いろいろなカテゴリ―があるバイクですが一般的に「オフロードバイク」と呼ばれるモデルは、どういうバイクのことでしょうか?
オフロードバイクの特徴と、Hondaのラインアップするモデルをご紹介します。
オフロードバイクはどんな特徴を持ったバイク?
スポーツ、ネイキッド、オフロード……バイクには色々なカテゴリーがあるので、バイク選びの際にはイロイロ迷ってしまいますよね。
見た目が気に入って「これだ!」と心に決めたバイクを選ぶことは何よりも正解ですが、自分の好きなバイクがどんな特徴を持っているかを買う前に知っておいても損はないはず。そこで今回は、多岐にわたるカテゴリーの中から「オフロード」モデルの特徴について解説します。
未舗装路での走破性を追求した「オフロード」モデル
オフロードモデルの得意領域は、その名が「オフロード」というくらいなので舗装道路以外の場所、つまりアスファルトで整地されていない未舗装路です。
土や砂利といった悪路、岩場を走行するため、ホイールには衝撃吸収性の高いワイヤースポークホイールを採用し、大きな障害物を乗り越えるため大径21インチサイズのフロントホイールを装備。前後タイヤには滑りやすく荒れた地面をしっかりと掴めるようにゴツゴツとしたブロックタイヤが装着されます。
前後サスペンションはストローク量(サスペンションが伸縮する幅)が多く確保され、凹凸の多いオフロードでもしっかりと衝撃を吸収。タイヤが路面に追従するよう設計されています。
荒れた路面では全身を動かしてバイクを操る場面が多く、ステップの上で立ち上がって運転する場面もあります。
そのため立ち上がった状態でも乗りやすいアップハンドルが採用され、足元は滑りづらいギザギザのステップを装着。バイク自体もとても軽量に設計されていることが特徴となります。
ただし、サスペンションの可動域を増やしたり、バイクの底面が障害物と干渉しないように設計しているためシート高が高いモデルが多い点は注意するべきポイント。オフロードバイクは実際に跨ってみるとサスペンションが大きく沈むので、シート高の数値より足つき性が良いことがほとんどですが、気になる場合は一度実車に跨ってみた方が良いでしょう。
また、ダートが得意なオフロードバイクですがオンロードで乗りづらいということはなく、むしろ軽い車体やアップハンドルによる優しいライディングポジションは市街地ではメリットにもなります。
ワインディングではネイキッドやスポーツバイクほどのスポーツ性能はありませんが、基本特性が『扱いやすく軽量』なので走りは軽快。同時にツーリングバイクとしても優秀な適性を発揮します。
「オフロード」というカテゴリーですが、市街地走行からオンロードのツーリング、ダート走行まで幅広い楽しみ方ができるのがこのジャンルの魅力といえるでしょう。
Hondaでラインアップしているオフロードバイクこちら!
2023年9月現在、Hondaでラインアップしているバイクはこちら!
注)本記事で紹介するカテゴリおよびバイクは、Honda公式サイトで紹介されているカテゴリーとは異なります。
Honda CRF250L
オフロードでの高い走破性を想起させる、しなやかなスタイリングが特徴のHonda『CRF250L』。
スタイリングだけでなく、力強い249ccDOHC4バルブ単気筒エンジンは街中からオフロードまで幅広いシーンでの扱いやすさを追求し、フレームも軽さと強度を兼ね備えた仕様になっています。
倒立フロントサスペンションをはじめ、オフロードの荒れた路面を捉えるための足まわりも十分な性能が確保され、高い衝撃吸収性と安定感のある乗り心地を実現しています。
『CRF250L』のシート高は830mmとバイクとしてはやや高めですが、コンペティションモデル(レースなどの競技で使われる車両)のような本格的なオフロードモデルに比べると低い部類に入ります。
そのため、さらに走破性を高めるためサスペンションのストローク量を増やした本格派の『CRF250L<s>』も同時にラインアップ。
両モデルともエンジン特性は扱い易く、車両重量も軽いので取り回しも良好。通勤・通学から林道ツーリングまで幅広い場面で乗りやすいフレンドリーなモデルとなっていて、気軽にオフロードバイクを楽しみたい方におすすめのモデルとなっています。
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Honda CRF250R(コンペティションモデル)
Hondaのラインアップするオフロードモデルの中には「コンペティションモデル」と呼ばれる、公道では走ることのできないクローズドコース専用の競技車両もあります。
公道を走ることがないのでウィンカーやブレーキランプ、ミラーなどの保安部品はついていません。
排ガス規制への対応や誰にでも扱いやすい特性にこだわった公道仕様モデルに対し、コンペティションモデルは走行性能を最優先で設計。レースで勝つために作られたマシンがほとんどです。
それらHondaが販売するオフロードバイクのコンペティションモデルのうちのひとつが『CRF250R』。
無駄な部分を徹底的に排除し、重量104kgまで軽量化された車体に、公道仕様車よりはるかにハイパワーの水冷単気筒エンジンを搭載。足周りもスポーツ走行に特化した装備が取り付けられ、ダートコースでの速さを競うモトクロスにおいて高い戦闘力を発揮します。
このほか「エンデューロ」という競技に特化した『CRF250RX』や、排気量の違うモデルもラインアップしています。
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また、Hondaには、CRF1100L Africa Twinなど舗装されたアスファルトの上だけでなく砂利や土などの未舗装路も走れるよう設計されたモデルもあります。それらは別の記事でご紹介します。
【文:石神邦比古(外部ライター)】