250ccのスーパースポーツって言われるホンダ『CBR250RR』ってどんなバイク?
気になる燃費や足つき性を実際に触れてみての感想をレポートします。
その他にもおすすめポイントや装備など、基本情報を詳しくお届け!
Honda CBR250RR(2021)
250cc(軽二輪)クラスのスーパースポーツとして2017年に発売されたのがCBR250RRです。
CBR“RR”シリーズの共通コンセプトである『トータルコントロール~操る楽しみの最大化』を背景として開発が行われました。
250ccクラスでは初※となる電子エンジン制御のスロットル・バイ・ワイヤシステムを採用し、高出力な水冷直列2気筒エンジンを搭載。その動力性能に相応しい操縦性も評価が高く、発売と同時に、年齢を問わず多くのライダーの支持を受けることになりました。※Honda調べ(2017年4月時点)
2020年に大幅なアップデートを受け、エンジン最高出力をMAX41馬力までアップ。その他にもフロントのサスペンションのセッティングが見直され、アシスト&スリッパ―®クラッチ*も新採用。純正アクセサリーとしてクラッチレバーの操作無しにシフトアップ/シフトダウンでき、よりスムーズなシフトチェンジを可能とする「クイックシフター」が設定され、スポーツ性にさらなる磨きをかけています。
*「アシスト&スリッパ―」は株式会社エフ・シー・シーの登録商標です。
また、このアップデートのタイミングでホイールを高級感あるゴールドに変更。尚、2022年モデルの新色となるグラファイトブラックのみ、ブラックのホイールが採用されます。
CBR25RRメーカー|希望小売価格 821,700円(消費税10%込み)
※グランプリレッド(ストライプ)のみ 854,700円(消費税10%込み)
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CBR250RRのライディングポジションや足つき性は?
街乗りやツーリングなどの使い勝手も考慮されているとはいえ、ハンドルやステップの位置はきっちり『スーパースポーツ』としてのライディングポジションになるのがCBR250RRの特徴です。
身長176cmのライダーでも肘に余裕を持たせるとスポーティさを強く感じる前傾姿勢となり、跨るだけでも気分が盛り上がります。しかしながら1,000ccクラスのスーパースポーツに比べれば優しさもあるので、長時間の乗車でも大きく疲労を感じることはありませんでした。
そして、CBR250RRの大きな美点のひとつが、高いスポーツ性を発揮するバイクでありながらシート高が790mmと低めに設定されているところ。
身長176cmのライダーの場合は両足とも踵までべったりと接地し、抜群の安心感を感じることができます。車両重量が168kgと軽量ということもあり、女性ライダーにも支持されています。
CBR250RRの燃費は?
CBR250RRの燃料タンク容量は14Lと十分な容量を確保。使用燃料はレギュラーガソリンです。
今回の試乗では高速道路8割、一般道2割程度の割合で562kmの距離を走って、合計ガソリン給油量は19.25L。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり29.2kmという結果となっています。
CBR250RRの主要装備解説
圧倒的な存在感を放つフェイスデザインにはデュアルヘッドライトを採用。ライト上側に印象的なライン発光ランプを配置することで、ひと目見たら忘れられないほどのインパクトを持たせることに成功しています。
ウインカーを含む灯火類はすべてLEDを採用。
Φ310mmの大径シングルディスクとNISIINブレーキキャリパーの組み合わせは、コントロール性が重視され、握りこむほどに制動力が立ち上がる特性となっています。急激に効力が立ち上がらないのでブレーキによるフロント荷重のコントロールなど繊細な操作が可能でした。
フロントフォークには倒立フォークを採用し、バネ下重量の低減と剛性の確保のバランスを追求しています。ABS標準装備。
2020年のアップデートにおいて新形状のピストンを採用。圧縮比アップに対応するため、浸炭コンロッドの採用やバランサーシャフト軸の小径化、バルブスプリング荷重の低減など大幅な変更が行われ最高出力・最大トルクともに向上しています。
最高出力41馬力となったエンジン特性に合わせライディングモードも見直された他、アシスト&スリッパ―®クラッチも搭載。オプションとしてクイックシフターが設定されるなど、250ccスーパースポーツの名に恥じない進化を遂げています。
先端まで滑り止めのローレット加工が施されたステップは車体のホールド感も抜群。レバー類の操作感も明確で、繊細なコントロールが可能です。
マフラーのデザインにこだわりが感じられるのもCBR250RRの魅力のひとつ。このエキゾーストシステムは低速域の力強さを確保しつつ、全回転域でスムーズなパワー特性を実現することにも貢献。中~高回転域では高性能2気筒エンジン特有の迫力あるサウンドがライダーの気分を盛り上げます。
LEDテールランプはヘッドライト同様にライトガイド構造を採用。リフレクター発光によるストップランプとの組み合わせで上下2段に分かれた配置となっています。テールカウルのデザインと共に、クールさが際立つリアビューを実現。
必要な情報を素早く認識できるレイアウトもさることながら、デザインのスポーティさも見逃せないポイントとなるフルデジタルメーター。
ギアポジション表示や時計、燃費計、水温計、ライディングモード表示、REVインジケーターなど機能も充実していますが、サーキットなどで使用するラップタイマーを備えているところにCBR“RR”らしさを感じることができます。
容量14Lの燃料タンクもデザインされた形状でオーナーの所有感を高めます。スポーティなライディングフォームを取った時のフィット感が高く、コーナリング時の車体のホールドにも貢献するタンク形状です。
鋼管トラス構造のフレームに組み合わされるアルミスイングアームは剛性の確保と共に、右側アームの形状を『への字』形状とすることでエキゾーストパイプの外側への張り出しを極力抑え、車体のスリム化とバンク角の確保にも貢献しています。
リアサスペンションは5段階のプリロード調整機構を備えたプロリンクサスペンションを採用。ストローク感を感じやすいサスペンションで街乗りでも非常に快適です。
しかしながらコーナーでは一切フワつくことがなく車体は安定。高い路面追従性を誇り、後輪のグリップ感を明確にライダーに伝えてくれる優秀なサスペンションとなっています。
スポーティなデザインのシートカウルに合わせて、シートもスポーティな形状にデザインされています。
しかしながら座り心地も良好で、適度なクッション性を与えられているので、長時間の乗車でもお尻が痛くなることがありませんでした。スポーティな走りにおける機能性と快適さ、そしてデザイン性をすべて高い基準で満たしたシートです。
トップブリッジよりも下に配置された低いクリップオンハンドルが本格派スポーツの証。ハンドルの垂れ角・絞り角もスポーティなコーナリングにおいてジャストフィットするよう計算され尽くしています。
その他、トップブリッジも肉抜きされ、軽さと剛性のバランスを追求。『走るための機能美』を感じるディテールです。
【文/北岡博樹(外部ライター)】
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