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Honda E-Clutch(Eクラッチ)とDCTはどう違う?乗り比べてわかった2つの共通する部分と相反する性格

クラッチワークはライダーにとって楽しくもあり、面倒に感じる部分でもあります。
Hondaではこのクラッチ操作を省略できるHonda E-Clutchと、クラッチレバーがなく自動変速できるDCTの2種類のテクノロジーを搭載したバイクがラインアップされています。
今回はこのHonda E-ClutchとDCTは何が違うのか?どっちが良いのか?を検証するため、試乗してみることに。
女性ライダーが乗り比べて見えてきた、2つの性格的な違いやメリット・デメリットをご紹介していきます!

Honda E-Clutch?DCT?ってそもそもなに?

現行モデルのHonda E-Clutchは250cc〜650ccクラスのモデルに搭載されているもので、DCTは主に750cc以上の大型バイクに搭載されています。
まずはこの2つにどういった違いがあるのか、それぞれ解説していきます。

Honda E-Clutchとは?

今回はCB650R E-Clutchを試乗することに。
Honda E-Clutchは従来のバイクと同じくハンドル左側にクラッチレバーが搭載されていますが、ライダー自身でのクラッチ操作が必要なのは、自分のタイミングで微細なクラッチコントロールをしたいときのみ。
発進・変速・停車のクラッチ操作はHonda E-Clutchが行うことで、ライダーはクラッチ操作無しで運転することができます。

Honda E-Clutch搭載車はクラッチレバーの位置もシフトペダルの位置も従来のバイクと同じ。
大きな操作方法も変わらず、ライダーの負担となるクラッチ操作のみを省略できるというのがありがたいポイントです。

ニュートラルからクラッチを握らずに1速に落としてもエンストせず、スロットルを開ければHonda E-Clutchの制御により発進していきます。
変速時もクラッチを握らずシフトペダルを操作するだけ。
停車時もクラッチを握らず1速のまま停車して問題ありません。

DCTとは?

DCTとは Dual Clutch Transmission(デュアル・クラッチ・トランスミッション)の略。(以降DCT)
今回はRebel 1100T  Dual Clutch Transmissionに試乗して比較していきます。
DCTはAT限定大型自動二輪免許でも運転することができ、クラッチ操作、シフト操作は基本必要ありません。

ハンドル左側にはクラッチレバーが無く、左足ステップはシフトペダルがついておらず足を乗せるためのステップのみという設計。
Honda E-Clutchは従来のバイクと同様の設備でしたが、DCTはこれまでのバイクとは少し違った、独特な作りとなっています。

スイッチボックスも特殊な作りで、左スイッチでライディングモード変更やシステム系の操作を行うボタン付き。
基本AT限定大型自動二輪免許で乗れますが、下のマイナスボタンと奥側にあるプラスボタンで任意のシフト変更が可能です。

右側ではスイッチでエンジンを始動したらその下のスライドボタンを操作することで「Dレンジ」ドライブに入ります。

普段はGB350でキャンプを楽しむ女性ライダー

今回試乗するのは普段GB350でキャンプやツーリングなどを楽しんでいる女性ライダーなおさん。
大型免許は乗らないけどどうせならということで普通自動二輪免許と同時取得し、所有するのはGB350、大型はレンタルバイクを活用して楽しんでいるそうです。

慣れが必要なDCTとそのまま乗れるHonda E-Clutch

まずはRebel 1100T  Dual Clutch Transmission から試乗を開始したなおさん。
DCTには以前から興味があり、知ってはいたそうですが乗るのは今回が初めて。
エンジンを始動し、Dレンジに入れたらスロットルを開けるだけで進んでいくDCTのハイテクさに驚き、最初は慣れが必要だったそうです。

 

今回始めてDCTに乗らせてもらったんですが、めちゃくちゃハイテクですねこれ!
バイクってもっと泥臭い部分がある乗り物だと思ってましたが、これなら泥臭い思いすること無くツーリングできそう…。

 

 

最初は普段乗っているGB350とは違う少し操作で戸惑いました。
『本当にこれでエンストしないの?』と思ってしまってましたが、いざDCTの操作に慣れれば普通に乗ることができました。
自動でシフトが変わっていくので、基本はスロットルの操作だけで全体をコントロールするバイクだなと思います。

 

次にCB650R E-Clutchに乗り換えてみることに。
こちらは従来のバイクとほぼ同じ操作感のため、最初から慣れを意識せずに乗れたんだとか。

 

CB650R E-Clutchは一発目から普通に乗ることができました。
普通と違うのは発進、変速するときにクラッチ操作がいらないことで、他はこれまで乗ってきたバイクと全く一緒です。

 

 

シフト操作は必要なのでいつも通りのタイミングでシフトを上げて乗っていたんですが、シフトを変えたときにクラッチ握らなくていいし、凄くスムーズにシフトが変わるな、と思いました。
バイクによっては変えたときにガクってショックがあったり、うまく切り替えられなかったりするときもありますが、Honda E-Clutchだとなんの不安もなくシフトが変わっていくので運転しているだけで面白いですね!

