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セカンドバイクにもぴったりな原付二種GROM(グロム)はツーリングを楽しめる?250ccのバイクと一緒に走って見えてきたグロムならではの魅力

原付二種クラスは街中での扱いやすさ、維持費の安さなどから近年人気の高いクラスです。
スクータータイプが多いですが、中には125ccのMT車で移動だけでなくバイクを操る喜びを感じさせてくれるモデルもあります。

今回はそんな原付二種クラスのミニネイキッドスポーツ、グロムを使って、20代のスポーツライディング好きのライダーが250ccクラスのバイクと一緒にツーリングに行ってグロムの魅力を検証してみました!

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125ccMTの原付二種

グロムは一般的な17インチフルサイズのバイクに比べて小さく、前後12インチのミニバイクです。
サイズが小さいとはいえ、性能はビックバイクとは一味違ったバイクの魅力を楽しむことができ、このサイズならではの親しみやすさも合わさって通勤通学からツーリングまで様々なシュチュエーションでライダーを楽しませてくれます。

エンジンは空冷単気筒の横型エンジン。
ハンターカブやダックスと同系統のエンジンですが、グロムはクラッチ付きとなっており、クラッチ操作、シフト操作を楽しむことができます。

また各部の装備も前後ディスクブレーキ、フロントは倒立フォークとなっており、ミニバイククラスと言えどノーマルから豪華な装備というのもグロムの特徴の一つです。

フルサイズ150スポーツ乗りが検証

今回グロムに乗ってツーリング検証するのは普段 海外仕様車のCBR150Rに乗り、サーキットも練習中という海斗さん。
現在専門学生の海斗さんはCBRで通学し、休日は山へツーリングに行ったり、トランポでサーキットを走るなどスポーツライディングが好きな若者ライダーです。

「グロムは今回乗るのが始めてなんですがずっと気になってました。メインマシンはCBRなんですが、別にエイプ100も持っていて、グロムはエイプと似ている部分も結構あるんじゃないかと思ってます。今回のツーリングでそういう部分も体感してみたいです」

街乗りは原付二種の利点を活かせる

まずは街から出発して郊外へ抜けます。
街中の入り組んだ道はビックバイクの場合はできればスルーしたいところですが、グロムのような小回りの利く原付二種にとっては得意分野。
俊敏に小回りが効き、パワーも扱いやすいクラスなので街を走ることに楽しさを見出してくれます。

「グロムで街を走ってみて感じたのは軽快感でした。12インチという点ではエイプとも同じでフルサイズのバイクではできないくらい身動きしやすいし、意識した方向にバイクが自然と曲がって行ってくれるので、変に気にすることが少なくなりました。街中なので走るスピードはビックバイクでもグロムでも同じですが、グロムのほうが疲れにくくて『このサイズならどうにでもなる』的な安心感があるので、グロムのおかげでただの街の移動も楽しみやすくなってると思います。」

また視点や視野の広さが違うのもグロムならではのポイント。

「グロムは跨った時に上半身の前にはほぼ何も無い状態になります。これがフルサイズのバイクだったらタンクやハンドルが来るんですが、それが無いおかげで視野が広く感じました。ポジションも前傾ではなく直立で真っ直ぐ前を見て運転するので、ポジションだけで言ったら50cc原付きスクーターとあんまり変わらないくらいストレスフリーでした」

サイズに対してちょうどいいパワー

ビックバイクメインで乗ってきたライダーからすると、125は非力でパワー不足という声を聞きます。

グロムは実際どうなんでしょうか?

交通量の多い幹線道路を走ってみました。

「正直、普段乗っているのがCBR150Rで排気量があまり変わらないのでビックバイクの比較にはならないかもしれませんが、思っていた以上にパワーはあったと思います。周りの車についていくには各ギアを上まで引っ張って速度を乗せていかなきゃ、と思っていたんですが、実際走ってみると1,2,3速が結構パワフルで流れについていけないってことはありませんでした。むしろやろうと思えば流れをリードできるくらい。さすがに4速以降になると鈍さを感じましたが、この大きさの車体に対して扱いやすくてちょうどいいパワーだと思います」

シフト操作は忙しめ

海斗さんの思っていた以上にパワーのあったグロムですが、原付二種のMT車のあるあるとしてシフト操作が忙しいというデメリットもあります。
ギアがすぐに吹けあがりやすいので、信号と信号の間でギアを上まで上げなければならないこともあります。
しかしそれは海斗さんにとってはデメリットというほどのものでは無かったようです。

「確かにシフト操作は忙しいです。細かくギアを上げていったほうがキレイに繋がるので信号と信号の間でもシフトアップすることもありましたが、個人的にはこの忙しさも嫌いじゃありません。シフトアップ・ダウンが楽しくてMTに乗っているので、ハイペースでギアを変えることに慣れてしまえば自然と体が動きます」

250ccと一緒に峠をツーリング

郊外へ抜けて峠に入りますが、ここからは海斗さんの先輩のXR250も参加。
250ccのオフロードバイクと一緒に走るとグロムはどうなんでしょうか?

