心地よい秋のツーリングシーズンが終わるとライダーには厳しい寒さとなる冬がやってきます。
冬場はバイクを長期で保管されるライダーさんもいて、バイクシーズンは終わりに思えるかもしれませんが、実のところ冬ツーリングには冬ツーリングだけの良さがあるんです！

冬は寒い！ だけど冬でしか味わえないこともある！

秋が深まり冷え込んでくると、だんだんとバイクに乗ること自体に腰が重くなるかもしれません。

でもちょっと待って！

厳しい寒さに見舞われる冬ですが、実を言うと他の季節では味わえないツーリングの楽しみかたがあるんです。今回はそんな冬ツーリングのおすすめポイントをご紹介！

実は『冬に走るのが好き！』っていうバイク乗り、けっこういるんですよ？

冬のバイクツーリングがおすすめの理由

景色が綺麗！

ひとつめに挙げられるのは綺麗な景色！

実は冬って空気中に含まれる湿度やホコリが少なくなり、景色が澄んで見えるんです。

夏場はぼやけて見える遠くの山並みもはっきりと見ることができ、海沿いは海面がより青く、綺麗な景色が見渡せます。夏場に訪れた場所も草木の状態や空気の違いで全く異なる表情を見せるので、一度行った場所に改めて足を運んでみるのもおすすめですよ！

自分だけの「冬の絶景」を探しに出かけてみましょう！

道が空いている

寒い冬は暖かい家で過ごそうと思うのはみんな同じですよね。

しかし、だからこそ他のシーズンに比べて、人気のツーリングロードが比較的空いているケースが多くなります。 きちんとした冬装備に身を包んで出かけてみると、春夏秋のシーズンは混んでいる絶景ロードを独り占めできるかも？

また、普段なら時間のかかる目的地までも渋滞が少ないため少し早く到着でき、現地での楽しみかたの幅が広がるかもしれません。

ただし、冬の冷えた路面ではタイヤのグリップが低下し、暖かい時期と同じようなパフォーマンスを発揮できません。道が空いているからとスピードを出し過ぎないよう注意してくださいね！

温かいものが美味しい！

出展：photo-ac.com

ツーリングの楽しみのひとつに「食」があります。グルメツーリングを主体に楽しむライダーさんも多いことでしょう。

夏場はどちらかと言えば涼を得られるようなさっぱりとしたものを食べたくなるので、あまり熱々なものって食べないですよね。

だけど、寒空の下を走った後に食べる暖かいグルメは普段より何倍も美味しく感じるハズ！ 冬はご当地の暖かいグルメを目標にツーリングを計画してみても楽しいかもしれませんね。

また寒い中を走った後に、自販機の缶コーヒーで手を温めながらひと休みするだけでも、不思議と充実感を感じられますよ！

虫がいない

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そして、多くのライダーにとって意外と嬉しいポイントが“虫がいない”こと。

春から3シーズンの間のツーリング、特に夏場はヘルメットやジャケット、愛車に虫の死骸がびっしりなんてことも……。

しかし、冬はそんな虫たちも鳴りを潜める季節なので、虫のことを考えることなくツーリングを楽しむことができます！

また、虫がいないのはキャンプなどアウトドアでも嬉しいポイント。ただし、冬のキャンプは相応の装備を持っていないと楽しめないので、キャンプ初心者の人は慣れた人にアドバイスをもらってみてください。

冬ツーリングを楽しむために注意したいこと

上記以外にも冬は魚が美味しいなど、楽しいことや嬉しいメリットは探せばたくさんあります！

ですが、冬場はそれと同じくらい注意しなければならないポイントもあります。

そこで冬のツーリングを目いっぱい楽しむためのポイントをちょっとおさらいしてみましょう。

装備をしっかり整える！

まず大事なのは『冬用のバイク装備』をしっかり揃えること！

大前提として一般アパレルでは冬ツーリングを楽しめません。バイクは『じっと動かないまま走行風を浴び続ける』という特殊な環境なので、それに対応できる設計になっていない一般アパレルでは到底太刀打ちできません。

冬に特化したライディングジャケットをはじめ、全身まるごと冬用のアイテムをしっかり揃えてから出かけましょう！

また、昼夜の寒暖差にも要注意！

陽が出ている時間に合わせた装備で出かけると、陽が落ちた帰り道に厳しい寒さに晒されることも。冬ツーリングではコンパクトに収納できるインナーダウンなど、外出先で体温調節ができる装備を持って出かけるのがおすすめです。

ツーリング先の道路状況に注意！

出展：photo-ac.com

冬季のツーリングは、出かける前の計画にも注意が必要です。
他のシーズンでは通れた道が冬季閉鎖されていることもあり、知らずに出かけてしまうと想定していたルートが使えないなんてことも。

また、山間部では閉鎖されていなくても降雪などにより二輪車での通行が難しくなってしまう場所もあるので、標高の高い場所は基本的に避けるべき。海沿いなどがおすすめです。そのうえで出かける前に、天気予報もしっかりチェックしてから出かけてくださいね。

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また、朝晩は路面の凍結にも注意が必要。

上記でも記載したように、凍結していなかったとしても冷えた路面とタイヤではバイクは本来のパフォーマンスを発揮できません。

他シーズンのツーリングよりゆとりを持った運転を心がけ、安全運転でツーリングを楽しみましょう！

冬にしか体験できないツーリングを楽しもう！

冬は確かに寒いです。だけど春や夏、秋では味わうことのできない冬のツーリングならではの魅力的なポイントもあります。それに、ライダーの趣味嗜好次第で楽しみ方は上記以外にもたくさん広がるハズ！

これまで冬はあまり走らなかった方、初めて冬を迎えるライダーさん。今年はちょっと「冬ならではのツーリング」を楽しんでみませんか？

【文：石神邦比古（外部ライター）】