 

DCTとHonda E-Clutchでは違いがあるものの、どちらも問題なく乗ることができました。
ここからはもっと色んなシュチュエーションを走っていきます。

ワインディングシーンでは2つの違いが明確に

今回はツーリングを想定してクネクネしたワインディングをメインに試乗しました。
Rebel 1100T  Dual Clutch Transmissionで走っていて気付いたことがあるというなおさん。

 

DCTは最初にDレンジに入れたらスロットルとブレーキだけで走れます。
スタンダードモードで走ったんですが、結構思い通りにシフトが変わっていってくれてすごく楽!
『あれ私今バイク乗ってるんだっけ?』って錯覚するくらい、車みたいな快適さがありますね。

 

 

自分で操作しなくてもバイクがここまでやってくれることに感動します。
楽にロングツーリングしたいなら最強なんじゃないかなコレ…。

 

DCTの快適性を絶賛しているなおさんですが、これは誰でも一回乗ったら感じることだと思います。
それくらい、DCTは快適でバイクとして新しいと感じる乗り物です。 次にCB650R E-Clutchではなおさんがこれまで気が付いていなかった魅力に気付かされます。

 

Honda E-Clutchはとにかく走るのが楽しいです!
シフト操作も必要だし、DCTみたいな全任せ感の快適性は少ないかもしれませんが、それよりもバイクを自分で操る本来の楽しみ方を感じます。

 

 

しばらく乗ったらシフト操作を自分でできるってところも気に入りました。
変えなきゃいけないんじゃなくて、意識せずに自然とシフトを変えて走れるので、すごく良かったですね。
それでも普通のバイクならクラッチ操作が必要なところをHonda E-Clutchに任せておけるので、しっかり快適性はあります。
無駄がないって良いですね!

 

DCTとHonda E-Clutchそれぞれの違いを体感することができました。
少しずつ、この2つの性格がわかってきました。

街乗りはどっちが楽?

ツーリングでは他の車と一緒に走るシーンもあるため、どちらともワインディングだけでなく街も走ってみました。
街中では前の車のペースに合わせて走りますが、こういったシーンでもDCTはかなり優秀。
スロットルの開け方やブレーキのタイミングに合わせてシフトを変えてくれるため、快適に走ることができました。 Honda E-Clutchではシフト操作のみをスピードに合わせて行う形になりますが、発進もスロットルだけででき、停車時もニュートラルを探さず1速のまま止まれるのが良いところ!
どちらも従来のバイクよりも楽に走れるのは確かですが、DCTとHonda E-Clutch両方街乗りでは同じレベルの快適性を持っていました。

走りと快適性で選択が別れる

様々なシュチュエーションを走ってみて、結局どちらが良かったのか聞いてみると、意外な応えが返ってきました。

 

私にとってはDCTもHonda E-Clutchも便利すぎて甲乙つけるのは難しいと思いました…。
でも、人におすすめしたいのはどっちかって言われたら、自分がバイクに求めてる部分で変わってくると思います。

 

 

走りを楽しみたい、自分でバイクをコントロールしたいってライダーには私はHonda E-Clutchがおすすめです。
いつもより楽に同じ走り方ができて、普段の無駄なクラッチ操作は省略できるのが強いですね。
CB650Rっていう車体の性格もありますが、ワインディングを走っててこんなに自由に、純粋に走りを楽しめることって素晴らしいなと思いました。 なので私としても欲しいのはHonda E-Clutchかなぁ…!

 

ではDCTはどういうライダーが向いてるんでしょうか?

 

DCTの快適性も凄くて、大型クラスのパワーそのままにスクーターになったみたいに感じます。
車体は大きいですが乗っている気持ちは本当にスクーターレベルの気軽さです。

 

 

泊まりでロングツーリングしたり、街の移動にもバイクを使いたいならDCTがおすすめですね!
とにかく走っている時の快適さがバイクよりも車に近いレベルなので、これなら長距離走っても疲れにくいんじゃないかな。
普通のバイク乗っているライダーがDCTに乗り換えたら、普段のツーリングの距離1.5倍位になると思いますよ。

 

 

でもバイクを自分で操っている感覚が薄いのがDCTの良いところでもあり、私にとってはデメリットにも感じる部分でした。
やっぱり自分でコントロールしながら走るのが辛い部分もあるけど乗っていて楽しいし、DCTは快適なんですけど、Honda E-Clutchみたいな自分との一体感は薄く感じました。
なので快適な移動がしたいならDCT、無駄なく走りを楽しみたいならHonda E-Clutch搭載車が良いと思いました!

 

今回の試乗でDCTとHonda E-Clutchそれぞれの性格を体験したなおさんですが、実際に乗ってみて同じ感想を語る方は多いと思います。
従来のバイクとは違ってハイテクだからこそ、選ぶならシステムだけじゃなくもっと深い「自分がバイクに求めているもの」で判断するのが最適解。

どちらも乗って楽しい、面白いのは確かですが、乗る方の性格やこれまでやってきたこと、これからやってみたいこと次第でどちらが適しているかは変わる部分です。
気になった方はぜひ一度試乗してみてください。
ハイテク以上の何かが掴めるバイクと出会えるチャンスかもしれません。

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【文/佐藤快(外部ライター)】

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