バイクには様々な排気量があり、400cc以上のビックバイクから50ccスクーターまでそれぞれに違った魅力があります。
乗り方や使い方次第でその面白さは違ってきますが、ツーリングでは排気量が大きい方が余裕があって楽にバイクの面白さを感じられるシーンが多いのではないでしょうか?
今回紹介するPCX160は、スロットルを開けるだけで走る、ギア操作が必要ないATスクーターです。
そんなPCX160だからこそ、ゆる〜く楽しめるツーリングがあるんです!
ランチを食べにふらっと走りたい
ある日の昼前、僕はランチで何を食べようか迷っていました。
いつもは近所のお店で済ませるんですが、たまにはいつもとは違ったランチが食べたい気分…。
思い立った僕は翌日のランチに合わせて近所のホンダゴーバイクレンタルでPCX160を予約し、ランチがてらツーリングに行くことにしました。
翌日、お店までバイクを借りに行って準備完了。
目指すは茨城の漁港、大洗。
関東屈指のツーリングスポットでもありますが、東東京方面から出発すると高速で約1時間半で着くのでそこまで遠くはありません。
昼前に出れば、大洗のお寿司屋さんで寿司ランチが食べれる!!
早速近所の高速入り口から乗って大洗を目指します。
160ccでも高速は楽に走れる
PCX160は高速道路を走ることができます。
160ccって250ccに比べても全然小さいじゃん!と思いますが、実際走ってみると普通に100km巡航できちゃいます。
むしろ250ccクラスのバイクで6速高回転で走るよりも、スロットルを開けるだけで100kmまで加速していくPCX160は気疲れせず楽かもしれません。
スロットルの開け具合は250cc以上に開けておく必要がありますが、高速を走ってる体感は250ccクラスのビックスクーターとほぼ変わらないほどの運動性能です。
またMT車のポジションとは違って、スクーターのスクーターの楽なポジションで運転できるというのもPCX160の良いところ。
バイクによっては前傾姿勢で常に膝が曲がった状態になるバイクもありますが、PCXは椅子に座っているような楽な姿勢で跨ることができます。
高速走行時に特に重宝したのがシートにあるくぼみ。
ここに寄っかかるようにして座るとおしりの形がぴったりフィットして、加速時後ろに引っ張られる時や、高速巡航時でも通常時と変わらず運転でき、自然と楽なポジションを取ることができます。
東京から1時間半で本格寿司ランチ
東京を11時前に出発して13時過ぎには大洗に到着。
大洗には何度もツーリングで立ち寄っていますが、こんなに近かったっけ?と思うほど。
そして本格寿司ランチを食べるため、やってきたのは魚忠。
ここは表は新鮮なお魚を扱う魚屋さんなんですが、店の右奥の路地を奥に進むと…
お魚屋さん直営の料理屋、ちゅう心があります。
ちゅう心では新鮮な刺し身や寿司、丼ぶり、常陸牛を食べることができ、地元での人気も高いようで、入店時はすぐカウンターに座れましたが常連さんたちで賑わっていました。
目の前で板前さんが握ってくれるお寿司はかなり本格的!
さざ波、ぎん波、きん波、おまかせとコースが分かれており、今回は8貫2,000円のぎん波を注文。
さすが新鮮なネタだけあって、銀座で食べたら倍以上しそうな美味しさ!!
続々と板前さんが握ってくれて最後はいくらの軍艦で締めました。
東京からサクッと来れる距離でこれが食べられるのは大洗ならでは。
新鮮で活きの良いお寿司ランチを食べることができました。
ちゅう心がある永町商店街には専用の駐車場が用意されており、バイクも駐車することができます。
お店の駐車場も別途用意されているので混雑時でもランチ時に寄りやすいお店です。
【 ちゅう心 】
住所:〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町987
電話番号:02-9267-5134
営業時間:11:30〜14:00、17:30〜21:00
定休日:火
Webサイト:魚忠&ちゅう心
大洗に来たなら大洗海鮮市場も
せっかく大洗まで来たので大洗海鮮市場も見てみることに。
ここでは食事もできますが、買って帰れる新鮮な魚介類や干物がずらりと並んでいます。
はまぐりやエビなどは店頭で浜焼きしているのでその場で食べることもできます。
市場には新鮮な魚が並んでいますが、食堂もあって海鮮丼を楽しむことも。
お土産にもぴったりな干物などもあるので、大洗方面に来たら一度寄っておきたいスポットです。
【 大洗海鮮市場 】
住所:〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8253-56
電話番号:02-9267-0121
営業時間:7:00〜17:00
定休日:水
Webサイト:大洗海鮮市場
スクーターだからこそ余裕に感じる?