「やっぱりグロムは峠走るのめちゃくちゃ楽しいです!思った通りに曲がるし、なんなら理想の一歩内側のラインで走ることもできるので、いつの間にか運転がうまくなっているのかと錯覚します。この軽快さはこのサイズのバイクにしか無いものだと思うので、この楽しさだけでもグロムに乗る意味はあると思います」

「実際軽快な部分はエイプとも似ているんですが、明らかに違いを感じたのは足回りのクオリティ。グロムは剛性感が強くてブレーキにもサスペンションにも不安が全くありません。峠を楽しく走るならこの足は十分すぎるくらいのスペックを持ってると思います」

走っている姿を見ていても、後ろのXRよりもグロムのほうが簡単に曲がれているコーナーもありました。
街を走るだけなら大口径のディスクブレーキも倒立フォークもオーバースペックかと思いましたが、峠のようなライディングそのものを楽しむシチュエーションではしっかりと効果が発揮されていました。

250と一緒に走っても楽しめる

しばらくXRと一緒に走っていますが、ペースは変わらず、むしろグロムが先に行ってしまっている場面も。
本人たちに話を聞いてみると…
「250ccと一緒に走ったらさすがに125ccじゃついていけないかと思ったんですが、全然余裕でサーキットならもっとペースを上げても走れるくらいでした。今回自分は道をあんまり知らなかったんですが、先が見えないコーナーでも余裕を持って入っていけるグロムは凄いと思います」

XR先輩「別にペースを合わせて走っているわけではなく、いつも通り自分が気持ちいいペースで走ってるんですが、結果的にグロムについていく形になりました(笑)。125ccでもあんなキビキビ走れるものなんですね」

実際2台を並べて比べてみると、グロムはXRの影にすっぽり隠れてしまうほどのサイズ感です。
大きなXRのほうが走りやすそうですが、実は細かいコーナーの多い峠では機敏に操作が効くグロムのほうが楽に走ることができていました。

もちろんライダーの個人差があるので一概には言えませんが、グロムは250ccと一緒に走ってもパワー面でもハンドリング面でも問題なくついていけることがわかりました。

それは市街地でも同様で排気量は半分ですがXRのペースに遅れることなくグロムでついていけます。
あくまで公道を一般的なペースで走る上ではグロムに不足はありませんでした。

疲れ具合も多少違う?

ひと通り走って道の駅で休憩しながらお互いの疲れ具合を聞いてみることに。
今回100kmもないショートツーリングコースでしたが、疲れ具合も変わってくるんでしょうか?

「1日グロムで走りましたが疲れは全然ありません。体がツーリング慣れしているのもあると思いますが、グロムは走ってみるととにかく不安要素が少ないので曲がれるかな?とか速く走らなきゃ!みたいな考えながら走らず、意識せずとも自然とバイクを操作できました。今日のコース今からもう一回でも走れます笑」

XR先輩「自分もまだ疲れているわけではありませんが、グロムよりは神経を使って運転していたと思います。グロムがサーっと不安なくコーナーに入っていくのに対して、XRはたまにやべ、行き過ぎた、みたいな不安な瞬間があります。同じペースで走っているのでグロムも同じくそれは感じてると思いますが、海斗君の話を聞いてみるとそれさえも自然にコントロールできているらしく、あの峠はグロムのようなサイズのバイクのほうが楽に走れるみたいですね」

1日グロムで走った海斗さんからはこんな意見も。
「僕もまんまそうなんですが、グロムのような原付二種はセカンドバイクにもぴったりだと思います。通勤通学の足としても十分使いやすいし、近場のツーリングも楽しめます。でも高速乗ったり1日で300km以上とかのツーリングは厳しいので、ツーリング用にビックバイクを1台、街乗り+お楽しみ用としてグロムがあったらバイクの楽しみ方の幅が広がると思いました」

排気量が小さくてもここにしか無い魅力を持っていたグロム。
原付二種ならセカンドバイクとしても維持費が安く、価格も安価なのでおすすめです。
グロムの魅力が気になった方はぜひ一度レンタルで試乗してみてください!

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【文/佐藤快(外部ライター)】

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