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CBRの魅力にハマってスポーツバイクライフを楽しむ25歳留学生ライダーの今とこれから

日本でCBR600RRに乗る鄒 宏宇(ゾ・ホンウ)さんは日本の大学で写真を学んでいる留学生。
バイクに乗ることが作品作りに役立つのだと言います。
そんなゾさんが、日本でどのようにしてバイクに乗るようになり、どんな楽しみ方をしているのか聞いてみることにしました。

友人のバイクに触れたことが免許所得のキッカケ


ゾさんは昔から日本の文化が好きでアニメーションやイラストを学びたいと考え、中国で高校卒業してから日本のデザイン関係の専門学校に入学しました。
その後は大学へ進学して、現在は写真などの勉強をしています。
充実した大学生活を送っていたゾさんでしたが、たまたま学校の駐輪場で友人が乗っていたバイクに触れたことがキッカケとなってバイクにのめり込むことになります。
「幼い時、父のバイクに乗せてもらった記憶はありましたが、特に興味があったわけではありませんでした。でも友達のバイクに跨がらせてもらった時に『自分もバイクに乗りたい』と強く思ったんです」
二輪免許を取得するため教習所に通いながら、ディーラーや中古車店を回って色々なバイクに触れ、候補となったのがホンダのCBR250RRでした。
「まずデザインに惹かれました。調べてみたら250スポーツバイクの中で最も高性能だということが分かってCBR250RRに乗りたいと思うようになったんです。ホンダのクォリティと信頼性の高さも重要なポイントでした。バイクに乗っている友人達の話を聞いたり、色々なメーカーのバイクを自分の目で見て、ホンダが一番良いと感じたんです

先輩の教えでCBRの素晴らしさを知る


SNSでCBR250RRに関する情報を探している時、偶然出会ったのが現在も交流のある山形の先輩。
自分が乗りたいと考えているバイクに乗るその人に、ゾさんから連絡をしたことがキッカケで連絡を取り合うようになり、東京にバイクでやってきた時はCBR250RRに跨がらせてもらったりしました。
2021年4月に普通二輪免許を取得して念願のCBR250RRを購入した時は、先輩が乗り換えたCBR600RRで上京して来てくれて、一緒に伊豆半島へ初めてのツーリングに出かけました。
「僕にとって憧れの先輩であり、バイクの師匠のような人です。ライディングやバイクに対する考えなど、多くの影響を受けました」

バイクに乗るから作品作りのモチベーションが上がる


ゾさんはバイクから得られる刺激が、学校の勉強にも生かされていると言います。
CBR250RRで鳥取までのソロツーリングにも出かけた時のことをゾさんは話してくれました。
「大学の学園祭で展示する作品作りで、鳥取砂丘をテーマにしようと考えました。電車や飛行機なら便利に移動することができるかもしれませんが、自分の気持ちは何も変化しません。でもバイクで移動していると途中で経験することによってインスピレーションが湧いたり、モチベーションが高くなるので、それが良い作品づくりにつながるんです」
鳥取で撮影した作品は学園祭で展示され、優秀作品3点の中の1つに選ばれることになったのです。

「CBR250RRでは色々なところに行きました。初めてのバイクでしたが、とても乗りやすくて、いつも安心して走ることが出来ました。辛いことや楽しいことをたくさん経験できたのはとても良い思い出です。これからビックバイクに乗りたいと考えている人にも、まずこのバイクに乗ってみて欲しいと思います

大型二輪免許を取得してCBR600RRに乗り換え


ゾさんは、2022年9月に大型二輪免許を取得し、先輩の乗っていたCBR600RRを譲り受けることになります。
「CBR乗りはこのバイクかファイアーブレードに行き着くのが当然ですから(笑)。好きなのはなんといってもこのデザインです。スーパースポーツの中でも一番見栄えがするバイクだと思います」

 

実際に乗ってみたら600は250と別物だったとゾさんは言います。
「パワー、ポジション、機能のすべてが250とは全く異なっていました」

性能を追求したがゆえに搭載された最先端の機能を知って、ますますCBR600RRが好きになっていったのです。
スポーツバイクでありながら乗りやすさが犠牲になっていないのも気に入っているところ。

「大型のスポーツバイクの中では、比較的ストリート向きのポジションなので、ツーリングでも疲れは少ないと思います。パワーがあるので思った時に素早く加速することもできますし、高速道路でも安定感があります

CBR600RRを購入した1ヶ月後には友人達3人での四国ツーリングに出かけました。
「3人でのツーリングはソロと全然違いました。ソロは自由だけれど、3人でいると寂しくない。どちらにもメリットとデメリットがありますが、ツーリングはどれも大好きです」

毎日の通学からツーリングまでCBR600RRはとても良い相棒になっているようです。

バイクに乗って世界が広がった

バイクに乗って色々な人と知り合いになれたとゾさんは言います。
「日本に住む中国人ライダーのグループがあるんです。色々な年齢、職業の人が馴染みの中華料理店にバイクで集合して夜の街を走ったりしています。大学では日本人でバイクに乗る友人もできましたし、旅先で知り合って連絡先を交換することも少なくありません。バイクのおかげで色々と世界が広がりました。明日も友人達とツーリングに行くんですよ」

スポーツバイクに乗っていることもあって、サーキットにも興味津々な様子。
実はすでにCBR600RRでミニサーキットの体験走行会に参加しているんだとか。
「本格的にサーキットを走ってみたいですね。今のバイクで走ると転倒した時の修理費が怖いですけど(笑)。今は学生でお金もないんですが、来年は社会人になるので、そうしたら筑波サーキットのライセンスを取得して走りたいと思っています。バイクは少し古いレース専用モデルを中古で購入することも考えています。それだったら価格もそれほど高くないですから。まずは練習ですが、上達したらレースにも出てみたいです」
働き始めて余裕ができたら違うバイクにも乗りたいと考えている様子。
「CBR250RRは高回転エンジンだから、ある程度エンジンを回していないと巡航できませんでした。600も同じような特性なので、若干回し気味になります。だから巡航が楽なビックバイクを増車したいと思って、今から色々と物色しているところです」

ゾさんは来年から社会人として日本の企業で働くことが決まっています。
日本には中国人が経営する企業もたくさんありますが、敢えて自分の成長を考え、日本の企業を選んだのだそうです。
「外国人という自分の個性を活かすためには、海外と関わる仕事がしたいと考えて貿易の仕事を選びました。バイクの輸出入もやっているので、バイク乗りである自分の強みを活かすことができるかもしれません。社会人になったらバイクも増車したいし、長い休みには北海道ツーリングにも行きたいと思っています」
バイクをめいっぱい楽しみ、そこから得られた刺激で勉強や仕事を充実させていく。
ゾさんは、もしかしたら理想的なバイクライフを送っているのかもしれません。

【文/佐藤快(外部ライター)】

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