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バイク仲間とのツーリングで決めておきたい『たったひとつ』の約束事【バイクライフ・ステップアップ講座/マスツーリング編】

ソロで走るのも楽しいけれど、仲間と走るのも楽しいのがバイクです。だけど一人の時とは勝手が違うから、円滑に楽しむためにも『ひとつだけの約束事』を決めておくと良いかもしれません。

ソロと複数台でのツーリングは勝手が違う

ひとりでも楽しいけど、バイク仲間と一緒に走るツーリングって、また別の楽しさがありますよね。

でも現実問題として仲間と一緒の時は、ちょっと悩ましい時もあったりするんです。

例えば眠くなっちゃったり、トイレに行きたくなったり。ひとりならすぐ停まって休めばいんですけど、仲間と一緒に走ってると『ちょっとガマンしたほうがいいかな?』なんて思ってしまうこともあると思います。

一緒に走っている仲間とインカムでつながっていれば、そういう心配も少なくなると思いますが、実際にはインカム無しで走ることもしばしば。

それに最近はSNSでつながった人で初対面で走ることもあるので『なんとなく言い出しにくい』ということもあるかもしれません。

そんな風に2人以上で走る時『ひとつだけ約束事』を事前に決めておくと良いのをご存じでしょうか?

『ちょっと停まりたい』のハンドサイン

それが『ちょっと停まりたい』のハンドサインです。ハンドサイン自体はわかりやすいなら何でもOK!

そして、このサインが出たら『理由の如何に関わらず、一緒に走っている仲間はみんな停まる』っていう決め事をしておく。止まりたい理由がトイレでも、疲れたでも、喉が渇いたでも、それこそ写真が撮りたい!でも何でもいい。そういうのは『お互いさま』っていうことで一切文句は言わない。

これひとつを走り出す前に決めておくだけで、複数台でのツーリングはかなり円滑になるんです。

特に役立つのは高速道路

その『約束事』が特に威力を発揮するのが高速道路。

ぶっちゃけますが、一般道では信号待ちなどの機会があるので『ちょっと停まりたい!』って意思表示できる機会はあります。だけど高速道路はそうもいかない。そして、SAやPAなど『停まれる場所』も限られてくるので、タイミングを逃すとけっこう大変な思いをすることになりかねません。眠くなった、とかの理由だったら危険ですしね……

そんな時に……

前もって決めておいたハンドサイン!

走行中に短時間とはいえ『片手をハンドルから離す』ことになりますので、周囲の安全確認なども必須ですが、眠気やトイレを我慢したまま走るよりはずっと安全に寄与します。真夏だったら脱水や熱中症の危険もあるし、何より注意力が散漫な状態で走るのはとても危ないですから。

ちなみに仲間の後ろを入っているライダーの場合は……

安全を確認しつつ、追い越しをかけてサインを出します。

3台以上で走っている時は、一旦、隊列の先頭に出てサインを出すのも良いでしょう。そうしたら仲間同士で次のSAかPAで止まるよ!っていう意思を共有する『サインのリレー』もできますから。

仲間とのツーリングは楽しいものです。

だけどそれが、変に気をつかっての『我慢』によって、楽しくない想い出になっちゃたら本末転倒でしょう?

ツーリング中に走っていて『ちょっと停まりたい』って思う理由はひとそれぞれ。ソロで走る時は違う、ちょっとした『仲間への思いやり』として、たったひとつの約束事を決めておく。

それだけで仲間との走る時間のクオリティを上げることができるんです。

それに……

こういう『仲間内だけのサイン』が決まってるのって、なんだか一体感があって気分的にも楽しいんですよ!

【文/北岡博樹(外部ライター)】

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