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車検なし250と車検あり400はどっちがいい?車検付オーナーに聞いてわかった車検付きバイクの良いところ

公道を走る250cc超のバイクには2年に一度車検があります。
250cc以下のバイクには車検がないため、若いライダーにも人気のクラスです。

しかし車検があるのと無いのとでは何が変わるのか?
今回は車検ありのバイクに乗っている僕が思う、車検のあるバイクのメリットをご紹介します!

車検付きバイクのメリット

一般的に考えると車検のない250㏄クラスはお得に感じ、車検がある400ccクラスのバイクは2年に一度250に比べて損をする気がしてしまいます
それが若年層に250ccクラスが人気の一番の理由だと思います。

しかしそれは本当に得なのか?
いざ車検のある排気量クラスのバイクに乗り続けていくと、車検があるからこそ得られるメリットも見えてきます。

常にほぼベストな状態の愛車に乗れる

車検は2年に一度ですが、そのたびにバイクの各項目の状態をチェックされます。
車検時に状態が悪ければ車検をクリアできないため、修理もしくは交換して再検査になります。

大体の方はバイク屋さんに車検をお願いすると思いますが、バイク屋さんに車検をお願いした時点でバイク屋さんは車検をクリアできる基準で整備していきます。

定番のポイントとしてはブレーキパッド、ローターの減り具合い、タイヤ溝の残り、ウインカーやテールランプなどの球切れ、エンジンのオイル漏れなど、調子のいいバイクなら絶対にクリアできますが、長年ノーメンテで乗り続けているバイクはどこかしらがクリアできずに引っかかるため、その時点で交換修理されます。

こうして車検をクリアしたバイクは最低限調子のいい状態で再び2年乗り出せるため、定期的に車検に出すことで、ベストな状態の愛車に乗り続けることができます

250ccも以前何台か所有していましたが、車検がないので消耗品関係の交換は使えなくなってからになってしまうことが多いんです。
クローズドコースで走るレーサーならまだしも、公道を走るバイクの消耗品が極端に減っている状態は非常に危険です。

普段から自分でメンテしない方は車検で2年に一度メンテに出すことができ、普段から自分でメンテする方でも車検時に引っかからないように常に高い水準でバイクの状態を維持していくことに繋がります

安心してカスタマイズを楽しめる

車検はカスタマイズしているバイクでもクリアすることができますが、カスタマイズの仕方が合法の範囲内で車検をクリアできる高い水準で審査されます。
カスタマイズ後に車検で引っかかる例として一番多いのがマフラー交換による音量規制と排ガス規制

サイレンサーのみを安い社外品に交換して音量が上がりすぎ、車検をクリアできなかったり、エキパイからサイレンサーまでフルエキ交換して音量はOKでも触媒が変わったことで排ガスがクリアできなくなってしまうことも。

一概には言えませんが、基本ネットで売っている安い海外の無名メーカーのマフラーは車検が通らない可能性が高いため、車検付きのバイクでカスタムする場合は自然と車検をクリアできるブランド物のマフラーに選択肢が絞られます。

最近ではちゃんとしたマフラーメーカーは事前に公的認定を受けたJMCA認定品【交換用マフラー事前認証制度】対応マフラーとして販売されており、このマフラーに交換しても車検が問題なくクリアできることが買う前にわかります

マフラー交換してみたかったけどいざ変えたら爆音になっちゃった…!なんて250あるある的なこともなく、いいバイクに乗ってるんだからカスタムも車検クリアできていい音を出せるマフラーにしよう、と自然と車検対応できるイジり方ができるため、車検時に困りません。

自賠責保険が安い

実はこれ、あまり知られていないんですが車検付きのバイクのほうが自賠責保険が少しだけ安いんです。
250cc以下は1年だけの加入ができますが、車検付きバイクは車検時に2年分自賠責に入っていないと受けられないため、24ヶ月の料金を見てみると、126cc~250ccが10,160円、250cc超が9,680円と約480円安くなっています

排気量が上がると自賠責の料金も上がるイメージがありますが、250cc以下のほうが事故率が高く、250cc超以上のほうが保険料が低いんです。
多少の差ではありますが、実は250ccのほうが400ccや大型クラスよりも高い部分もあるんです。

定期点検に出していれば話は別

ここまで紹介してきたパターンは2年経過した車検時にのみお店に車検をお願いしに行く、というパターンですが、バイクを買ったお店や専門店の定期点検に出している場合は車検項目はもちろん、点検の種類によっては車検以上の項目をメンテナンスしてくれます
なので車検時期に関わらず、常にプロが認める絶好調の状態で乗ることができるんです。

車検もいわば定期点検みたいなものですが、車検をクリアできるバイクが全て安全で快適に走れるのか、と言われればそうではありません。
車検でチェックされる項目はあくまで最低限のレベルでこれをクリアしないと公道を走る上でお話にならない、というレベルの項目です。

それをクリアするのは大前提としても、極論エンジンがかかってアイドリングすれば車検を通せてしまうので、そこから先はプロのメンテナンスがバイクの状態を良く保つ鍵になります

お店によっては工場に入れて必要項目をメンテナンスするだけでなく、実際にメカニックが試乗してみて問題がないかどうか見てくれることも。
目で見て分かる部分だけでなく乗ってみないとわからない部分も大きい乗り物なので、こういった意味でもプロによる定期点検は大切です。

定期点検は車検の有無に関係なく、250ccはもちろん、原付きでも125ccでも受けることができるため、車検の無いバイクでもお店が定める期間で定期点検に出しておけば、車検をクリアするよりもずっと高い次元でいい状態を保つことができます。
例え125でも定期点検に出しているバイクは車検項目をクリアできると言っても過言ではありません。

排気量で選ばず乗りたいバイクに乗ろう!

様々なパターンで車検付きバイクと車検なしバイクのメリットデメリットをご紹介してきました。

排気量次第で左右される車検制度ですが、長く乗り続けるなら排気量は考えず、一番乗りたいバイクに乗るのが正解だと思います
排気量が大きかろうが小さかろうが、車検があろうがなかろうが、最終的には自分がそのバイクに愛情を注げてまた乗りたいと思えるか次第です。
乗りたいと思えるバイクを正しく整備し、安全で楽しいバイクライフを送りましょう!

【文/佐藤快(外部ライター)】

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