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レーシング女子 岡崎静夏が じっくり乗ってみました!【HAWK 11編】HAWK 11が大きく変える、バイクでスポーツする意味

●まとめ:高橋 剛 ●写真:楠堂亜希 *当記事は(株)内外出版社ヤングマシン掲載記事(2022年11月号)の内容を編集・再構成したものです。

【テスター:岡崎静夏】 チャーミングな笑顔でも中身はスパルタンな「バイクフリーク」。’09~’10年、MFJレディースロードレースで2年連続王者に。全日本はGP-MONOを経て’12年からJ-GP3に参戦中。

操作のリアリティーが安心感と楽しさを呼ぶ

「面白いバイクだなあ……」

これが、HAWK(ホーク) 11に乗った印象です。本当にそう思いました。

でも、HAWK 11はスペックが飛び抜けているわけでもないし、いったい何が面白いんだろう……(笑)。自分なりに考えてみました。

まずはエンジン。直列2気筒エンジンは、低回転域からしっかりとトルクが出ていて、高回転域も気持ちよく回ってパワフルです。しかも、トルクやパワーが後輪に伝わっている感じがすごく分かりやすいし、ちゃんと加速につながっています。

CBR1000RR-R FIREBLADEみたいに「とんでもなく速い!」という次元ではありません。でも、公道なら十分すぎるほど速いと私は感じました。

Hondaの資料には、モデルのコンセプトとして「速くない、でも少し速い」と書いてありましたが、いやいや……。自分に言わせてもらえるなら、「速い、しかも十分に速い」です(笑)。

コンセプトの説明文は、「創りたかったのは『凄いバイク』ではない」と続きます。その通りで、確かにHAWK 11にはCBR1000RR-R FIREBLADEのような「凄さ」はありません。でも、メインの舞台が公道なら何の不満もないし、自分としてはやっぱり「速い!」と言いたいレベルです。

ハンドリングは軽快です。ホイールベースが長く見えるので、「まったりしているのかな」「まったりしていないとしても、クセがありそうだな」と思っていました。でもすごくニュートラルだし、想像していたよりもクイックです。

そうは言っても、やっぱりレーシングマシンではありません。当たり前のことなんですけどね……(笑)。ただ、今まで普通にコメントしていた「スポーツ性」って言葉は、かなりサーキット寄り、ガチレーシングマシン寄りだったんだな、とちょっと反省してます。

自分がレーシングライダーということもあるし、「スポーツ性」って言葉の基準がスーパースポーツに偏りすぎていた、ということもあると思います。

HAWK 11に乗って、「公道でのスポーツって、こういうことかも!」と思っているんです。冒頭にも書きましたが、HAWK 11はスペックが飛び抜けているわけではありません。でも、公道を走っていると、本当に面白い。

今回HAWK 11に乗らせてもらい、改めてバイクのスポーツ性とは何かを見つめ直すいい機会になりました。

【いつでもどこでも、操ることが楽しい】いろんなシチュエーションで走ってみましたが、やっぱり操ることが楽しいバイクはイイですよね! 外観が話題になることが多いHAWK 11ですが、私には乗り味が最大の魅力です。

バイクのスポーツ性とは何か。私が思うに、それは操作性そのものではなく、操作感ではないか、と。

ちょっと分かりにくいかもしれませんね。私の解釈なんですが、操作性とは、ライダーの操作に対してバイクがどう反応してくれるか。「意のままに動いてくれる」と言えば、操作性が高いってことですよね。

そして「操作感のよさ」とは、意のままに動いてくれることにプラスして、バイクからの情報がたくさん伝わってくることなんです。

ブレーキレバーを握り込んでいった時に、少しずつ制動力が増す感覚。制動力が増すのに伴って、フロントフォークが沈み込む感じ。それと同時に伝わってくる路面の状況……。ブレーキ操作ひとつを取っても、たくさんの情報が伝わってきて、リアリティーがすごくあります。

これが本当に面白い! 優れた操作感って、安心につながるんですよね。そして公道では安心が一番! だから楽しめるんだと思います。

実は、HAWK 11に乗った後の全日本マシンのテスト走行で、「操作性より操作感を大事にしたい」と言ったほどなんですよ。レースで思いっ切り攻められるのは、安心感があるからこそ。その安心感を得るための操作感、というニュアンスです。

ところで、恥ずかしながら自分、HAWK 11でエンストをしてしまいました……。いろんなアシストが盛りだくさんのバイクに慣れて、クラッチ操作が疎かに。いかんことですね(笑)。

もちろん、エンストはHAWK 11のせいではありません。エンジン音の変化と正確にやりとりしながらていねいにクラッチ操作をすれば、まったく何の問題もなく発進できました。

こういうことも、「バイク本来の面白さなんだよな」と気付かせてくれるポイントです。何も考えずに「ただ乗るだけ」じゃなく、自分が何をどう操作するかをちゃんと考えて、それを体の動きに反映させる……。まさにスポーツそのものです。

日本では「スポーツ」って言うと、とかくコンペティション志向になりがちです。野球なら高校野球からプロ野球選手とか、サッカーならユースからプロリーグとか、バイクならミニバイクから全日本ロードレースとか……。

でも、スポーツって本来はもっと身近に、誰もが日常的に楽しめるものじゃないかなって思いもあります。そんなにストイックに追求しなくても、まずは楽しむことが1番!

操作感。そしてスポーツのあり方。いろいろと考えさせてくれたHAWK 11なのでした。

HAWK 11:SHIZUKAの評価

1)スタイリング:真横から見たスタイルが特にカッコいいと思うんですが、いかがでしょう。ミラーも絶対このマウント方法一択ですね!

2)スポーツ性:競技ではなく、タイムを求めるのでもなく、楽しみとしてのバイクでのスポーツを再定義してくれた気がします。

3)ツーリング:安定性は高いし、パワーも十分。車体にもエンジンにも余裕があるし、カウルも効果的。ロングランも疲れませんでした。

4)街乗り:スロットルの開閉やブレーキを繰り返す街乗りは操作のオンパレード。操作感が伝わってくるので楽しいし快適でした!

5)コストパフォーマンス:(いい意味で)こんなにもクセのある外観で、こんなにも操作する喜びを味わえるんですから、正直お買い得です。

【SHIZUKAのお気に入りポイント】ロケットカウルがFRP 製だからこそ、こだわりの1台として成り立ってると思う。FRP 以外あり得ません!(笑) そしてサスが調整できる「走りへのこだわり」も自分には大事です。

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