いよいよ来週、2024年モーターサイクルショーが開幕します。
Hondaブースでも魅力的なバイクが色々と展示されるので、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。ただ、事前にどんなバイクが展示されるのか知りたいという方もいらっしゃることでしょう。
そこでモーターサイクルショーに展示される最新モデルの情報を詳細にお伝えさせていただきます。
今回紹介するのは『CBR400R』。
最近では若いライダーにも人気が高くなってきているモデルです。
モーターサイクルショーでは、そんなCBR400Rが一段と魅力的になってお目見えします。
レースからフィードバックされたデザイン
会場でじっくりと見ていただきたいのが新しくなったデザインです。
新型モデルのデザインコンセプトは”Modern Racing Art”。
つまり最新レーシングマシンの機能美が取り入れられて進化しているわけです。
特に大きく印象を変えたのはフロントマスクでしょう。エアロダイナミクスを考慮して、よりシャープなデザインになっています。
ヘッドライトやウインカーは視認性の高いLEDです。
左右のミドルカウルにはエアダクトが装着されました。
エアダクトの内部には空気の流れを整えるウイングレットも配置されています。
こういった変更はデザイン面だけを考えてのことではありません。
空気によってバイクが受ける力は速度が高くなると大きくなるので、特に高速走行時はバイクの走行性能や快適性へも影響してきます。
レースの世界で蓄積したデータを生かし、空気の流れをコントロールすることでライダーの負担も低減させることができるようになっているのです。
高速走行でライダーにかかる風圧を減らす効果だけでなく、操縦安定性まで考えられています。
空気によって車体を押し付ける力なども変わってくるので、カウルの形状によってハンドリングに軽快感を持たせつつ、安定感を与えることができるようになっているのです。
さらにテールランプのデザインも変更されてリアビューの印象も変わりました。
会場で現車を目にすることがあったら、外装の細かな作り込みを見ていただけたらと思います。
装備の充実にも注目
装備で嬉しいのは大型で見やすい5インチフルカラーTFTメーターが採用になったこと。
しかもHonda RoadSyncを標準装備しているのでスマホとの連携もできるようになりました。
さらに、ホンダ・セレクタブルトルクコントロール(HSTC)も採用されています。
前輪と後輪の速度の差を測定して、後輪がスリップしたことを検知すると自動的に出力が変化して、最適なパワーにしてくれる装置です。
滑りやすい路面を走行するときは大きな安心感につながることでしょう。
HSTCは左のハンドルスイッチでオンとオフの切り替えができます。
跨ってみたら人気の秘密がわかるはず
ここからは従来モデルから新型CBR400Rに引き継がれている美点について説明することにしましょう。
これまでCBR400Rに乗ってきたオーナーの方々にお話を聞いてみると250よりも低中速からパワーに余裕があるためストリートからツーリングまで乗りやすく、スポーティーな走行をする場合でも楽しく走れることができるバイクだといいます。
ポジションの良さも定評のあるところ。
ストリートでも自然なポジションでありながら、攻めて走りたいときにも無理がありません。
快適さとスポーティーさを両立させたポジションになっているのです。
タンクの後ろが絞られているのでニーグリップしやすくて、シート高も低いから足つき性も良好です。
ハンドリングも素直で乗りやすく、ストリートからワインディングまで楽しく走ることができるバイクです。
このハンドリングを生み出しているのはしなやかで、かつ剛性の高いフレームと足まわりです。
フロントフォークにはインナーパイプ径φ41mmのショーワ(日立Astemo株式会社)製SFF-BP*倒立フォークを採用。
右側のフォークにスプリングと減衰機構。
左のフォークにはスプリングだけというS.F.F.(Separate Function front Fork)というシステム。
このフォークはスムーズな動きで軽量化にも貢献していて、ライダーが思うままにマシンが動くハンドリングを作り出しています。
*SFF-BPは日立Astemo株式会社の登録商標です。
フロントはダブルディスクでキャリパーはラジアルマウント。
硬い制動力を持っていて、コントロールしやすいのが特徴。
もちろんABS標準装備で、ブレーキのかけ過ぎや、ブレーキしているときに路面状況が急に変わったときでもタイヤのロックを防いでくれます。
前後ホイールはシンプルなデザインのアルミキャストホイール。
軽量高剛性ですが、Y字型5本スポークなので路面からの大きなショックにも対応するしなやかさがあります。
ちなみにこのマフラーからの排気音も実に魅力的。
高回転になると音質が変化していく様子がとてもエキサイティングなんです。
いかがでしたでしょうか?
もしもモーターサイクルショーの会場にいらしたら、ぜひCBR400Rに跨ってみてください。
デザインや機能面を進化させたCBR400Rが、さらに魅力的になったことがおわかりいただけることでしょう。
【文/後藤武(外部ライター)】