgの軽量化によるものなのか……詳細は公表されていないのでわかりませんが、走りがこれまでとは違ったものになっていることは確実です。
なので、それをより深く感じてみるためにワインディングへ突撃してみたのですが!
予想通り、大当たり!!!
もうはっきり言ってしまいますが、ワインディングを走る時の面白さは2023モデルで大きく進化しています。
従来型の優しいフィーリングだって、GB350らしさに溢れているから、あれはあれで良いと思います。だけど2023モデルでワインディングを走ってしまうと……やっぱり面白い。アクセルに対するレスポンスが良いため“自分がバイクを操っている”という感覚がより濃厚なんです。
ただ、ここで勘違いしちゃいけないのが、エンジン的にちょっぴりスポーティさが増したからといって、基本的な『GB350らしさ』は変わっていないということ。
最高出力20馬力の空冷単気筒エンジンで走る峠道は、速さうんぬんじゃなく、コーナリングを味わう感覚です。でもレスポンスが良くなったことで、アクセルを開けた瞬間から後輪がグッと路面を掴んでくれるのがわかりやすくなった。だから従来型以上に『アクセルを開けて走ること』を直感的に楽しめるようになってる!
ちなみに補足しておくと、GB350はもともと『意外とブレーキフィーリングが良いバイク』なんです。GB350のペースで走るぶんには剛性感もちゃんとあって、特にフロントのブレーキタッチが良い。特に下り坂やコーナーの進入で、イメージ通りに速度がコントロールできます。
これはまぁ、最高出力20馬力ということもあって『そこまでスピードが出ていない』というのも手伝っていると思いますが、減速に対してライダー側が精神的に余裕を感じていられるのはやっぱり安心。実はここ、GB350というバイクの隠れた美点のひとつだと個人的には思っています。
じっくりとブレーキのリリースポイントを見極められるし、狙いすましてバイクを曲げていける!
それの何が良いって『イメージ通りの走行ラインが描けること』に他なりません。
GB350はフロント19インチ、リア18インチホイールを履いているんですが、だからといってハンドリングが鈍重に感じることもありません。決して鋭くはないけれど、予想しているよりもずっとスマート。ヒラリとコーナーへ進入していけます。これはフロントブレーキと併せて、従来型から変わらない魅力。あ、ちなみにGB350って実はけっこうフロントタイヤの接地感があって、バイクを寝かせていっても不安が少なかったりもします。
そういうところはやっぱりHondaというか、きっちり“オンロードスポーツ”してるんです。
そこに、ですよ?
2023モデルでは『バイクを走らせる醍醐味のひとつ』と言える、アクセルを開けることの楽しさが“上乗せ”されたんです。楽しくない訳がない!
実際のスピードで言えば、走りを重視したピュアなスポーツバイクとは比較になりません。だけどそれは『楽しさ』とイコールじゃない。
だってね、このバイクでワインディングを走った後って、すごく満足感があるんだもん。
コーナーを攻める!みたいな走りかたをしなくても、走り終えてバイクを停めた時に『あー楽しかったナァ!』って達成感で満たされる。そして、そう感じられることって、実は何よりも大事なことなんじゃないか? と私なんかは思うんです。
普遍的で飽きないスタイリングに走りの満足感……もともと良いバイクだったけど、GB350は2023モデルでさらに磨き上げられてきたかもしません。
だけど、GB350が持つ『味わい』は変わらない。
最後にそこに触れておきたいと思うので、もうすこしお付き合いくださいませ。ということで後編へ、続く!
【後編】はこちら
【文/北岡博樹(外部ライター)】
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