普段、僕は大型クラスのバイクに乗っているんですが、普段だったら大洗まで来たら短時間でもそれなりに走った感があります。
大きいバイクは加速感やバイクを操る楽しみなど感じることが多いからだと思っていますが、PCX160で同じ距離を走っても未だに気分は隣県に来たくらいのテンション。
ビックバイクの面白さは奥深いですが、楽しむためにスタミナを消費しています。
ですがPCXは、いい意味で走っているときに感じる情報が少ないので同じ距離を走ってもずっと気楽に走れるんです。
ツーリングはガッツリ走って楽しみたい!という方には少し違うかもしれませんが、たまには大きなバイクじゃなくて気軽に走れるバイクでのツーリングも面白いと感じさせてくれたのは新鮮でした。
高速を使っていますが、近所に出掛けるようなノリで長い距離走っていられるのは凄いところ。
極論PCX160が1台あればツーリングも通勤も全て完結できますが、メインはビックバイクに乗りたいので乗りたいときだけレンタルできるのは便利でした。
ビックバイクで来たならランチ食べたあとは近辺でコーヒーでも飲んで日が落ちる前に帰るか、となるんですが、今回はPCXでスタミナ温存していることもあってもっと茨城県内を走ってみることに!
お土産用の水戸納豆を買いに行きます。
大洗から水戸を目指して内陸側へ。
適度に車通りのある国道を進みますが、ビックバイクの場合こういうときに車速のペースが合わず、楽しみきれないことも。
しかし今回乗っているのはPCX160。
スロットルの微調整だけで巡航できるので、周りの車のペースに合わせることも、時には流れをリードすることもできます。
160ccは最初小さい排気量と思ってましたが、125と250のいいとこ取りをした、と考えると公道を楽に走るならベストな排気量かもしれません。
藁納豆をお土産に
水戸納豆の元祖と言われる天狗納豆の直営店にやってきました。
ここでは天狗納豆の様々な種類の納豆が売っていて、目当ての藁納豆を発見!
物腰柔らかなお母さんが接客してくれて、納豆の種類について色々教えてくれます。
帰宅後、白ごはんと合わせて食べてみましたが、やはりスーパーの納豆とは比べ物にならないくらいうまい!!
豆の存在感がしっかりあって、コクも感じることができたので、わざわざ買いに行って正解でした。
こちらもお店の前に駐車場があるので、バイクを駐車できます。
スクータータイプのPCXなら買った納豆をメットインに収納することができ、手ぶらで乗れますが、メットインの中はエンジンの熱で暖まることもあるため、念のため保冷剤を入れておきました。
家に帰った頃に保冷剤が溶けかけていたので、秋などまだ肌寒い程度の時期は保冷剤必須だと思います。
【 天狗納豆(株) 】
住所:〒310-0817 茨城県水戸市柳町1丁目13-13
電話番号:02-9221-4225
営業時間:8:30〜17:00
定休日:無し
Webサイト:水戸元祖天狗納豆
帰る前に夕日を目指して展望台へ
水戸の町を抜けて高速で帰る前に夕日が見たくなり、もう少し山方面へ登っていきます。
まだ夕焼け前の日が落ち始めている時間帯はバイクで走っていて気持ちのいい時間帯。
便利に使えるスクーターだけど、こういうバイクならではの走って感じる良さもしっかり味わえるので、ここまで来てようやくツーリングしに来たのを感じてきました。
展望台に着きましたがまさかの夕日は木に隠れて見えず(笑)!
ですが町だけでなく山道も走れたので満足です。
【 平沢高峯展望台 】
住所:〒309-1331 茨城県桜川市平沢
地図を見る(Google MAP)
途中広場があったのでハンモックを張って日が落ちるまでボケーっとしてました。
蚊の大群に襲われて10分で終了したのはここだけの話(風通しが悪い場所に張ると藪蚊にボコされる)。
ハンモックでのんびりするなんてビックバイクのツーリングでは考えられない行動です笑。
ビックバイクだと「走る」ことに重きを置いてしまうため長い時間走りたくなってしまいますが、PCX160では走るよりも「バイクで行動できる自由」を重視できるため、普段とは全く違ったツーリングプランが楽しめます。
日が落ちたら一気に暗くなるのでとっとと下山して高速で東京に戻り、バイクを返却します。
お昼前に急に思い立ってツーリングした割には結構充実した一日でした。
ビックバイクとは全く違った、スクーターだから楽しめる、行きやすいスポットでツーリングができるため、バイク初心者だけでなく様々なツーリングを楽しんだベテランでもPCXツーリングは楽しめると思います。
こんな気楽にバイクでのツーリングを楽しめたのは原付きに初めて乗った高校生の頃以来かもしれません。
バイクで移動する楽しさを改めて教えてくれたPCX160。
気になった方は是非レンタルしてみてください!
【文/佐藤快(外部ライター)】
ホンダ『PCX160』に乗ってみたいなら!
“>