暖かくなる春はツーリングシーズンの始まり!
でも、暖かくなったからと言って油断は禁物⁉ 春のツーリングで注意したいポイントを解説します。
春は昼夜の『寒暖差』に注意して!
気温が上がり始める春は、絶好のツーリング日和!……と思いますが、実は予想の落とし穴があったりします……。
確かに日中暖かくなるのは確かですが、まだまだシャツ1枚にジャケット、というわけにはいきません。加えて、5月頃まで夜は冷える日が続きます。
また、バイクに乗っている時の体感温度は、通常の歩行時に比べ大幅に下がるということも忘れてはいけません。昼間は暖かいから、と言って準備を怠って出かけると、帰りは震えながら走ることになるかも……?
そうならないためにも、油断せずにしっかりと対策をしてツーリングに出かけましょう!
体温調整のしやすいライディングジャケットを選ぼう!
昼夜の寒暖差が激しい春は、体温調節がしやすい装備を選ぶよう心掛けると良いでしょう。
ライディングジャケットなら、ベンチレーション機能を備えたジャケットがおすすめ。
日中の暖かい時間はベンチレーションを開けることでジャケット内の温度を下げ、夕方にかけて気温が下がったらベンチレーションを閉めれば保温効果が期待できます。
また、3シーズンジャケットには内側に脱着式の保温インナーを備えているモデルもあるので、昼間の暖かいうちは外して荷物にしまっておくのも良いでしょう。
昼間のうちに帰って来ることができればいいですが、ツーリングは想定しているより時間がかかってしまうことがあります。
帰りが夜になってしまうことがわかっている場合や、その恐れがある際には、なるべくジャケットの下に着られるものを持って出かけた方が得策です。
そこでおすすめするのが、冬の間にも大活躍するコンパクトに収納できるタイプのインナーダウン。
ここぞという時に威力を発揮するので、持ち歩いておいて損はないでしょう。
また、寒さ対策の切り札としては「レインコート」も実は有能です。
水を通さない性質上、風も通しづらく、襟や袖が詰まっていて冷たい風の侵入を防いでくれるので保温効果が期待できます。
突然の雨だけでなく、寒暖差対策としても持っておくと便利かもしれません。
春の天気は変わりやすい? 日によって変化する空模様にも注意しよう!
春は偏西風の影響により気圧の変化が激しく、全国的に天気が移り変わりやすい季節です。
空模様が安定しない日が続く場合もあり、今日は晴れて暖かくても、明日は極寒で雨、なんてことも。
ツーリングの計画を立てる際、こまめに天気予報を確認することはもちろんですが、ロングツーリングの際はレインコートなど雨装備の準備をしておいた方が良いかもしれません。
冬季通行止め解除の確認を!
そして、事前にツーリングルートを決めて出かける際に確認してほしいのが「冬季通行止め」です。
山間部の峠道などは冬の間車両の通行を規制している場合があり、中には4月や5月の半ばまで通れない場所もあります。
知らずにツーリングに出かけると、大きく迂回しなければならなかったり、先に進むことを諦めたりしなければならないことがあるかもしれません。
そういった道路の規制情報は、その道を管理する都道府県、または市区町村のホームページなどで確認することができます。
標高の高い高原道路などをツーリングルートに組み込んでいる際には、事前に確認しておくとスムーズにツーリングが楽しめます。
暖かくても山間部や日陰には注意しよう!
3月~4月の春先でも気温の低い朝方や深夜は、標高の高い山間部ではまだまだ路面が冷えていて、極端な場合、凍結している場所もあるかもしれません。特に、上記で紹介した「冬季通行止め」を行っている道路などは要注意です。
冷えた路面、冷えたタイヤでは良好なグリップを得ることができず、車体を傾けて曲がるバイクではスリップなど不安定な状態になってしまう恐れもあります。
時期的にもう大丈夫だろう、と油断することなくしっかり路面状況を見極め、安全運転で通り抜けることを心掛けましょう。
心配な場合、怪しい道はツーリングルートから外すのもひとつの手かもしれませんね。
万全の対策で最後まで楽しいツーリングを!
以上のように、昼夜の寒暖差や天気の移り変わり、交通規制など、春のツーリングでは気を付けた方が良いポイントがあります。
暖かくなると早くバイクで出かけたくなるかもしれませんが、ツーリングの前には1度、装備やルートの確認を!
万全の準備と下調べこそがツーリングの必勝法。楽しくツーリングシーズンを走り出しましょう!
【文:石神邦比古(外部ライター)】