HondaGO BIKE LAB

電動アシスト自転車には負けない!街乗り最強の乗り物は原付一種スクーターだ。と言いたい話

初めて乗ったバイクって何ですか?

ビッグバイクに憧れて大型二輪免許まで一気に取得、人生初バイクはリッターバイク!というライダーさんもいらっしゃると思いますが、やっぱり最初に体験するエンジン付きの二輪車は、原付一種スクーター(以下50ccスクーター)って人が多いのではないでしょうか。

ワタシの初バイクはなんと3輪の50ccでした。

スクーターに触ったことすら無かった大学生時代、ピザ屋のバイトに採用された当日いきなり「はい、乗って」と言われて出てきたのが50ccのデリバリーバイク、「ジャイロキャノピー」だったのです。

左:原付一種の三輪スクーター「ジャイロキャノピー」 右:ピザ屋時代の(恥知らずな)筆者

恐る恐る乗ってみると・・・アレアレ?
最初こそ少し焦りましたが、あっという間に運転に慣れデリバリーの仕事が楽しくて楽しくて。
雨でも雪でもほぼ毎日ピザの配達をして、あっという間の4年間でした。

そう、50ccスクーターはこの「とっつきやすさ」が最大のウリと言っても過言ではないでしょう。

手軽に乗れる最強コミューターとの呼び声高い(←ワタシが勝手に言っている)50ccスクーター。
最近は原付二種(50cc超〜125cc以下)の人気に押されている感が否めませんが、手軽さ、気軽さ、という点ではやっぱり50ccスクーターの右に出るものはいないのではないでしょうか。

そこで今回は、ワタシが考える50ccスクーターって最高!な理由を「5つ」お伝えしたいと思います。

それでは、いってみましょう!

 

その1:コンパクトな車体

50ccスクーターのライバルとも言われる電動アシスト自転車と比べてみました。モデルは一般的な26インチの電動アシスト車です。

タクト・ベーシック VS 26インチ電動自転車(リアルなサイズ感でイラスト作図しています)

自転車の種類にもよりますが、大人用の自転車であればほとんどがスクーターの全長より大きいと思われます。
ホンダの50ccスクーター3機種(タクト・ジョルノ・ダンク)は全長1,650~1,675mm。対する電動アシスト自転車は1,800mm前後のモデルが多く存在しています。

そしてシートの高さはなんと50ccスクーターの方が低く作られています。自転車のシート高は低い位置に合わせても750mm前後で、小径車と言える20インチサイズの自転車でも大人用の自転車であればほぼ同じシート高でしょう。

今回比較したタクトベーシックのシート高はなんと705mm。小学校高学年用自転車レベルの高さとなります。
注)車種によってシート高は違いますから、必ずスクーターの方が低いわけではありません。

 

その2:荷物をたくさん運べる

原付の荷物入れと言ったらシート下のメットインスペース。
最近ではグローブボックスも500mlのペットボトルが入るほどの容量になりました。それ以外にもフロントバスケットやリアバスケットを追加することもできます。
また、前・後に、オプション(別売り)のフロントバスケットやリアバスケットを装着してかばんや買い物した荷物を積載することもできます。

画像はジョルノ(下段の写真は、オプション(別売り)装着)

コンビニフックを活用すれば、さらに荷物を積むことができるのです。

画像はタクト(運転の妨げにならないよう、適度な大きさの荷物を掛けましょう)

自転車は前かご+後ろかごが限界です。(サイドにツーリングバッグなどを付ければもっと増えますが)

「でも、自転車はハンドルに引っ掛ければ無限に荷物運べるじゃん!」って思った方、いらっしゃいませんか?
自転車でたまに見かけるハンドルに荷物をぶら下げて走る行為・・・これ、れっきとした違反で2万円以下の罰金(または科料)なんですよ!


自転車は、積載箇所以外に荷物を載せる行為はNG。さらに、運転の妨げになる積載もNGです。

50ccスクーターのコンビニフックはもちろん合法。安心してぶら下げましょう。
ただし、ステップボードの部分に荷物を乗せて走るのはNGですからご注意を。

 

その3:快適

自転車のサドルは座面が小さく、長時間乗っているとお尻が痛くなりがち。そして、前へ進むために脚力を使わなくてはなりません。

対してスクーターはクッション性が高いシートを備えています。さらに、自転車のように脚力を使わず、両足を揃えて乗るので、リラックスモードで優雅に走行できるのです。遠くまで疲れることなく移動できるのは大きなメリットですね。

