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【動画】『神社仏閣スタイル』って知ってる? ホンダ初の2気筒エンジン車『ドリーム C70』がキャラ濃すぎっ! 【ホンダ歴代バイク今昔図鑑/ドリーム C70(1958年)編】

ホンダでは歴代モデルやレーシングマシンが「動態保存」されていて、定期的にマシンを実際に走らせる走行確認テストを実施しているんですが、その映像がホンダのオフィシャルYouTubeで公開されているんです!今回はホンダ初の2気筒エンジン「ドリーム C70(1958年)」の貴重な映像を紹介します!

欧米のスタイルとは違う独自性を求めた「神社仏閣スタイル」

今回紹介するホンダの歴代マシンは、今から60年以上前の1958年に登場した「ドリーム C70」です。

ホンダの「ドリーム」シリーズは、1949年に初登場したドリーム「D型」を筆頭に、E型、S型、M型へと発展していきました。

そのM型の後継モデルとして、ホンダ初の「2気筒エンジン」を搭載したモデルが『ドリーム C70』です。

それまで登場したホンダ・ドリームシリーズのS型やM型などは、比較的、欧州のバイクのデザインに近いスタイルでしたが、こちらのC型でデザインを一新します。

実際に本田宗一郎氏が京都や奈良などを散策して、これまでの欧米的なスタイルとは違う「日本らしさ」の“独自性”を求めてデザインを1から発案。

ヘッドライトやタンク、サイドカバーなど、各部を四角く造形したスタイリングにすることで、お寺や神社などの様式美を取り入れたデザインに生まれ変わりました。

今見ても新鮮なデザインは、後に愛好家の間で「神社仏閣スタイル」と称されることになります。

エンジンはホンダ初となる「空冷4ストロークOHC2気筒」を搭載し、最高出力は当時の国産250ccクラスとしては驚異的な18馬力を7400rpmで発生。

2気筒エンジンの250ccモデルでありながら、車両重量は138kgと軽量で、最大トルクも1.8kgm / 6,000rpmと力強いものでした。

フレームはエンジンを吊り下げるタイプのプレスバックボーン構造になっています。

フロントサスペンションはカブシリーズなどにも採用されていた「ボトムリンク式(リーディングリンク式)」です。

アームとなる部分が上下に動くだけなのでバネ下重量が軽く、現在主流となっているテレスコピックより動作抵抗(フリクション)が少なく、低コストで作ることができたと言われています。

シリンダーヘッドのヘッドカバーにまで空冷フィンがあり、更によく見るとクランクケースの一部にもフィンが刻まれています。

4速のロータリーのミッションを介し、最高速度は当時としては驚異的な130km/hを実現しました。

ホンダ初の2気筒エンジンということもあり、マフラーも左右2本出しサイレンサーを初採用。

よく見ると右足のシフトペダルはつま先とかかとの両方でチェンジできるシーソー式だったことが伺えます。

更にツインショックのリアサスペンションは、スイングアームエンドのアスクルシャフト部分に直接繋がっているピボット型クッションになっていました。

インターパネルはスピードメーターのみというシンプルなもの。

フロントサスペンションから繋がる、カバー付きのハンドルにはウインカーがビルドインされていました。

ドリーム C70の2気筒OHCエンジンは、改良を受けつつ様々なモデルに搭載され、名車CB72(’60年)などに受け継がれていきます。

今から60年以上も前のバイクが新車のような綺麗な状態で現存していることもスゴいですが、ツインリンクもてぎ内にある「Honda Collection Hall」に動態保存されているのでちゃんと走ります!

コックピットからの映像もあり、実際に乗って走っている様な気分が味わえます。

約2分程度の映像ですが、今ではなかなか見ることができなくなった貴重な走行ムービーを是非ご覧下さい!

最新モデルはコレ!『GB350』

ホンダのトラディショナルなデザインを受け継ぐ最新モデルが「GB350」です。

GB350はビッグシングルならではのテイスティな走りとサウンドが味わえる貴重なモデルとして2021年3月に新登場しました。

全体のスタイリングこそレトロスタイルに見えますが、灯火類は全てLEDライトを採用。

シフトダウン時の急激なエンジンブレーキを緩和する「アシストスリッパークラッチ」の採用や、トラクションコントロールなどの最新のシステムも搭載しています。

2021年7月15日は、より積極的な走りをイメージさせるスポーティーなスタイルの「GB350S」も発売されます!

【文:岩瀬孝昌(外部ライター)】

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