CB1100 EXの装備の解説に加えて、実際に走ってみての燃費や跨ってみての感想など基本情報をお伝えします!
Honda CB1100 EX(2019)
2021年1月現在、新車で買えるバイクとして世界で唯一、空冷4気筒エンジンを搭載しているテイスティなロードスポーツがホンダのCB1100シリーズです。
CB1100シリーズにはスタンダードモデルの他、スポーツ性を高めたRSと、このEXの3タイプをラインアップ。
その中でもここで紹介するCB1100 EXは、前後18インチのワイヤスポークホイールを装備し、クロームメッキのパーツが多数採用されるなど、もっともクラシカルな趣を感じさせるバイクに仕上げられているのが特徴となります。
現行モデルとなるCB1100 EXは2019年1月に発売されたものが最新バージョンとなり、このタイミングでエンジン全体がシルバーに変更されています。また、同時にそれまでクロームメッキだった前後フェンダーなどがタンクの主体となるカラーと同色に変更されました。
バイクの原点的な造形美と鉄の質感を突き詰めつつ、洗練された印象となっています。
■車両価格:1,362,900円(消費税10%込)
CB1100 EXのライディングポジションや足つき性は?
シートに跨って腕を伸ばすと自然にハンドルがそこにあり、地面に着いている足を上げれば、スッと靴がステップに収まる。CB1100 EXのライディングポジションには違和感が一切ありません。背筋を真っ直ぐに伸ばしたまま、極めて自然に、リラックスしたライディングポジションをとることができます。
最も基本的なネイキッドの乗車姿勢とも言うことができ、身体に負担が少なく、膝の曲がりもゆったりとした疲れにくいポジションです。空冷とは言え1140ccの大排気量なので、加速時にはすこし身体が置いて行かれるような感覚がありますが、それも加速感を『味わう』のには適していると感じました。
CB1100 EXのシート高は780mmで、大型スポーツバイクとしてはかなり安心感が高く、身長176cmのライダーの場合は両足がカカトまでべったりと接地します。CB1100 EXはその質感のためもあり、あえて鉄の部品を多く使用しているため車両重量が255kgと重めですが、この足つき性の良さがあるので不安を感じる必要はありません。
サイドスタンドからの引き起こしはやや重量を感じますが、それも『重厚さ』として愉しめる範囲に収まっています。
CB1100 EXの燃費は?
CB1100 EXの燃料タンク容量は16Lを確保。使用燃料はレギュラーガソリンです。
今回はトータル680.5kmの距離を走って、合計ガソリン給油量は33.21Lでした。
満タン法で計測した燃費はガソリン1リットルあたり20.49kmとなっています。
CB1100 EXは低回転でゆったり楽しむ時間が長いので、CB1100 RSと比較すると結果的に燃費は良くなるかもしれません。排気量1140ccの直列4気筒エンジンとして考えれば、十分に良好な燃費性能と言うことができます。
CB1100 EXの主要装備解説
ヘッドライトはオーソドックスな丸目1灯に見えますが、LEDとなっていて現代的な洗練と高級感を感じさせます。
ヘッドライトのケースのほかメーターやホーンなどもクロームメッキのパーツが奢られており、原点的なバイクの美しさを堪能することができます。
2019年のアップデートにより、CB1100 EXのみエンジン全体がシルバー塗装となりました。空冷エンジンならではのフィンの美しさが最も際立つのはCB1100シリーズの中でも、EXがナンバーワンです。
エンジンの最高出力は90馬力を、低めの7500回転で発生。低速から豊かなトルク感に溢れ、回転が上昇していくにつれスムーズさが増していく。そのフィーリングには他に比較するものがない価値を感じさせます。
エンジンフィーリングだけでなく、排気サウンドも極上なのがCB1100 EXの大きな特徴です。
左右2本出しのマフラーが奏でる音は重厚な低音で、加速時など負荷がかかると音が揺らぐような独特の音色に恍惚を感じることができます。音だけを抽出して聞くことができるならば、本物の旧車と区別がつかないかもしれません。
フロントホイールは18インチでクラシカルなワイヤスポークホイールを採用しています。
ブレーキシステムはΦ296mmのフローティングディスクをダブルで装着し、キャリパーは対向ピストンの4ポット。クラシカルな雰囲気のバイクですが、ブレーキ性能は現代的なクオリティにまとめられており、255kgの重量を安心してコントロールすることが可能です。ABS標準装備。
溶接のフランジを無くし、美しい曲面のみで構成された燃料タンクはCB1100 EXの上品なスタイルの要となります。
ヒザの当たる部分がタイトに絞られているため、跨って二―グリップすると意外なほどにスリムに感じるのも特徴的。感覚的にバイクをコンパクトに感じるため、運転に自信を持つことができます。
フラットで幅広な座面を持つワディングシートもクラシカルさを引き立てる一因となっています。
肉厚なので座り心地にゴージャス感があり、ドカッとシートに座るだけでも満足感を感じられます。デザインだけでなく、座り心地にも『味わい』があるのがCB1100 EXです。
2021年の今となっては逆に貴重になってきた純粋なアナログ2眼メーターもライダーの心をくすぐる装備のひとつ。『バイクらしさ』を堪能することができます。
しかしながら中央の液晶パネルには時計の他、ギアポジション表示や燃料計、逆算燃料計まで備えており、見た目とは裏腹の高機能となっています。ETC2.0標準装備。
グリップヒーターも標準装備となっており、メーター同様にクラシカルな趣の中にも快適性が確保されているのが嬉しいポイント。ホンダのグリップヒーターは細身なので見た目の美しさを損ねることもありません。
リアサスペンションは2本サスで、プリロード調整機構を備えています。サスペンション全体がクロームメッキされていて、高い質感が特徴。サスペンションはストロークも十分に確保されており、快適な乗り心地を重視したセッティングとなっています。
【文/北岡博樹(外部ライター)】
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