画像はDunk(ダンク)。フラットで広いシートが特徴

また、自転車と50ccスクーターの乗り心地が大きく違う理由はサスペンションの有り・無しです。
MTBなど一部の自転車にはサスペンションがありますが、電動アシスト自転車(シティサイクル系)はサス無しがほとんど。
段差を乗り越えるときの安定感と快適性はスクーターに軍配が上がります。

 

その4:遠くまで行ける

電動自転車で10km先まで行こうと思うと結構骨が折れます。筆者は電動自転車で都内9kmの道のりを走ったことがありますが、自宅に帰るまで30分以上かかっただけでなく、道中何度もアップダウンがあって乗っていた時間以上に疲れちゃいました。

その点50ccスクーターは快適。疲れると漕ぐ力が落ちて走行スピードが遅くなる自転車とは違い、スロットル操作だけでコンスタントに30km/hで走ることができるわけです。上り坂に遭遇してもゲンナリすることはありません。

画像はタクト。上り坂も鼻歌混じりでスイスイ〜っと

気になるガソリン消費量も非常に優れており、タクトの場合、燃料消費率はWMTCモード値で58.4km/L (1名乗車時)となっており、ガソリン満タン(4.5L)で250kmを走り切る計算となります。
注)250kmは単純計算の結果です。実際の走行状況等によって航続距離は異なります。

 

その5:自転車置き場(駐輪場)に置ける

50ccスクーターは基本的に自転車と同じ駐輪場に停めることができます。

駐輪場や自治体ごとに決められたルールを守って正しく駐車

ただし、その駐輪場を管轄する企業や自治体によっては50ccスクーターの駐車を禁止しているケースがあるので注意しましょう。
何はともあれ、駐車できる場所が自転車同様に多いですから、外出先でも駐車場所を見つけやすいのは助かりますね。

 

いかがでしょうか?

こんな便利で使い勝手の良い乗り物は他にはないのでは?自動車免許を持っていて、原付スクーターに乗ったことがない、という方は一度で良いですから原付の世界に足を踏み入れて欲しいのです。

片足突っ込んだら最後、バイクの虜になること請け合い。ライダーとして生まれ変わった新しい自分に”乾杯”しよう。

 

個性的な3機種のホンダ50ccスクーターをご紹介

TACT(タクト)


ベーシックなスタイルにアイドリングストップ機能や低燃費エンジンを搭載したオールマイティな一台。
ローシートタイプの「タクト・ベーシック」とスタンダードタイプの「タクト」の2タイプがあります。

タクト|メーカー希望小売価格 192,500円(消費税10%込み)
タクト・ベーシック|メーカー希望小売価格 179,300円(消費税10%込み)
製品情報はこちらから

 

GIORNO(ジョルノ)


おしゃれな外観が特徴のファッション系スクーター。カラーバリエーションも豊富でどれを選ぶか迷ってしまいそう。見た目によらず12V電源アクセサリーソケットやコンビブレーキ、アイドリングストップも備える本格派。

ジョルノ|メーカー希望小売価格 209,000円(消費税10%込み)
製品情報はこちらから

 

Dunk(ダンク)


LEDのテールランプが眩しい、ストリートファッションに似合うデザイン。ソリッドで高級感ある造り込みで、ワンランク上のスクーターとして人気。フロントには高い制動力を誇るディスクブレーキを装備。

Dunk|メーカー希望小売価格 229,900円(消費税10%込み)
製品情報はこちらから

 

最後に・・・

最後になりましたが、原付一種のメリット・デメリットに関して簡単におさらいしておきましょう。
詳しい内容はあちこちの記事で書かれていると思いますのでここでは割愛しちゃいます。

デメリット

最高速度は30km/hの制限がある
片側三車線以上の交差点にて二段階右折をする必要性
高速道路に乗れない
二人乗りができない

色々制約あって不便そう?確かに。でもそんな時は・・・ポジティブに考えてみよう!

30km/hの速度制限 → 慌てずのんびりマイペースで走れる
交差点にて二段階右折の必要性 → 右直事故に合わない
高速道路に乗れない → 高速料金を払うことがないので出費が少なくて済む
二人乗りができない → ソロで自由気ままに旅ができる

なーんだ。原付一種って、ゆったりのんびり走るには最適な乗り物だったんだー(笑)

と言うことで皆さん、50ccスクーターで楽しいバイクライフをスタートしてみましょう!

 

【文/井上修示(外部ライター)】

関連記事もご覧ください!

関連記事

最近チェックした記事