暑い季節にライダーが気をつけたい『熱中症』ですが、その予防のために役立ちそうなネタをおひとつどうぞ……
手のひらを冷やすと熱中症の『予防』になる?
バイクシーズン真っ盛り! 次の週末はどこに行こう!? ってワクワクしますよね。
だけど暑い季節、ライダーが何より気を付けたいことのひとつが『熱中症』です。ただでさえバイクで走っている時の環境は熱中症の初期症状に気付きにくいですから……
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そこで、熱中症にならないための“予防”として、実は『手のひらを冷やす』というのが効果的だということをご存じでしょうか?
手のひらには『体温低下機能』がある
これはNHKのテレビ番組などでも紹介されていたことですが(哺乳類の場合)手のひらにはAVA(動静脈吻合)と呼ばれる動脈と静脈を結ぶバイパスのような血管が走っていて、体温が高くなってくると、普段は閉じているその血管が開き、体温を低下させようとする働きがあるそうです。
仕組みとしては水冷エンジンのラジエーターに近いイメージだと思っていてください。
そして、過去のNHKの番組で実験していたのですが、最も効果があったのはなんと、手のひらをペットボトルで冷やすこと!
【参考リンク】NHK健康チャンネル『熱中症予防! 体を冷やすなら「手のひら」効果的な冷却法とは?』
実験内容や結果の詳細については上記リンクを参照して頂きたいのですが、バイク乗りの夏ツーリングにおいて『冷えたペットボトルで手のひらを冷やす』ことは、手軽に実践できる予防法だと思います。
ただし、この時に注意するのは『冷たすぎるのはダメ』ということ。真夏になるとコンビニでも冷凍されたドリンクなどが売っていますが、冷たすぎる刺激は逆に血管が閉じてしまう可能性があるのだとか……
適温は15℃とのことで、冷蔵庫や自動販売機から出てきたばかりの状態を5℃くらいと仮定すると、まだすこし『冷たすぎる』ようです。
とはいえ、夏のバイク乗りのこと。屋外ですこし水分補給がてら飲んでいるうちにペットボトルの温度も上がっていくはずです。
買ったばかりの時点ではまず飲んで、残ったドリンクで手のひらを冷やしつつ、日陰などで休憩する。これで熱中症の『予防』につながるなら、やらない手はないと思われます。
夏のツーリングで休憩の時に冷たい飲み物を買うのは、ライダーにとっては当たり前の行動のひとつ。
しかも、再栓ができて軽いペットボトルは便利なうえに、近年飲料メーカーが推進強化している“ボトルtoボトル”など正しくリサイクルされれば、海洋プラスチック問題のような環境への悪影響も抑えていくことができます。
水分補給と同時に、体温の上昇も抑えられるペットボトルでの『手のひら冷却』はライダーにぴったりの熱中症予防法のひとつ。
これはあくまで『予防法』なので実際に症状が出たら適切な対処が必要となりますが、方法としては休憩の際に『手のひらでペットボトルを握っておくようにする』だけですから、みなさんも試しにやってみてくださいね!
【文/北岡博樹(外部ライター)】
【参考リンク】NHK健康チャンネル『熱中症予防! 体を冷やすなら「手のひら」効果的な冷却法とは?』
【参考リンク】NHK健康チャンネル『特集 脱水症状とか 熱中症などの関連する病気や症状、予防法』